●地下水に悪影響と指摘 北陸新幹線敦賀以西の延伸を巡り、京都仏教会は19日、小浜ルートの見直しを求める申し入れ書を西脇隆俊府知事に提出した。同会は清水寺や東寺、金閣など府内の宗派を超えた約1100の寺院で構成しており、小浜ルートの計画は、自然を敬い、共存すべきとする仏教の教えからもかけ離れた「千年の愚行」と強調した。古都での存在感が大きい仏教関係者の意向は、ルート論争に影響を及ぼす可能性がある。 申し入れ書では、小浜ルートの最大の問題は工事による地下水の水位低下や汚染だと指摘。「京都は水の恵みによって生かされている町」とし、酒造りや京料理などにも影響が出ると訴えた。その上で「東京や大阪などの巨大都市の水と異なり、まさに京都の水は『生かされ生きる水』だ」と主張した。 トンネル掘削に伴う建設残土処理などの課題も挙げ、「市民生活を脅かす問題への視点はあまりにも軽視されていると言わざる得ない」と批