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買ってよかったもの
hirokif.hatenablog.com
Haskellでは再帰的に定義された関数は遅延評価で計算される。 この遅延評価はHaskellの売りの一つであるが、これが時には仇となる。 たとえば、優雅な実装例で知られる次のフィボナッチ数の実装は遅く、メモリの消費量も多い。 fib n = fibs !! n fibs = 1:1:zipWith (+) fib (tail fib) これは、値が評価されるまで計算が待機してメモリが保持されつづけられることが原因だ。 これを解決するには、遅延評価ではなく正格評価で計算すれば良い。 Haskellの神話 - あどけない話 ではzipWithを正格化したzipWith’を定義して、計算を早くする例が提示されていた。 再帰でループを表現するのは、haskellならではの優雅な実装方法だけども、基本は遅延評価なので今あげた問題がついて回る。 例えば、C言語で old=init for (i=1;
一番シンプルで本質的な回答は、運動量保存則で説明することだと思う。つまり、空気の流れを下向きにするから。 スプーンの背を蛇口からの水流に触れさせると吸い込まれる。これは水流がスプーンの背に沿って変化し流れを曲げるから。その結果、水の運動量が変化し、スプーンはその反力を受ける。同様に翼によって空気の流れが変わって地面方向に流れるので、運動量保存則により、機体が上方に運動量を受け取る。それだけ そういう説明がないかと少しググってみた。これは今井功先生が何かの本に書いてあった。流体の基礎方程式は、エネルギー保存則、運動量保存則、質量保存則で構成されている。これだけを押さえとけば十分だ。他の定理はこれらから適当な近似や仮定をつかって導かれる。だから、ベルヌーイの定理よりとしてしまうのは、しばしば本質を見誤ってしまう。ちなみにベルヌーイの定理の正体は、非粘性バロトロピック流体の定常流における運動量保
金平糖の話は、「対称性の自発的な破れ」について言及した文章ではないだろうか。南部先生よりも早いかな? 物理学では、すべての方向が均等な可能性をもっていると考えられる場合には、対称シンメトリーの考えからすべての方面に同一の数量を付与するを常とする。現在の場合に金米糖が生長する際、特にどの方向に多く生長しなければならぬという理由が考えられない、それゆえに金米糖は完全な球状に生長すべきであると結論したとする。しかるに金米糖のほうでは、そういう論理などには頓着とんちゃくなく、にょきにょきと角を出して生長するのである。 これはもちろん論理の誤謬ごびゅうではない。誤った仮定から出発したために当然に生まれた誤った結論である。このパラドックスを解く鍵かぎはどこにあるかというと、これは畢竟ひっきょう、統計的平均についてはじめて言われうるすべての方向の均等性という事を、具体的に個体にそのまま適用した事が第一の
以下は簡単なメモ 任意の確率分布関数をキュムラント展開すると、なにかしらのキュムラントを得ることができる。 確率分布関数をキュムラント展開したときに二次までのキュムラントしかないものを正規分布と言う。 したがって、正規分布は確率分布関数をキュムラント展開したときに、高次のキュムラントを切り捨てたものということもできる。 高次のキュムラントが無視できるような確率分布関数については、正規分布で近似可能。 これは、多項式を二次関数で近似するようなものなので、近似が成り立つ範囲ではいつでも使える。 正規分布が有用なのは、そういった理由じゃないかな。 全てが正規分布で近似できるわけじゃないというのが注意点。 以前、これに関連して次の文章を書いた。 非平衡統計力学の摂動展開に対する疑問。 - hiroki_fの日記
11月初旬 加入の手続き すぐにクレジットカードがdeclineされたとの通知がくる。 あらためて手続き 保険会社の人 これで大丈夫と言う。 12月初旬 いつまでたっても保険証が届かない。 訪ねる。手続き中なので、待ってくれと言われる。 12月中旬 サービスセンターに問い合わせる またもやクレジットカードがdeclineされる。とくに通知なし。 クレジットカードの上限をあげてあらためて登録をすると申し出る。 受け付けれないので、マニーオーダで払えと言われる。 マニーオーダを送付する。 12月下旬 連絡なし。問い合わせる。マニーオーダが使えないと言われる。(実際には使えて、送金は完了している。) クレジットカードでの支払いを要求される。言われるままに了承。支払いが行われる。 二重払いが発生 保険証が届かない。あらためて連絡する。支払いが行われてないと言われる。そんなはずはないと調査を依頼する
