JBpressで掲載した人気記事から、もう一度読みたい記事を選びました。(初出:2023年2月25日)※内容は掲載当時のものです。 「このままの形で維持していくことは非常に難しい」。昨年開かれた地方路線をめぐる国土交通省の有識者会議において、JR西日本は「輸送密度が2000人/日未満」の路線についてこう指摘した。そんな厳しい路線をJRから引き継ぎ、黒字化させた例がある。富山市の富山港線だ。地元主体でLRT化し、利用者数を1.5倍超にまで伸ばした。「廃止か存続か」で全国のローカル線が岐路に立つ今、改革を主導した森雅志・前富山市長に聞いた。(聞き手:河合達郎、フリーライター) オペラとともに赤ワインを楽しむ ――国交省の有識者会議に、地方路線改革の実務を担った元首長という立場で出席しました。JR西日本が運行していた富山港線をLRT化する改革の中で意識したことは何でしたか。 森雅志氏(以下、森氏