まずは下の一覧表をよくご覧いただきたい。新聞広告業界筋がABC協会の公表データをもとに集計した最新時点の新聞発行部数だ。自称「全国紙」の朝日、毎日、読売、日経、産経の5大紙と各地域のブロック・地方紙首位の部数とシェアが47都道府県別に並んでいる。新聞業界でも知る人が少ない極秘データで、新聞各社の真の実力が端的に表れている。 「毎日」脅かす「日経」の躍進 グレーの部分はその都道府県で部数が一番多い新聞を示しており、米大統領選挙のように1位総取りで「星取表」をつけると、読売が茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、滋賀、大阪、和歌山、山口の9都府県を制し、断然トップだ。これに対し、ライバルの朝日は奈良1県だけ。読売の強さが際立つ。しかも、読売は人口が多い関東と関西で1位を占め、部数を荒稼ぎしている。読売はさらに北海道、兵庫、福岡など25道府県で2位を確保した(注・以下、各県で2番手以下のブロック・地方
原題:Leaders: Who killed the newspaper? (August 26th, 2006) Special report: More media, less news (August 26th, 2006) またしても随分間が空いてしまった。実は外交ネタを3ページほど書いていたのだが、しばらく書かずにいるとどうも「勢いで仕上げる」ことが出来なくなる。唸った挙句に没フォルダ行きにしていたら1ヶ月以上が過ぎてしまった。 それでも久々にブログを書く気になるくらいに、今回の記事は出来が良かった。一言で記事をまとめるなら、これから新聞は大変ですね、という、ありふれた結論になっているのだが、細かいデータがちりばめられた丁寧なつくりの記事で、思索のヒントを与えてくれる。The Economistはこの手の記事作りが非常にうまい。 もう少し丁寧にまとめておこう。まず、新聞業界の根本
2007年02月28日05:45 カテゴリMedia 雑誌は売れないのか売らないのか 雑誌が売れていないが、これは本当に売れていないのか、それとも売る気がないだけなのか。 確かに日本では雑誌の凋落が激しい。 出版物はどのくらい発行されているのでしょうか? 一方、雑誌の推定販売部数は28億7325万冊で、前年比で3.3%の減少となりました。月刊誌は1.5%減の18億9343冊、週刊誌は前年比6.6%減の9億7982万冊となりました。 週刊誌「底なしの凋落」:FACTA online日本ABC協会の調べによると、「週刊朝日」は1998年下期(7〜12月)には33万3千部あった部数が、最新データの2006年上期(1〜6月)では20万8千部と37%も下落。「サンデー毎日」は同じ期間に15万部から8万7千部へと42%も激減した。 しかし、外に目を転じてみると、そうでもないのだ。 右のグラフは、 An
2006年06月13日02:00 カテゴリ書評/画評/品評Media 貧すれば鈍、鈍すれば廃刊 この話題を正面から取り上げたのは、漫画ではたけくま教授の「マンガ原稿料はなぜ安いのか?」、そして一般的な「売文」では本書ぐらいしか未だにないのはなぜだろう。 売文生活 日垣隆 たけくまメモ: フリーにとって原稿料とは何か(2)はっきり申しまして、俺は文章で飯を食べるようになってそろそろ四半世紀になりますが、いまだに「原稿料の相場」というものがよくわかりません。 この二つの他に、自分の原稿料に関する愚痴を超えて、業界全体を分析した作品は、あとは過去の筒井康隆のエッセイぐらいしか思いつかず、しかもそれは本一冊まるごと、ではなく他のエッセイと一緒にまとめられているので、この主題に関しては上記二冊ぐらいしか薦めようがない。この二冊は、有料原稿を執筆する人は必読だろう。 日垣さんとは今ではときどきお会いす
書店売上げランキングTOP5がどこか知っていますか? - 60坪書店日記の番外編です。 Amazonとコンビニの売上げ 先日のエントリーで「Amazonとコンビニは?」というご指摘を受けました。AmazonはAmazon.co.jp単体の売上げが明確に発表されていなかったはずですので、スルーしました。*1コンビニは、軽く調べましたが発見できず。 先のエントリーは、TSUTAYAの急成長を主題にしました。ですから、Amazonやコンビニの売上げは適当に調べただけですし、仮にエントリ作成時にAmazonやコンビニの売上げが見つかったとしても別エントリーにしたと思います。 などと言ってたら、なんとid:kitayamaさんがコンビニの書籍・雑誌売上げを見つけてくれました。これは異種格闘技戦の流れですね!書店ふぁいとーれでぃーご! 誰が書籍・雑誌を売っているのか 先のグラフにコンビニを足してみまし
2006年10月12日のエントリーで次のように書いた。(英国のインターネット広告費が)2004年に旧4大メディアの一角のラジオ広告費を追い抜いた。そして,昨年(2006年)は雑誌広告費を抜き去り,今年(2006年)は新聞広告費に追いつく勢いだ。まさに,ゴボウ抜きである。それだけではない。トップランナーのTV広告の背中も見え始め,2010年にも追いつくという 2006年は予想通りの結果となった。英国では一足先に,年間のインターネット広告費が新聞広告費を追い抜いた。英Internet Advertising Bureau の発表によると,英国の年間インターネット広告費が2006年に20億ポンド(4760億円相当)に達し,19億ポンドの新聞広告費を抜き去った。前年比41.2%増と伸び率も凄まじい。目立つ傾向としては,検索広告が12億ポンドと全インターネット広告の5割以上も占めていることがある。
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