数値計算をmany coreの計算機で行うと、ほとんどの数値計算では、演算器の計算速度に対して、メモリからのデータ転送が追いつかずに計算資源が無駄になる。 僕はこの手の問題の解決の一つに、解く方程式系を相対論化するというのがあると思う。相対論の重要な帰結の一つに「因果律」がある。つまり、いかなる情報も光速を超えて伝達しない。 ところが、非相対論的な方程式は、因果律を破る。局所的な変化が次の瞬間に全体に伝わる。 逆にいうと、局所的な物理量の変化をみるには、全体の情報が必要となることを意味する。非相対論的な方程式系を計算機上でに実行するとなると、大量のメモリ転送が必要となる。追記に説明あり。 これが計算機のパフォーマンスを著しく落とす原因となっていて、メモリ転送を抑えるアルゴリズムの開発が求められている。 メモリ転送の問題に取り組む方法の一つとして、相対論化した方程式系を解かせるというのがある
ゆらぎについて、気になること - hiroki_fの日記 に書いたことで、檜山さんから、 "Quantropy" John C. Baez, Blake S. Pollard http://arxiv.org/abs/1311.0813 を紹介してもらった。 ざっと紹介すると 統計力学と量子力学は、どちらも経路積分で書くことができて、次のような類似性がある。 Statics Dynamics statistical mechanics quantum mechanics probabilities amplitudes Boltzmann distribution Feynman sum over histories energy action temperature Planck’s constant times i entropy ??? free energy ??? ここで、???
第三回 物理と情報と幾何のインフォーマルかもな勉強会@スマートニュース株式会社 : ATNDをやりました。 発表者の方から資料を頂きましたので、資料を置きますね。 西尾さん@smartnewsのレポート 「建築とコンピュータ・グラフィクスにおける力学と幾何学のちょうど中間」三木優彰 非公開 「複雑流体の変分原理」深川宏樹 スライドはいずれ論文とともに公開予定です。 流体力学における変分原理の改良 - hiroki_fの日記 ライトニングトーク 「SmartNewsの裏側」浜本階生 非公開 「カーネル法を用いた点過程の解析」手塚太郎 正定値カーネルと再生核ヒルベルト空間について 「有限幾何と分割の組合せ論」山田紘頌 有限幾何と分割の組合せ論 「量子論理と射影幾何」古賀実 古賀さんの資料があるpage MinoruKoga 直リンク 第三回物理と情報と幾何の勉強会「量子論理と射影幾何」.pdf
広大なネットを徘徊していたら、 A covariant action principle for dissipative fluid dynamics: From formalism to fundamental physics http://arxiv.org/pdf/1306.3345v1.pdf なる論文を見つけた。 これは自分がやりたいと思っていた研究だ。ちなみに僕が2012年に出した論文は「A Variational Principle for Dissipative Fluid Dynamics」 タイトルがかなり似ている。そうなんです。変分原理の相対論的な拡張なんですよ。アイデアは前々からもっていただけど、百家争鳴状態の相対論的ナビエ・ストークスに殴りこみに行くには、非相対論で地固めをしてからと思っていたのだけど、先にやられてしまった。変分原理の定式化は散逸さえ決めてしまえば
なんか9/0=0が話題になっている。多くの人の反応が「こんなの絶対おかしいよ」だった。 割り算1/aはかけ算に関する逆元を求める演算として定義されている。ここで実数aのかけ算に関する逆元とは何かというと b×a=1 となるbのことである。 0には b×0=1 となるbが存在しない。したがって、1/0を求めることができない。つまり0のかけ算に関する逆元は存在しない。 1/0は何かと言われたら、そんなものはないと答えれば良いのである。 算数を加減乗除を行って x=なんちゃら の形に”一意に”もっていく一連の演算と定義するのであれば、算数においては、1/0という計算は実行不可能であり、算数の演算の中に含まれないことになる。 つまり、算数では1/0はない。 まあ、しかしである。算数に1/0がないなら、勝手に作っても良いではないか。 そこで、疑似逆元(pseudoinverse)を以下のように定義す
