震災から1年を経た今年3月11日、旭川市内で開かれたイベントで、元北電職員が一般市民120人を前に口を開いた。「原子力発電所が停まっても、電気は賄えるんです」。在職中から反原発の立場を公にし、今もその姿勢を貫く水島能裕さん(65)。福島第一事故後はいっそうその思いが強まった。これを機に自然エネルギーへ舵を切らないと、日本は大変なことになってしまう――。電力供給不足を盾に再稼動を唱える原発推進派に、職歴35年の元当事者が顔と名前を晒して反論する。 (聞き手・小笠原淳、北方ジャーナル 2012年5月号に掲載) ■「元北電」は困るって北電の関係者に言われました もっと見る元北海道電力旭川支店総務課主幹 水島 能裕さん | みずしま・よしひろ...1947年3月、空知管内上砂川町生まれ。地元の小・中学校、道立砂川北高を経て、69年東北大法学部卒業。同4月北海道電力入社、旭川支店勤務。以後、同支店か