日本が工業立国として成立できたのは、従順に言うことを聞き、能力に格差のない人間を教育によって沢山輩出できたからである。昔の画一的な教育は、モノづくりには最適であった。しかし今、もはやモノづくりで国が成り立たなくなった。 小泉純一郎元首相は、辞めてからいろいろ言われてはいるが、この点では先見の明があった。内閣府の知的財産戦略本部が「コンテンツ立国」を標榜し、知的財産推進計画として盛り込んだのは、2002年2月の小泉総理施政方針演説がきっかけであった。提案として、決して遅すぎてはいない。しかしこの計画は遅々として進まず、すでに知的財産推進計画そのものが何の実効性も持たなくなっている。 コンテンツは、資源が何もない日本においては、「とりあえず今すぐに金になりそうなモノ」である。そして海外でも喜んで受け入れる土壌はできたが、現地でそれを売って回る優秀なビジネスマンがいない。契約・交渉もヘタクソなの