博士論文を書きました。 リンク先 慶應義塾大学博士論文 理工学メディアセンターニュース No.105 流体力学における変分原理の改良 実現される運動は作用積分を最小にする.これは変分原理と呼ばれ,物理学全般における指導原理の一つとして考えられている.この原理を用いれば,複雑な拘束条件があっても系の動力学の定式化を行うことができる.様々な完全流体の変分原理が古くから提案されている.また,オンサーガーの変分原理が散逸系であるソフトマターの動力学の定式化に便利であることが知られている.しかしながら,これらの変分原理はいくつかの未解決問題がある.本論文では,これらの問題を解決する普遍的枠組みを与え,付随するハミルトン形式を整備する.本論文の主要な結果は以下の3つである. 1.完全流体の変分原理 流体の速度場を記述する方法にはラグランジュ描像とオイラー描像の2つがある.ラグランジュ描像では,流体粒子
量子力学の考え方で最近面白いなと思ったことに、 「何を測定するのか、何が測定できるのかを決めないと状態(純粋状態か混合状態)について語れない」 がある。 これって、量子力学に限った話なのであろうか? 僕がなんとなく思っていることの一つに、物理学は 「操作可能性の学問」 ということである。 それが顕著にでるのが、量子力学の測定に関する理論であり、熱力学であると思う。 熱力学とは何かと聞かれたら、 「熱機関で仕事として使えるエネルギーと使えないエネルギーをエントロピーで定量化した学問」 というのが良いだろう。 ”熱機関で”というのが、ポイント。 熱力学を語るときは、使える装置が熱機関という限定条件がつく。 統計力学のエントロピーは、熱力学との整合性だけが正当化の担保であり、最終的にはなんらかの熱機関を想定しているのだと思う。 僕は、エントロピーという量が、本来は 「系に対して、どこまで操作でき
ATIのドライバーのインストール。 追加のドライバーで、FGRXグラフィックスドライバーを選択。 (リリースアップデート後は選ばない) 参考 11.10におけるビデオカードの増設 /ete/X11/xorg.conf を Section "Screen" Identifier "Default Screen" Monitor "Configured Monitor" Device "Configured Video Device" Subsection "Display" Virtual 4000 4000 EndSubsection EndSection Section "Module" Load "glx" EndSection とする。 重要なのは、以下の部分 Subsection "Display" Virtual 4000 4000 EndSubsection サイズを適度な大
http://www.r.phys.nagoya-u.ac.jp/~sgoto/さんが丁寧な指摘を下さったので訂正しました。大筋には変更はないです。もちろん、間違いがあればそれは僕の不理解によるものです。 追記、リー微分と保存則について - hiroki_fの日記と内容がかぶってます。2年前に書いたことなので、書いた事実さえ忘れていました。 2011年2月15日追記 いろんな人の意見を聞いて、自分が間違えていると思ったことがあったので書き直した。 なんと2年前の記事の続き一般相対性理論のゲージ理論的見方(4) - hiroki_fの日記 ネーターの定理とアインシュタイン方程式 重力場の方程式を出すのに、物質の運動を表すLagrangian+曲率を表すLagrangianの計量の変分をとって計算なんて方法があるけど、これには注意が必要だ。 特に、物質の運動を表すLagrangianからから計
熱力学とは 正月に実家に帰った時に親に質問された。「エネルギーEとエントロピーSは何が違うのか。」 この質問はこう言い換えても良い。「エネルギーEと温度Tは何が違うのか。」 これは僕が小学生の時に抱いた疑問でもある。温度Tが高いと物体のもつ内部エネルギーEは大きい。 比熱Cが分かっていれば、内部エネルギーEはE=CTで与えられる。 この関係だけをみると「もう、温度なんていらないじゃん」と思えるわけである。 最初の質問「エネルギーEとエントロピーSは何が違うのか。」に対して、僕は次のように答えた。 熱いお湯が入っているコップと冷たい水が入っているコップがある。それを混ぜるとぬるま湯ができるが、エネルギーは変わらない。しかしながら、「ぬるま湯」と「熱いお湯と冷たい水」では明確な区別がある。ぬるま湯からは、熱いお湯と冷たい水はできない。その区別を定量化したものがエントロピーだ。また、熱いお湯とぬ
