友人「山菜採りに行かない?」
玉置「いいですね。なにを?」
友人「ハリギリ」
玉置「え、なんて?」
友人「ハリギリ!」
玉置「すみません、もうちょっと大きな声で」
友人「だからハリギリ」
玉置「ちょっと聞こえにくくて。声をハリギミでお願いします」
友人「ハリギミじゃなくて、ハリギリ!」
ということで、北関東で南東北な場所に住む友人の案内で、『ハリギリ』という聞いたことのない山菜を探しに行ってきた。
なんでもタラノメ(タラノキ)の仲間で、同じように天麩羅にするとうまいらしい。ただ本などによると、ちょっとアクが強いとも。どんな山菜なのだろうね。
「タラノメは家の庭で採れるから、狙うのはハリギリだけ!でもちょっと遅いかな。先週くらいがよかったかも!」
探す場所は杉林など。
目指すポイントに辿りつく前に、気になる草がいっぱい生えている。
これ、食べられるやつじゃなかったかな。
ゼンマイの仲間はよくわからない。
かっこいい。でもよくわからない。
食べられるような気がするが、今日はパス。
お、これモミジガサとかいうやつじゃないっけ?
天麩羅にしたらうまい?
全然違った、ウラシマソウだそうです。
これざざむしさんの記事で読んだ、絶対食べちゃダメなやつだった。
zazamushi.netでもわかりにくいよねー。これとかうまそう。
がんばればウドと間違えられそうよねー。
これはウルイなのかなー。わかんねー。
これはウルイ。案内者の庭に生えていたやつ。
コケがでかかった。
ウサギが走り回っていました。うんこ。
フキとか無限にある。
蕗の薹の時期にきてみたいかな。
「はい、このあたりからハリギリがあるよ!」
カンゾウらしき草をスルーして、さらに林の奥へと進む。
あった。これだそうです。
なるほど、杉林にピョコンと出ている感じがタラノキっぽい。芽はタラノメとちょっとちがうかな。葉っぱがモミジ型だ。
本当は葉が開く前に収穫するそうだけど、今日はもう開いちゃっているので、先端の柔らかそうなところをポキっと折っていただく。
トゲはタラノキよりも強力。
バラみたいですね。
少し歩くたびに見つかるハリギリ。
ハリの生えているキリ(桐)だから、ハリギリなのかな。
たくさん生えているハリギリに対して、タラノキは1/30くらいの確率で生えているレアキャラ。そしてちょっと育ちすぎかな。
ハリギリに比べると、タラノキのトゲがかわいくみえるぜ。
これもタラノキ。うれしい。
この場所では誰もタラノメもハリギリを採らないらしく、全部新芽が残っていた。
「ないものねだりなんだよ。山菜をわざわざ採って食べない。国道沿いに『俺のステーキ』ができたら超大行列だもん」
けっこう育ちきっている葉っぱが多いけど、どこまで食えるんだろ。
新芽部分だけポキン。
これくらいなら食べ頃?
ほそいやつは、芽もちっこいのでスルー。
大きくなれよー。
それにしてもたくさんあるな。
山椒。
葉っぱがかわいいなー。
モミジとバラを足したような樹で、知らないと葉が食べられるという気がしない。
まだ開いていない脇芽もあった。なるほどー。
ハリギリはタラノキよりも大きくなるっぽいんだけど、身長以下の小さいのしかないね。
どうもこの杉林は定期的に下草狩りがされていて、そのたびに育ったハリギリが切られちゃうから、小さいのしかないのかな。
「これこれ、これくらいが食べ頃のやつですよ!」
なるほどー。葉が開かないと小さいな。
なんだか食べちゃうのがもったいない感じ。でもこれがうまいんだろうな。
ちなみに、ハリギリでもタラノキでもない、似たようなやつもあるのよね。
なにかはちょっとわからないけれど、トゲの有無でチェック可能。
トゲで身を守るはずが、人間にとっては食べられることの証明になってしまうという罠。
ぜんぜんちがう。
さあ、はりぎって続けます。
足元をよく見ると、すごいちっこいハリギリがたくさんあった。
全然知らなかったから、その存在に気付かなかったタイプの山菜だな。
これ、ポキンと折るのが気持ち良い。
案内していくれている友人が熱く語る。
「ハリギリ、かっこいいんすよ!」
確かにかっこいい。
シイタケもあった。
分厚い!
グルグル回ります。
で、帰り道に、なんか変な生え方をしているハリギリを発見。
大きな倒木の脇に生えているのかなと思ったら、この倒木自体がハリギリの木だった。
え、こんなに大きくなる木なの!
すごい、ハリギリの採り放題モード発動だ。
これ完全に折れちゃっているから、残しておいても枯れるだけのやつだな。
それにしても多い。
育つと幹のトゲはなくなり、枝にだけトゲがでるんだね。
「すごいね、これは気が付かなかった。これとか食べ頃だよ!」
「この開く前がうまいよ!」
木の先端の方は、葉のつぼみ?がでかい!
親指より大きいけど、これっておいしいのかな。
これをみたあとは、小さいのは全部スルー。
ぼうず、助かったな。
別の場所に、生きたハリギリの大木もあった。
なるほどー、ふつうの木だ。
新芽はハリギリだね。
手が届くところにも生えていた。
知らないとカエデだなー。
これは葉っぱが届かないハリギリの木。
とりあえず収穫篇ということで以上です。
味の話はまた今度。
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