マンション管理は、住んでいる人が片手間で解決できる程度の軽い問題ではもはやない/大久保恭子氏と語る(第1回) 村井 新しく世に出たマンションが時間の経過とともにだんだん姿を変え、変貌していく…。これは管理という課題の中心になる点ですが、その管理の仕組みの一番大事なルールを見直そうという議論のなかで、大久保さんはどんなことを感じておられましたか。 大久保 あのときに議論した内容についてはもうだいぶ記憶も薄まっておりますが、その当時、築20年を過ぎて築30年に向かうマンションが徐々に増えてきて、そうした築20年以上の古いマンションの維持・管理、場合によっては大規模な修繕をしていくプロセスは、建築や住宅に知識も経験もないいわゆる居住者の人たちでは基本的に手に負えないはずだと私は思っていて、それが一番の課題と感じていました。 村井 ああ、やはり……。