中国の援助を受け、モンテネグロ南部の港町バールで建設中の高速道路の一部(2021年5月11日撮影)。(c)SAVO PRELEVIC / AFP 【6月11日 AFP】バルカン半島の小国モンテネグロ。静かな村の頭上を走る真新しい高速道路が、山腹のトンネルに消えていく。 ここは、中国からの資金に頼る10億ドル(約1100億円)規模の大工事の起工部だ。この事業のために同国の経済は危機に直面している。 モンテネグロ政府は中国からの融資のうちすでに9億4400万ドル(約1030億円)を、工事の第1区間である41キロの完成に費やしてしまった。世界で最も高価な舗装道路区間の一つと言える。 そして残る約130キロを完成するには、少なくとも10億ユーロ(約1330億円)が必要とみられている。 中国人労働者たちが6年がかりで硬い岩盤にトンネルを掘り、山間部や峡谷にそびえ立つコンクリートの橋脚を建ててきたが、