20世紀の企業において市場で競争力をもつ方法は、独自技術を開発しそれを囲い込むことだった。20世紀の日本企業のサクセスストーリのほとんどは独自技術開発し、それを市場に投入して利益を上げていくものだった。 NHKの番組のプロジェクトXでは、そういうストーリが語られてきた。 ところが今元気なのは、ソフトバンクのような独自技術を持たない会社である。技術開発がサクセスストーリの中心にあって欲しいと願う理系人間にとっては寂しい話だ。 企業が独自技術を開発する時代は終わったのであろうか? 孫正義が経営のキーワードとして、パートナーシップを上げたときに、自分は前世紀の考えに捕らわれて考えてたことに気がついた。 独自技術を開発し囲い込んで利益を上げていく時代が終わったことに気がついた。それは科学技術に関わるものにとって、悪いことではなくむしろ良いことである。 20世紀は、独自技術を開発しその優位性をもって
京都の研究集会 「オイラー方程式の数理: 力学と変分原理250年」@京都大 部屋:420 期間:2010-07-12〜2010-07-14 RIMS共同研究「オイラー方程式の数理:力学と変分原理250年」 はなかなか刺激的な会だった。今回は自分も発表させてもらったのだが、それは後で書くとして面白かった話、印象に残った話を書いてみる。いろんな人と話をさせてもらい勉強になった。 あくまでも僕の記憶の話。正確な話は後に出る講義録を参照 初日の一人目、二人目は科学史の人だった。 伊藤 和行 (京都大・文) 18世紀における力学理論の発展と流体力学の誕生 17世紀に誕生した近代力学が,我々の馴染んでいるような姿を持つに至ったのは18世紀のことである.力学理論の代数化・解析化が進められ,運動方程式が定式化されるとともに,理論の適用範囲も質点から剛体や流体の問題に拡大された.この流れの中で流体力学も誕
マッハの力学史は古い本で初版が1883年。内容はニュートン力学の絶対空間についての批判である。 ニュートン力学によると慣性系の中で特別な系として絶対静止系と呼ばれるものがある。よくよくニュートンの言説をみると、ニュートンは絶対静止系について注意深く検証しているのである。ニュートンは以前から慣性系を変えても物理法則は変わらない知られていた。それをガリレイの相対性原理と呼ぶ。 それでもなおニュートンが絶対静止系を考えたのは、以下の理由からだ。 ニュートンの水桶という思考実験がある。 水桶に水を入れ回転させると水面が縁に向かって盛り上がる。これは高校生でも知っている遠心力によるものだ。遠心力を考えるとき地面の方は静止していると考える。これを逆に考えて、回っているのは地面の方だとしたら水桶の中の水には遠心力が働かないはず(なのかな?) これをニュートンは宇宙規模で考えた。地球が赤道で扁平しているの
注 探索手数の考察が間違ってたので、修正しました。(2010/5/1) コンピュータと女流棋士による戦争が勃発する。 情報処理学会が将棋連盟に挑戦状 米長会長、「いい度胸」と受けて立つ - ITmedia NEWS 情報処理学会の白鳥会長 「漸くにして名人に伍する力ありと情報処理学会が認める迄に強いコンピューター将棋を完成致しました」 将棋連盟の米長会長 「いい度胸をしているとその不遜な態度に感服仕った次第」 清水市代・女流王位が受けて立つ。 将棋のプログラムについては一時期興味があって調べたり、既存のプログラムに手を加えてみたりしたことがある。比較的に新しい本である以下の本を読めば大体の様子はわかる。 「俺の邪悪なメモ」跡地にあるようにボナンザの登場による衝撃は大きかった。ボナンザは物理化学者の保木邦仁氏が趣味で作ったプログラムだ。 ボナンザとか。 - 渡辺明ブログを読むとボナンザは登場
