同人誌のおまけに付ける予定だったスチャラカ探偵小説『はし☆どりーむ』を第二章まで公開してみます。全七章くらいで完結する――かも。よければ読んでみてください。くっだらないけど。 序章 その日―― 特別、あとで世界史教科書の年表に日付けまで書きこまれて受験生たちを悩ませる出来事が起こったわけでもない、ごく平凡な、その日。 しかし、あるところでは、実は表の歴史には決して記載されることのない、途方もない大事件が発生していたのだった。そう、この手の事件は闇から闇へと葬られ、決して表沙汰にされることなく、一部の関係者以外はその発生を知ることすらなく終わる、それがこの世界の真実。きちんと毎日働き、税金を収め、投票に行っている市民たちは、自分たちが死にかけたことすら気づくことはないのである。しかし、それでもなお、それが破格の大事件であることは疑いようのない事実であった。いわゆるひとつの「世界の危機」。 「