君のことばでもっと触れて 【連載版】: 1を無料で試し読み！
君のことばでもっと触れて【連載版】1巻 レビュー
「君のことばでもっと触れて」1巻、読み終えました…！！ もう、胸がいっぱい。じんわりと温かい気持ちで、そして少し切ない気持ちでいっぱいです。 正直、タイトルと表紙から受ける印象と、実際の物語の繊細さにギャップがあって、良い意味で裏切られました。
予想をはるかに超える繊細な描写
まず、慧一と恵留、二人のキャラクター造形が素晴らしかったです。 よくあるBLマンガのように、ドSなドミニクとひたすら受け身なサブミッシブという単純な図式には収まらない、それぞれの過去や心の傷を丁寧に描かれていて、感情移入せずにはいられませんでした。 特に恵留の、過去のトラウマによって引き起こされたサブドロップの描写は、単なる性的嗜好の問題としてではなく、心の傷、そしてそれを乗り越えようとする彼の強い意志が感じられました。 その繊細な描写に、何度も胸を締め付けられました。 こういう、内面を丁寧に描いてくれる作品、本当に大好きなんです。
優しさで包み込むような世界観
慧一が、恵留の繊細な心を理解し、寄り添おうとする姿は、本当に感動的でした。 彼の「優しさ」が、単なる優しさではなく、恵留への深い尊敬と愛情に基づいていることが、言葉や行動の端々に感じられます。 恵留へのコマンドも、支配欲を満たすためではなく、恵留の安心感と安心感を高めるためのものだと感じられました。 力ずくではなく、言葉で、そして優しい眼差しで、恵留を包み込むような慧一の愛情表現に、何度もキュンときました。
少しの不安と、大きな期待
一方で、まだ1巻なので、二人の関係性がこれからどのように発展していくのか、少し不安もあります。 恵留の心の傷は深く、簡単に癒えるものではないでしょう。 慧一も、恵留を受け入れることで、自分自身も変化していくことになるはずです。 その変化のプロセスが、どのように描かれるのか、とても気になります。 そして、二人の関係が、本当に「優しい恋」として結実するのかどうか… そこが、この作品の一番の見どころ、そして私の最大の関心事ですね。
二人の関係性の発展に期待
特に印象的だったのは、酔った恵留が慧一に「パートナーになってほしい」と告げるシーンです。 酔っているとはいえ、自分の気持ちを素直に表現する恵留の勇気と、それを受け止めようとする慧一の優しさに、ぐっときました。 このシーンから、二人の関係性がこれからどのように変化していくのか、想像するだけでわくわくします。
絵柄の可愛らしさ
絵柄も、とても可愛らしいタッチで、二人の表情や仕草が生き生きと描かれていました。 特に、慧一の優しい笑顔と、恵留の少し不安げな表情の対比が、二人の関係性を際立たせていて、効果的でした。 全体のトーンも、柔らかく温かみのある色使いで、見ているだけで心が安らぎます。 BLマンガ特有の、過度にセクシーな描写は控えめながら、二人の感情が丁寧に表現されている点も高評価です。
今後の展開への期待
全体的に、非常にクオリティの高い作品だと思います。 繊細な心理描写、魅力的なキャラクター、そして美しい絵柄… どれをとっても、この作品の魅力を物語っています。 1巻ではまだ二人の関係性の序章に過ぎませんが、これからの展開が非常に楽しみです。 特に、慧一と恵留の過去のトラウマがどのように克服されていくのか、そして、二人の関係がどのように深まっていくのか、じっくりと見守っていきたいと思います。 続きが待ち遠しい！ これは間違いなく、今年のベストBLマンガ候補です。
全体を通して
「君のことばでもっと触れて」1巻は、単なる性的な描写に終始するのではなく、二人の心の触れ合いを丁寧に描いた、非常に感動的な作品でした。 壊れやすい心を抱えた二人だからこそ、生まれる温かさや優しさ、そして、お互いを支え合う強さが、この作品の魅力です。 読後感は、心がじんわりと温かくなるような、そんな余韻に包まれました。 単なる恋愛物語としてではなく、心の傷を癒し、成長していく物語として、強く心に残る作品となりました。 次の巻が、本当に待ち遠しいです！ そして、この素晴らしい作品に出会えたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。 ぜひ、多くの人に読んでほしい作品です。
