恐竜がいた白亜紀時代、海の中はイカだらけだった――。こんな研究成果を、北海道大学などの研究チームが科学誌サイエンスに26日、発表した(https://doi.org/10.1126/science.…

恐竜がいた白亜紀時代、海の中はイカだらけだった――。こんな研究成果を、北海道大学などの研究チームが科学誌サイエンスに26日、発表した(https://doi.org/10.1126/science.…
東京大学などの研究チームが南アフリカにある20億年前の地層から採取した岩石を詳しく分析した結果、岩の中にある「鉄さび」の周りに微生物が集まっているとみられることが分かりました。研究チームは、微生物は鉄さびを呼吸に利用しながら20億年前から岩の中にいる可能性が高いとして、「生命がどのように誕生し、生き延びられたのかを解明する大きな手がかりになる」としています。 東京大学理学部の鈴木庸平准教授の研究チームは、南アフリカの北東部に広がる20億年前の地層を掘り進めて岩石を採取し詳しく観察した結果、岩の内部から生きているとみられる原始的な微生物を採取したと、去年10月に発表しました。 その後、同じ地層をさらに掘り進め、地上から微生物が侵入する可能性が低くなる深さおよそ1200メートルで「かんらん岩」を採取して、仙台市にある放射光の研究施設「ナノテラス」に持ち込み詳しく調べました。 研究チームによりま
世界的に有名な科学雑誌「サイエンス」の表紙を1枚のイラストが飾った。 描かれているのは、海水に漂う小さな藻。 生命の進化の歴史を考える上で非常に重要な発見に関わっているという。 この論文を発表した著者の1人は、高知市内に独立した研究室を構える異色の女性研究者だ。 彼女が“うちの子”と呼ぶ「小さな海の藻」は、いかにして世界の注目を集めることになったのか。 (科学・文化部 記者 山内洋平) 「サイエンス」に掲載された論文の著者の1人、高知大学客員講師の萩野恭子さん。 高知市郊外で待ち合わせた漁港に向かうと、萩野さんは小さなバケツを海に投げ入れ、海水をくみ上げる作業にあたっていた。 海水中の小さな生き物を調べているというが、バケツのなかをのぞいても見えたのは透明な海水だけ。 海水には肉眼では小さすぎて見えないさまざまな種類の微生物が暮らしているといい、研究対象の「小さな海の藻」もその1つ。 顕微
神奈川県内にすむ男性が河原で拾った石を熱帯魚を飼育している水槽に入れていたところ「まりも」が現れ、国立科学博物館で調べた結果、これまで国内で1例しか報告例がない珍しい「まりも」だったことが分かりました。 研究チームは、ほかにも見つかる可能性があるとして情報提供を呼びかけています。 見つかったのは、まりもの一種「モトスマリモ」です。 北海道の阿寒湖などに生息する「マリモ」と富山県などで確認されている「タテヤママリモ」の2種に続く国内3種目としておととし、山梨県の個人が所有する水槽から発見されました。 国立科学博物館によりますと、神奈川県内の住宅の水槽の中にまりもが現れ、遺伝情報などを調べた結果、国内2例目の「モトスマリモ」と確認されたということです。 水槽の持ち主の男性に聞いたところ、3年前、多摩川の河原で拾った石を熱帯魚を飼育している水槽に入れたところ、しばらくしてから石の表面に付着した藻
2024年、私たちは自然界の驚異的な一幕を目撃することになるでしょう。 アメリカ合衆国では今年、13年と17年のサイクルを持つ2種類の周期ゼミ( 学名:Magicicada spp .)が同時に羽化すると考えられています。 素数周期で大量発生するセミは「素数セミ」と呼ばれしばしば話題になりますが、2024年に予想される素数セミの出現数は羽化周期が重なるせいで「1兆匹」以上に達する可能性があるとのこと。 同じ現象が最後に起こったのは今から200年以上前の1803年でした。 以前の大量発生時の記録によれば、セミの抜け殻や死骸が雪のように地面に降り積もり「除雪」ならぬ「除セミ」しなければ人や馬車が移動できなかったとされています。 次にこの現象が起こるのは2245年と予想されており、今現在生きているひとにとって、おそらくこれが唯一の機会となるでしょう。 今回はそんな素数ゼミたちの不思議に焦点をあて
