(前回から続く) 1998年4月。東京・品川。京浜急行・青物横丁駅の前には,昔ながらの商店街がにぎわいを見せている。改札を抜けて10分。立ち並ぶ住宅の間に台形状の巨大な建造物が姿を現す。松下電器産業・マルチメディアセンターの近未来的な外観は,下町情緒の漂う中でひときわ異彩を放っていた。 「うわー,大盛況やな」 松下電器産業 マルチメディア開発センター 情報グループ 情報第3チーム 主席技師(副参事)の田中康宣は,会場に足を踏み入れるなり,我知らず口走った。100人近い参加者で混み合った場内に身を潜らせる。 この日,この場でインターネットの標準化団体W3C(World Wide Web Consortium)は「W3C Mobile Access Workshop」を開催した。田中はこれまでにも何度かW3Cのワークショップに参加した経験があったが,今回ばかりは場内の熱気が違って見える。 ブラ
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