スウェーデンにも極右組織がいくつかあり、若者を中心にメンバーを募っている。これは最近の新しい傾向というわけではなく、スウェーデンを不況が襲い、失業率が急激に上昇した90年代前半は今以上に勢力を持っていたようだ。移民・難民の阻止や反イスラム、そして国粋主義、反ホモセクシャルなどを主張している。武器の違法所持や脅迫、暴行などの犯罪に関わっているメンバーが多いと言われる。(ここ数年、徐々に勢力を増しつつある極右政党・スウェーデン民主党は、これらの団体との関連はない、と自ら表明してはいるが、過去にこれらの団体に関わっていた党メンバーも少なくないとか)
全国的に見ても勢力は大きくないのだけど、各地に支部や支援グループがあり、街中で時折、集会を開いたり、デモを行ったりする。このような団体でも、警察に事前に届出をすれば他の団体と同じようにデモや集会を開くことができる。このような時、たいていはこれまた若者からなる極左グループが“対抗デモ”を行う。両者がぶつかると大混乱になるので、警察は両者の間に入って、隔離しようと頑張っている。本当にごくろうさま。一般市民は、たいてい知らぬ顔をして、近寄らないようにしている。
しかし、ストックホルムから100kmほど南西に位置するニューショーピン(Nyköping)では、ちょっと珍しいことが起きた。
人口27000人ほどのこの町では、最近、毎週土曜日に極右団体が町の広場で集会を開いてビラを配ったり、プラカードや横断幕を掲げて行進したりしている。時にはストックホルムなどの他の町からメンバーが応援に来ることもある。数は多くないのだけど、振る舞いや態度、音声で存在感を見せつけている。これに業を煮やしたのは、この町の住民。
誰が声をかけて始まったのかは分からないが、住民として見過ごすことはできない、という不満をこの団体メンバーに対して意思表示するために、毎週土曜日になると彼らと同じ広場に集まり、ブーイングの代わりに自分たちが持っている鍵の束をジャラジャラと鳴らす運動が始まった。平和的なこの「鍵による抗議(nykelupprop)」が毎週、少しずつ注目を集めていき、この土曜日は300~400人ほどの一般市民が集まったという。
写真の出展:Dagens Nyheter
この日は最初は静かで、この極右団体のメンバーは姿を見せなかった。しかし、市民が広場を離れようとしたそのとき、横断幕を掲げたデモ隊が広場に行進して来た。いったんはおのおのの家に戻ろうとした市民らは踵を返し、再び広場に集まって、いつもの通り、鍵をジャラジャラと鳴らした。デモ隊はガラス瓶を地面に叩きつけて、周りの人々を威嚇したという。警察はその場に居合わせず、数分後にやっと到着。デモ隊と市民との言葉の応酬が続いたが、デモ隊はまもなく広場を後にし、立ち去っていったという。
集まった一般市民というのは、普通のスウェーデン人のおじいさん、おばあさん、中年の人、若者、子供、そして移民系の人など幅広い人々だったそうだ。自分たちの住むニューショーピンを極右・ネオナチの集会所にしたくない、という願いで一致していた。広場に集まっていた若い夫婦は、この出来事の後、「ニューショーピンの住民として誇りに思う」と新聞のインタビューに答えている。「じゃあ、次の土曜日にまた会おう!」という言葉を残し、人々は家に帰っていった。
全国的に見ても勢力は大きくないのだけど、各地に支部や支援グループがあり、街中で時折、集会を開いたり、デモを行ったりする。このような団体でも、警察に事前に届出をすれば他の団体と同じようにデモや集会を開くことができる。このような時、たいていはこれまた若者からなる極左グループが“対抗デモ”を行う。両者がぶつかると大混乱になるので、警察は両者の間に入って、隔離しようと頑張っている。本当にごくろうさま。一般市民は、たいてい知らぬ顔をして、近寄らないようにしている。
しかし、ストックホルムから100kmほど南西に位置するニューショーピン(Nyköping)では、ちょっと珍しいことが起きた。
人口27000人ほどのこの町では、最近、毎週土曜日に極右団体が町の広場で集会を開いてビラを配ったり、プラカードや横断幕を掲げて行進したりしている。時にはストックホルムなどの他の町からメンバーが応援に来ることもある。数は多くないのだけど、振る舞いや態度、音声で存在感を見せつけている。これに業を煮やしたのは、この町の住民。
誰が声をかけて始まったのかは分からないが、住民として見過ごすことはできない、という不満をこの団体メンバーに対して意思表示するために、毎週土曜日になると彼らと同じ広場に集まり、ブーイングの代わりに自分たちが持っている鍵の束をジャラジャラと鳴らす運動が始まった。平和的なこの「鍵による抗議(nykelupprop)」が毎週、少しずつ注目を集めていき、この土曜日は300~400人ほどの一般市民が集まったという。
この日は最初は静かで、この極右団体のメンバーは姿を見せなかった。しかし、市民が広場を離れようとしたそのとき、横断幕を掲げたデモ隊が広場に行進して来た。いったんはおのおのの家に戻ろうとした市民らは踵を返し、再び広場に集まって、いつもの通り、鍵をジャラジャラと鳴らした。デモ隊はガラス瓶を地面に叩きつけて、周りの人々を威嚇したという。警察はその場に居合わせず、数分後にやっと到着。デモ隊と市民との言葉の応酬が続いたが、デモ隊はまもなく広場を後にし、立ち去っていったという。
集まった一般市民というのは、普通のスウェーデン人のおじいさん、おばあさん、中年の人、若者、子供、そして移民系の人など幅広い人々だったそうだ。自分たちの住むニューショーピンを極右・ネオナチの集会所にしたくない、という願いで一致していた。広場に集まっていた若い夫婦は、この出来事の後、「ニューショーピンの住民として誇りに思う」と新聞のインタビューに答えている。「じゃあ、次の土曜日にまた会おう!」という言葉を残し、人々は家に帰っていった。
暗部を見た気持ちがしました。着いたらマクドナルドと米系銀行がガラスを壊された後でした。
制圧に行ったのでしょうが間に合わなかったようでほっとしました。おかげで宿は取れずオデンセ迄行って泊まりました。
日本でのナチスはファッションですからねえ。
ナチスの宣伝戦略の成功例では有りますが。
#かっこよく見えるようデザインされています。
コメントありがとうございます。
黒シャツ隊はおそらくアナーキストやシンディカリストなどの極左団体だったのでしょうね。
どこの社会も様々な考えを持つ人々から成り立っているので、仕方のないことかもしれませんが。
>日本でのナチスはファッションですからねえ。
日本でも流行っているんですか?
どのような形で?
初耳なので、もし良かったら詳しく聞かせてください!