東京都杉並区のJR高円寺駅で15日夜、線路に転落した女性を助けたとして、JR東日本は16日、都内在住の児童福祉施設職員、佐藤弘樹さん(24)に感謝状を贈った。 JRが線路に落ちた人を助けたということで感謝状を贈ったとのことだけれど、 ふざけるな と思う。 ほぼ毎日ホームで人身事故がおきているのになんの対策もとらず、人身事故のため列車が遅れると当たり前のようにアナウンスする。なぜ安全柵を設置しないのかがわからない。 東横線の菊名駅で電車とホームの間に子供が滑り落ちたことがあった。人が多くて駅員に連絡しようにも直には無理そうだし、結局その場で引き上げることにしたのだけれど、なかなか引き上げることができなかった。3人がかりでようやく引き上げて事なきを得た。 ホームと電車の間に隙間があるときは、ご注意くださいとアナウンスがあるだけで特に対策をとっていなかった。 落ちたらほぼ死ぬ駅のホームで安全対策
最近、プリゴジンの本を読んでいる。コンピュータの計算能力の向上に伴って、非平衡状態をシミュレーションする研究も盛んだ。 ここでは、シミュレーションの話を希ガスの話に限定したいと思う。 希ガスのシミュレーションは、ざっくばらんに説明すると沢山のスーパーボールの運動を運動方程式にしたがって解いていると思えばよい。沢山のスーパーボールがぶつかって、軌道を変えていく。 沢山のスーパーボールについて、適当な統計量をとるとマクロな量、例えば温度や圧力などを計算することができる。 僕はこのようなコンセプトが狂気としか思えなかった。実際の物理現象として観測するのはマクロな温度や圧力だ。それがどうして、沢山のスーパーボールの運動の結果だと思えるのだろうか? しかし、シミュレーションからも有意な結果が出ている。方法が受け入れ難いが、なぜが物理現象を再現することもあるようだ。 希ガスがスーパーボールの集まりだと
学部3年生と「場の古典論」を読んだ。15時から19時までやった。 場の古典論を読みたいけど学部生だけでは読むのが難しいので見て欲しいと言われたのがきっかけだ。 初版が1939年だからかなり古い。名著なのは間違いないのが、相対論で使ってる数学が古くて読みにくい。初学者にとっての相対論の難しさはテンソル計算の不慣れによるところが多い。空間を考察する道具に微分形式を用いないのも理解を難しくする。 四次元空間にはベクトルと呼べるものだけでも、接空間のベクトル 余接空間(一形式) そのホッジ(三形式)がある。こういうものが文字の上げ下げだけで区別されるのは、混乱の元になるし、ボリュームについての考察が抜けてしまうのも問題だ。 とはいえ、記述は深い。 理解に苦労するのは整理されてないからだ。整理されてないものを理解するところが天才と凡人の違いなのかもしれないけど、学問は凡人にも理解できるようになる方向
第一回層圏トポス合宿(8月11日-12日)@代々木オリンピックセンター をやります。合宿では主に復習にして、参加できない人に配慮するとともに新規参加者を迎える場所にしたいと思います。 第一回層圏トポス合宿(8月11日-12日)@代々木オリンピックセンター こんにちは、圏論に興味ありませんか?圏論は、プログラム言語の背景として使われたり数理物理で操作を考察するための道具として使われたりしている数学です。 圏論は異なる現象から共通する数学的構造を抽出します。圏論を理解するとロジック、コンピューターサイエンス、物理のつながりが見えてきます。 層圏トポス勉強会では、第二第四土曜日(12:00-19:00)に慶應大学矢上キャンパスにて竹内外史の「層・圏・トポス」を読み進める勉強会を行っています。参加者は14人です。 今回、8月11日-12日に代々木オリンピックセンターで復習のため合宿を行うことにしま
眠い‥*1 映画マトリックスは好きな映画の一つだ。 主人公ネオの生きていた世界は実はコンピューターの中だったという話。 ネオは飴玉をなめて、コンピューターの外の世界に出ることができた。コンピューターの外部の世界を出ることに成功したネオは、マトリックスの物理法則をチートして、マトリックスの世界で超能力者になる。 第二部以降で、ネオは現実世界にもチートをして、超能力者になる。えっと、それは単にVMから出ただけで、まだコンピューターの世界にいたってことなのかな? ネオの存在までマトリックスでは織り込まれていた感じだったし。 これって、スノーグローブだよね。 昨日のラムダ計算のセミナーは面白かった。 あっ、言い忘れていた:なんで停止性なのか? - 檜山正幸のキマイラ飼育記 ゲーデルの論文のほとんどは 1.できる演算の定義 2.命題を数字にすることができる。 に費やされていて、その解説が終わったら、
