日本橋上空の高架が撤去されることで注目を集めている首都高速の大規模リニューアルだが、首都高を日常的に利用している人たちにはより深刻な話題も……首都高KK線の廃止がいよいよ近付いているのだ。
※本稿は2024年12月のものです
文:角田伸幸/写真:AdobeStock(トップ画像=Paylessimages@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2025年1月10日号
■首都高大規模リニューアルの一環
2024年11月12日、首都高が2025年春から、都心を走る八重洲線とKK線を閉鎖すると発表した。その期間が長い。なんと10年だ。
目下、首都高都心環状線は大規模リニューアルの真っ最中。日本橋の頭上の道路が取り払われるという話題だけが取り上げられているが、それだけじゃない。
最大の変化は、都心環状線のルートが変わること。これまでの神田橋→江戸橋ジャンクション→銀座というルートが、消えてなくなってしまうのだ。
では新しい都心環状線はどうなるのか? その正体が、今回閉鎖される八重洲線だ。現在、八重洲線は神田橋先から地下に潜り、浜崎橋や湾岸線方面へ抜ける抜け道に利用されている。将来はこっちが、都心環状線のメインルートになる。
とはいえそこには大規模な変更も伴う。現在八重洲線を走っていくと、そのまま地上に出てKK線(通称会社線)に繋がるが、このKK線は遊歩道に転用されるため廃止になる。
では八重洲線はどこへいくのかというと、そのKK線へと繋がる直前で直角に左カーブし、新しく作られる約800mのトンネルを経て、京橋付近で元の都心環状線に復帰するのだ。
今回の閉鎖の影響だが、八重洲線へ行けなくなったクルマが集中し、江戸橋ジャンクションの渋滞悪化が懸念される。これについて首都高はホームページでの情報発信などを強化するというから、この区間を利用する人は活用したい。
八重洲線とKK線が閉まることは以前からわかってはいたが、いざ「あと半年」と聞くと胸に迫るものがある。とくにKK線は二度と走れなくなるため、機会がある人は心して走りたい。KK線よ、65年のお勤め、ご苦労様でした!
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