(2012年11月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 世界の通信網を接続する際の新たな規制について2週間議論する極めて技術的な会議は、大きな利害が絡む国際的な瀬戸際戦術の舞台にはとても見えない。だが、シリコンバレーやブリュッセルで沸き起こった議論によれば、12月3日にドバイで始まるこのイベントは、インターネットの未来を巡る戦いの場にほかならない。 今回の会議は、国連機関の国際電気通信連合(ITU)を規制する条約の改正が目的で、召集されるのは1988年以来初めて。会議に代表団を送り込む多くの政府にとっては、電気通信の初期の時代向けに作られた規制をインターネット時代に適用することを迫れと言っているようなものだった。 規制強化を求める動きに懸念を募らせる欧米諸国 アラブの春と呼ばれる民主化運動では、インターネットが大きな役割を果たした(リビア東部の都市ベンガジ(Benghazi)で反体制運