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一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。 やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。 法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。
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Posted by ブクログ
しあわせのかたちはみんな似ているけれど、不幸の形は個性的…といった言葉を思い出す。 主人公の薫子さんは、誰しもが手に入れたかった幸せを手にできなかった女性。 さらに、最愛の弟まで急死。 打ちひしがれていたけれど、弟の最後の願いだと思い、弟の元恋人のせつなに会うことに…。 薫子さんとせつなの、歳の離...続きを読むれた女同士の関係性が面白い。 言いたいことをズバズバいうせつなと、売り言葉に買い言葉の薫子さん。 仲が良くないように見えるけれど、どぎつい言葉も遠慮なく話す2人の関係性は、逆に清々しくて、こんなふうに言葉を飛ばせる相手が欲しくなる。 離婚、不妊、そしてそこからの再生というのはよくあったけれど、女性同士の関係の、別の可能性を示してくれたのもよかった。 いま、独り身の人も増えている。 結婚してても子供を授かれない人もいる。子供の愛し方を分からない人もいる。 いろいろな孤独があるのに、それを分かち合えないのが、現代社会なのかもしれない。 この作品では「生活」というものにスポットがあたっているんだけど、それが「孤独」とも密接に関わっている。 家事代行サービス「カフネ」を利用する人たちは、それぞれ生活することすらままならなくなっている状況…。 ゴミは散らかっていて、ご飯もちゃんと作れなくなっていて、夫婦なのに、親子なのに、なんだか別々に暮らしているような家族もいる。 そんなお家を見られることも恥ずかしく、「どうしてちゃんとできないんだろう」「家事を代行してもらうなんて恥ずかしい」なんてことを考えてしまう利用者たち。 実は、生活のことって、結構誰もが孤独感を抱えがちなこと、なのかもしれない。 忙しすぎて、子供のこともちゃんと見てやれないと、罪悪感を抱える人たちは、今の世の中たくさんいると思う。 仕事だけはなんとかやりきっても、生きていくために必要なことがしっかりできないこともある。 「ご飯」だけじゃなくて、部屋が綺麗であるかどうかも含めて、毎日の生活をこなしていくことが、現代人にとってどれだけ大変なことなのか。 参っている人のところに行って、部屋を綺麗にして、美味しいご飯を作って…それだけで何か、こころが少し楽になると思う。 そして、家事代行サービスを通して、孤独な人が少しだけ誰かと繋がることもできるかもしれない。 ここに書ききれないくらい、代行サービスの利用者、せつなのご飯、そして弟の人生…いろいろなことを考えさせられた。 たった一冊の小説の中に、たくさんの人の悲しみが描かれている。 分かり合えなかった人、わかりたかったのに伝えてくれなかった人、人間同士って傷つきたくないからか、すれ違うばかりだけれど、体当たりでそんな人たちと言葉を交わそうと奮闘する、そんな薫子さんのパワーに、ちゃんと希望も感じられた。
食べ物を通じてとっても癒されるっていいなと思います。せつなさんの作る料理にいやされてきた人達の心温まる話にとても優しい気持ちになりました。そしてそのせつなさんを大切に思ってくれる薫子さんも不器用だけれども素敵な人でした。。いろんな人が前向きに人生を楽しんでいけたらいいなと思います。
読み終わって、娘が時々私の頭をぽんぽんしてくれるのが浮かんだ。人は他者との『確か』ー『不確か』を行き来する、波のように。自分自身とも。読み始めて『手当て』という、私の大好きな言葉、の作品なのだな、と。怪我や病気の処置を『手当て』と言うのは、痛い場所や痛みを訴える人の身体に『手を当てる』こと、から来て...続きを読むいる。触れる、さする、なでる … 。そのぬくもりは受け手だけでなく、手を当てている側も、感じている。そんな作品。