とりあえず思いつく分だけ書いてみることに。(1)があるから(2)があるかも。そういえば、kinki kidsの堂本光一が「うたばん」で相対性理論について空気を読まずに話をしていた。彼は立派なオタクだと思った。 相対性理論はリーマン幾何学でやるより、ゲージ理論でやるほうが見通しが良い。そこで、何回かに分けて書いてみることにした。厳密には書かないけど、ごまかしたりはしないつもり。 ゲージ理論は物理と数学の両方から研究されてきたが、同じ概念に異なる名称が与えられている。僕はゲージ理論に関しては数学よりの言葉を使うけど、でも時々物理の言葉も混ぜる。 一般相対論は質点の物理学だ。質点の運動を語る為には、ある質点の空間での軌跡を知れば十分だ。 そこで物体の軌跡の舞台となる空間についての設定を考えてみようと思う。よく使う絵がこれ。 線γは物体の軌跡、曲面Mが時空(座標を引いてある)、接空間TpMが速度の
SFCの学生が作った会社ということで、だいぶ前にテレビに出ていたのだけど、まともだと思えないんだよね。 株式会社 音力発電 http://www.soundpower.co.jp/ テレビで見た感じだと共振を利用しているみたいだ。(振動力発電機のほう) 振動からどれだけエネルギーをとることができるかは、RLC回路の共振曲線と一致する。モデルにもよるけど、振動エネルギーの数パーセントとかじゃないのかな。 真面目に計算してやろうかと思ったけど、今日はやる気なし。 振動発電とググると音力発電の宣伝を真に受けて究極のエコと絶賛の嵐で批判が全くない。本当はめちゃくちゃくだらない発明なんだけどなぁ。橋の下に取り付けてイルミネーション点灯とかやってるけど、あれはインチキで振動発電だけで、あの電力がまかなえるわけがない。 車ののエンジンは燃料の20%のエネルギーを動力に変えていて、そのうち5%くらいが振動
物理の基礎理論の多く特に素粒子の分野では、変分法を用いて解析される。変分法自体は100年以上の歴史をもっていて、相対論、量子論以前の古典物理学においては、一応完成されている。 僕は変分法について何度かエントリーを書いてるが、変分法自体に何か物理的な意味があるとは思ってなく、物理の数学的な体現の一つの方法に過ぎないと考えている。 変分法が体現の一つなら、他にも体現の方法があるべきだが、残念ながら変分法ほど強力な体現方法を知らない。ただ、近年の情報科学の進歩が、情報と物理の同一視を感覚として受け入れられるものにし、情報という観点から物理学が構成しなおされるのではないかと思っている。量子情報の研究はすごく流行っているよね。 ここで「感覚として受け入れられる」という言葉を使ったが、僕はこれを重要なことだと思っている。 人間の論理的な思考は心理的要素に影響されやすく、価値観で如何様にも変わる。科学史
粗視化、量子消しゴム、エントロピー - hiroki_fの日記 の続き。 情報エントロピーと熱力学エントロピーは深い関係にある。しかし、統計力学の教科書を読んでもこの事を書いてあることはあまりない。 統計力学は、kをボルツマン定数として、系の持つ状態数ΩとエントロピーSに の関係があることを仮定している。 ボルツマンがこの関係を見出したことは、彼が天才であることの証だと思う。 しかし、この関係が何故成り立つのかについては、はっきりしない。 かつては、エルゴード理論などという無意味な空論がその根拠とされ、多くの統計力学の本の冒頭にはその記述がある。苦し紛れの議論で、真面目に考えるとおかしな結論を導き出す。 統計力学では、 が成り立っていることは、暗黙の了解なのだけれど、熱力学との整合性を期待すると、状態数Ωに強い制約を与える。その制約を根拠なしに、状態数が全て満たすというのはまさに驚異だ。
うーん。まとまった内容が書けるかどうか分からないけど書こう。日本語へんかも。 なんでこの記事を書こうと思ったのは、統計力学で広く流布しているトンチンカンな説明に物を申したくなったからだ。この思いは止まらない。 ファインマンの「物理法則はいかにして発見されたか (岩波現代文庫―学術)」からの引用。詳しくは、 「物理法則はいかにして発見されたか」の感想文 - hiroki_fの日記 の5.過去と未来の区別 箱の中に白と青の分子をそれぞれ5個いれたのであれば、1年くらい経てば白と青が分離することもありえるでしょうが、1000万の分子がそれぞれ入っていれば、分離するのは不可能です。 何か秩序だった状態から出発し、分子運動のような不規則な作用がある。 そうすれば、現象は一方向きに進むわけであります。 これは、すっごくトンチンカンな説明。こういう説明は統計力学の教科書に多く見られる。この説明をマトモに
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