研究者にも“意外なタイミング”で震度6強 2023年5月5日午後2時42分ごろ、能登半島沖でM6.5の地震が発生。石川県が6月12日までにまとめたところ、1人が死亡、48人がけがをし、全壊34棟を含む944棟の住宅が被害を受けました。 震度6強の地震で倒壊した住宅=2023年5月5日、珠洲市正院町 研究者にとっても、この地震は驚きでした。西村教授は「ずっとこういう大きい地震が起こるのではないかという可能性は持っていたが、地震活動も地殻変動も収まってきている状況だった。あのタイミングで来るというのは若干意外だった」と明かしました。 専門家が想定する“良いシナリオ”と“悪いシナリオ” 今後、地震活動は収束に向かうのか。5月5日のM6.5の地震の後、研究者の間では大きく分けて2つのシナリオが考えられています。 1つは、流体によって生じた断層のひずみが解消され、今後、徐々に地震活動が落ち着くという
京都府や紀伊半島に生息するサンショウウオが新種であることがDNAの分析でわかったと国立科学博物館などが発表し、この10年間におよそ30種が新たに報告されるなど新種の発見が相次いでいます。 発見されたサンショウウオの新種は、「ホムラハコネサンショウウオ」と名付けられ、体長15センチほどで背中の赤色のもように特徴があり、京都府から石川県にかけた地域と、紀伊半島の標高の高い山間部の2つの地域に生息しています。 国立科学博物館の吉川夏彦研究員などのグループはDNAや形態の分析から新種であることを明らかにしました。 「ホムラハコネサンショウウオ」は、およそ40万年前には近畿地方を中心に広く分布していたものの、現在は生息に適した比較的、涼しい気候の地域でだけ、見られるということです。 国内の小型のサンショウウオはDNAの分析などから、この10年間におよそ30種が新たに報告されるなど、日本各地で新種の発
史上初の天の川銀河中心のブラックホールの画像。これは、私たちが住む天の川銀河の中心にある巨大ブラックホール、いて座A*の姿を初めて捉えた画像です。この天体がブラックホールであるということを初めて視覚的に直接示す証拠です。地球上の8つの電波望遠鏡を繋ぎ合わせて地球サイズの仮想的な望遠鏡を作るイベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)によって撮影されました。望遠鏡の名前は、光すらも脱出することのできないブラックホールの境界である「イベント・ホライズン(事象の地平面)」にちなんで名付けられました。ブラックホールは光を放たない完全に漆黒の天体であり、そのものを見ることはできません。しかし周囲で光り輝くガスによって、明るいリング状の構造に縁取られた中心の暗い領域(「シャドウ」と呼ばれます)としてその存在がはっきりと映しだされます。今回新たに取得された画像は、太陽の400万倍の質量を持つブラックホー
昆虫の中で最も小さく折り畳まれる「ハサミムシ」の羽がどのように収納されるのかを解明したと、九州大学などのグループが発表しました。生物の体の仕組みを科学技術に応用する研究は世界的に注目されていて、今回の成果について研究グループのメンバーは「宇宙開発から日用品まで、幅広く応用できる」としています。 全国に広く生息するハサミムシは、羽を15分の1程度にまで小さく畳むことができますが、極めて複雑なため、どのように効率的に折り畳んでいるのかわかっていませんでした。 九州大学芸術工学研究院の斉藤一哉講師やイギリス・オックスフォード大学自然史博物館などのグループは、エックス線で分析するなどして、羽がどのような設計で折り畳まれるのかを解明することに成功したと発表しました。 それによりますと、扇のような形と構造になっている羽の「折り目」は、扇の要にあたる部分から放射状に規則的に伸びる、比較的単純なパターンで