本屋さんが選んだ読んでほしい本。 人と人の繋がりや、親との距離や、色々考える話であった。面白かった。話の中に、献立名が色々でてくるのも興味深く、出てくる料理を作り食べたくなった。
せつなさんは、真心のある人だよね 一見つっけんどんに見えても、行動や言動の裏には心からの思いやりが感じられる人。傷ついてきた経験のある人。 せつなさんと薫子さんのテンポのいい掛け合いがすき 2人が打ち解けあって、 関係性が変わっていくのもみどころ。 薫子さんは、本音で話せる相手ができて 乾いていた...続きを読む心が潤って、力がみなぎっていくのがわかる。 あたたかいごはんって心をほぐすし、 そのごはんの魔法も大きいなぁと思った。 私も大切な人とは一緒に食事をしたい。 何かを作って食べさせてあげることは、『すきだよ』っていうことなんだと、その通りだなぁ。 生活ってイベントじゃなくて、 営んでいくものなんだなと思う。 漫然と過ごしていたら勿体無いけど、 体や心がくたくたに疲れてしまって、何も手が出ない時もあるよなぁ。 手のひらに収まるだけでも、大切な人たちと、幸せに暮らしていきたいな。
よかった。 弟の死と夫との離婚でどん底の薫子と、弟の元恋人せつなが共に家事代行の仕事をすることで少しずつ絆を深めていく物語。 最初はせつなの性格のキツさにもやもやしてあまりページが進まなかった。 けれど、読み進めていくと、せつなの他の面が見えてきて段々好きになっていった。 薫子や弟の晴彦、せつな...続きを読む、そして家事代行の依頼者たち。 それぞれに抱えるものがあって、生きることにどうしようもない、つらさ、やりきれなさを感じるけれど、それでも話をして互いに痛みを分かち合うことでましになることもある。 登場人物らの抱く感情や優しさ、愛が巧みに描かれていて、胸を揺さぶられた。 とてもよかった。 ☆5.0
主人公の弟の急死や自分自身の離婚、弟の元恋人との家事代行サービスを通じてのやりとりで徐々に生きる力を取り戻す過程が描かれており一気読みできる面白い作品です。 その他、LGBTや貧困など社会問題を織り交ぜながら進んでいく展開が良いと思います。
最近読んだ中で1番よかった…感動して、涙が出た。まず登場人物のキャラクターが立っていてよかった。小野寺せつなのツンデレっぽさというか野良猫っぽさが、愛おしかった。主人公の薫子も最初は自分だけが悲劇のヒロインのような考え方をしていたけど、せつなと出会って色んな世界を知り「自分以外の他の人のことは分から...続きを読むない」ということに気付く。健康そう、幸せそうに、見た目は見えても、その人の本当の事情はその人しか分からない。 物語の構成も、弟の死をきっかけにその原因を考えるところは少しミステリっぽく、続きが気になるようになっている。薫子とせつなの軽口の言い合いが小気味よくいいコンビ。二人が家事代行で伺ういくつかの家庭にも、それぞれ事情があり、そこで出会った人たちとの交流も面白い。 序盤の服装の描写をしっかりするところとか、色彩表現が豊かな文体から好きな作家さんだなと思った。料理や食事の描写からも温度や香りが伝わってくるような表現の巧みさが素晴らしい。他の作品も読みたくなった。
ポルトガル語の「cafune(カフネ)」意味は 「愛する人の髪にそっと指をとおすしぐさ」 素敵な装丁と、お洒落なcafeのような表紙。 いい意味で裏切られました。美味しそうな料理に心が染みます。途中、苦しくて涙が溢れてきて、最後は、温かい涙に。 読み終わって見た表紙は、愛おしい。
春彦さんの優しさの裏に寂しさをかんじた。公隆さんも優しい、自分を守ることもできていて大人だなと思った。薫子のように自分に正直に生きるのもいいけど強くないとつらい、私はどう生きていきたいか考えさせられる本だつた
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