上映中止が懸念されるドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」を論じる!森達也×綿井健陽×想田和弘(1/4) 創6月 7日(月) 18時19分配信 / 国内 - 社会 ●はじめに………本誌編集長・篠田博之 映画「ザ・コーヴ」が日本で大きな話題になったのは、この春、同映画がアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を獲得してからだった。和歌山県太地町で行われているイルカ漁を告発したこの映画が、鯨やクロマグロ問題と同じく日本叩きの延長と捉えられ、それに権威ある賞が与えられたことへの戸惑いを日本のメディアが大きく報じたのだった。 ドキュメンタリー映画としての手法、捕鯨やイルカ漁をどう考えるかという問題など、この映画が議論すべき多くの素材を提供しているのは確かだ。6月下旬予定の日本での公開がどんな反応を引き起こすか興味深いのだが、実はそれどころか、上映そのものが危ぶまれる事態になっている。太地町の漁業協同組