アメリカ・ウッズホール海洋生物学研究所により、イカは自らの力で遺伝子編集できることが判明しました。 一般的には生物の細胞の核内で生じるRNA編集を、「核外」で行うことができるというのです。 こうした特徴は他の生物には見られず、地球上でイカのみと思われます。 研究の詳細は、3月23日付けで「Nucleic Acids Research」に掲載されました。 イカの神経細胞はセントラルドグマから逸脱していた私たちの体をつくるタンパク質は、DNAにコードされた設計図を、様々な種類のRNAが仲介することによって生成されます。 このDNAを出発点としたRNAの仲介を介して行われる一連のタンパク質生成過程は「セントラルドグマ(中心教義)」と言われており、現代の分子遺伝学の中心となっている原理です。 この一連の過程の中で、最も際立っている存在がRNAです。 Credit: kenq セントラルドグマにおい
【記者:Sarah Knapton】 ひびが入っても自ら修復し、さらには新たな塊を産み出すこともできる「生きたコンクリート」が開発された。砂とバクテリアから作ったもので、荷重を支える構造物としての役割を果たすとともに、再生といった生物としての機能も併せ持つ。 開発したのは、米コロラド大学ボルダー校の研究チーム。論文の首席著者で生物素材研究室を率いるウィル・シュルーバー博士は「フランケンシュタインのような素材だ」と話す。「まさにそのような素材を開発しようとしている。生き続けるものだ。光合成するシアノバクテリア(ラン藻)を使って骨組みに生体鉱物形成作用を引き起こすので、とても環境に優しい」 生物素材を開発するために研究チームはまず、ヒドロゲル(水ベースのゲル)と砂で土台を作り、そこでシアノバクテリアを増殖、ミネラル化させた。これは海で貝殻が形成される仕組みと似ている。 この新素材はただ生きてい
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通常のヒメツリガネゴケの葉(左)と、「スイッチ」のステミンが働き、幹細胞があちこちに生まれて形が崩れた葉(右)=基礎生物学研究所提供 挿し木や種いもで草木を増やす時、葉や茎、根などに特殊化した細胞の一部がいったんリセットされ、どの器官にもなれる幹細胞が生まれる。植物独特のこの能力は、ただ一つの遺伝子が「スイッチ」になって働くことを、自然科学研究機構・基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの研究チームがコケ植物を使った研究で明らかにした。今後、作物などの育種に役立つのではないかという。 同研究所の石川雅樹助教(植物分子生理学)らは、この遺伝子を「ステミン」と命名。成果は英科学誌「ネイチャー・プランツ」電子版に掲載された。
米国で13年か17年ごとに大量発生する「素数ゼミ」が、周期の異なる種間で交配していたことを、京都大などの研究チームが遺伝子解析で突き止めた。素数である13と17の年周期をもつ種が出会うのは、最小公倍数の221年に1度しかないが、交配の痕跡が残されていた。周期の謎に迫る手がかりになるという。 英科学誌ネイチャーの関連誌に発表した。素数ゼミは、米東部などで大量発生する7種がいる。13年と17年のいずれかの周期で発生を繰り返すが、地域によって発生のタイミングが異なり、ほぼ毎年米国内で大量発生が起きている。集団間の競合を避けるために、出会うタイミングが少ない素数周期で進化したとする説があるが、詳しい理由は解明されていない。 研究チームは、7種を4個体ずつ集めてそれぞれの遺伝子の一部を分析。13年ゼミと17年ゼミが過去に交配したことを示す、交雑の形跡が初めて確認できた。 交雑でできた子孫は、発生周期
米国コネチカット州の森で見つかった顔のないカエル。(PHOTOGRAPH BY JILL FLEMING) 米国コネチカット州の森で野外調査を行っていた研究者たちが、あるカエルを見つけて仰天した。なんと、顔のないカエルだったからだ。(参考記事:「【動画】顔が2つあるネコが生まれる、中国」) 研究者たちは、イモリの情報を集めているところだった。そこへアメリカヒキガエルがやってきて、足元を跳ね回り始めた。米マサチューセッツ大学アマースト校の学生で爬虫両生類を研究しているジル・フレミング氏は、同僚らとともにそのカエルを近くで見て驚いた。目も鼻も、あごも舌もなかったのだ。(参考記事:「ヘビを丸のみにするカエル、衝撃の写真が話題に」) 顔はなぜなくなった? フレミング氏は、カエルに顔がない理由は謎だが、いくつかの説が考えられるという。 「最初に考えたのは、冬眠している間に自然界の捕食者(ガーターヘビ
