貿易決済や国際金融の舞台で日本の円がもっと使われるようにする。長らく笛吹けど踊らずだった「円の国際化」が、思わぬ形で進み出した。アジア諸国からの要望が強まったのだ。チャンスをうまく生かす日本の通貨外交の出番だろう。5月のゴールデンウイークに横浜で開いたアジア開発銀行(ADB)総会。その機をとらえて総会との同時開催として4年ぶりの日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中央銀行総裁会議が
11月11日、台風で壊滅的な被害を受けたフィリピン・東サマール州ギワン沖のビクトリー島で白い旗を振る被災者〔AFPBB News〕 フィリピン中部を襲い、間に合わせの住宅を空に吹き飛ばしていった大型台風ハイエンは、我々にかなり基本的なことを思い出させてくれるはずだ。フィリピンは今も極めて貧しい国だ、ということだ。 1億人近い人口を抱えるフィリピンは投資家から、受けて然るべき関心を集めてきた。同国はアジアのどうしようもない国というイメージを徐々に払拭し、多額の外国資本を引き寄せてきた。 2010年以降は、この世代で最も信頼できる政権をもたらしたベニグノ・アキノ大統領(愛称はノイノイ)をいただいている。 アキノ大統領は、風土病のような汚職と戦い、インフラを改善し、脱税を厳重に取り締まるために、たとえ完璧ではないにせよ、正真正銘の努力をつぎ込んできた。フィリピン経済は急成長を遂げ、58四半期連続
この歴訪でまた印象づけられたのは、わが日本がアジアの大部分の地域で圧倒的多数の諸国から親近感を抱かれ、頼りにされているという現実だった。日本が憲法を改正しても、閣僚が靖国神社に参拝しても、なにも文句をつけず、むしろ協力を深めようというアジア諸国が大多数なのである。 この現実は、中国と韓国の反日姿勢をアジアでの例外として浮き彫りにすることともなった。「日本がアジアで孤立しつつある」などというのは一部の日本批判勢力の現実を歪めた主張のようなのだ。 アジア諸国は日本に「反発」していない 安倍首相は7月25日からマレーシア、シンガポール、フィリピンの3国を歴訪し、27日夜、東京に戻った。2度目の首相になって以来、1月のベトナム、タイ、インドネシア歴訪、5月のミャンマー訪問に次ぐ3度目の東南アジア訪問だった。 今回の3カ国歴訪でも、各国の日本への友好や期待が強く示された。中国の脅威に対して連帯を強化
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く