東京大学物性研究所の黒田健太助教らによる研究グループは、反強磁性体マンガン化合物の内部で、「磁気ワイル粒子」を世界で初めて発見した。 外部磁場による制御で磁気ワイル粒子を自在に操作 東京大学物性研究所の黒田健太助教や冨田崇弘研究員、近藤猛准教授、中辻知教授を中心とする研究グループは2017年9月、理化学研究所創発物性科学研究センターの有田亮太郎チームリーダーらの協力を得て、反強磁性体マンガン化合物(Mn3Sn)内部で、「磁気ワイル粒子」を世界で初めて発見したと発表した。これにより、Mn3Snがワイル粒子と磁性を併せ持つ「ワイル磁性体」であることが初めて実証された。 ワイル粒子は質量がゼロの粒子である。2015年に固体の非磁性体物質であるヒ素化タンタル(TaAs)の中で、その存在が発見されたという。今回発見したワイル粒子は、これまでとは発現機構が全く異なるもので、物質の磁性によって創出される
火を扱えるのは人間や一部のサルなどの高い知能を備える動物に限られると考えられてきましたが、オーストラリア北部に、火を使って狩りをする鳥が3種類もいるという研究発表がされています。 Intentional Fire-Spreading by “Firehawk” Raptors in Northern Australia | Journal of Ethnobiology http://www.bioone.org/doi/abs/10.2993/0278-0771-37.4.700 Australian raptors start fires to flush out prey | Cosmos https://cosmosmagazine.com/biology/australian-raptors-start-fires-to-flush-out-prey オーストラリア北部に生息する
太陽光など受けた光のほぼ全てを羽根で吸収してしまうことで、周りからは体の大部分が完全に真っ黒に見えてしまうという「スーパーブラックバード」がパプアニューギニアに生息しています。あまりに黒すぎるためにその表面の模様や凹凸はほとんど見ることができず、ぽっかりと黒い空間が存在するようにしか見えないほどという鳥なのですが、どんな仕組みで光を吸収しているのか、そして何のためにそのような「進化」を遂げてきたのかが研究によって明らかにされています。 Structural absorption by barbule microstructures of super black bird of paradise feathers | Nature Communications https://www.nature.com/articles/s41467-017-02088-w How Birds of Pa
哺乳類の細胞が、酸素だけでなく、食物に含まれる硫黄を使った呼吸(硫黄呼吸)をしていることが分かったと、赤池孝章・東北大教授(生化学・微生物学)らの研究グループが27日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。硫黄呼吸は原始的な細菌だけが行っており、進化の過程で失われたと考えられてきたが、ヒトなどでも生命維持に不可欠だという。 細胞レベルでは、呼吸はエネルギーを作り出す活動を指す。生物は細胞内にあるミトコンドリアで、主にブドウ糖と酸素からエネルギーを作って利用している。研究グループはヒトやマウスのミトコンドリアを詳しく調べ、アミノ酸の一種のシステインと硫黄が酵素の働きによって結びついて活性化し、エネルギーを生み出していることを見つけた。硫黄呼吸をできなくしたマウスの寿命は約10日しかなかった。
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