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普段はしっかり者で思いやりのある人が、急に逆ギレする、わざと人を怒らせる、不可解な言動を繰り返す、それが境界性パーソナリティ障害だ。現代人に急速に増えているこれらの例は「性格」の問題でなく、れっきとした病。ある「きっかけ」で突然そういう「状態」になり、果ては場当たり的なセックスや万引き、自傷行為にまでエスカレートする。彼らの心の中では何が起きていて、何が問題なのか。理解しがたい精神の病を、わかりやすく解説。
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Posted by ブクログ
はっきり言って私自身が、 境界性パーソナリティ障害だと思う。 自分でその性質を自覚し、うまく付き合っていくと決めるようになってからは軽快したのではないかな?と思っているが、 多くの人がこの著書を読めば、「自分もそうなのではないか?」と、認めざるを得ないフシがみつかると思う。 そのくらい、過剰な期待...続きを読むにこたえることが求められる、多様性とはいいつつもその実、画一でしか認められない現代社会。 普通にかかわっている友人や知人には、 一つの、精神病であることだなんて、なかなか認めてもらえないと思う。 でも、もし身近な誰かの激しい喜怒哀楽や自傷行為がひとつの病気だとしたら? 誰より一番苦しんでいるのは、当人だと思う。 その苦しみに寄り添い理解してあげること、それこそが真の意味での多様性への第一歩になると思う。
境界性パーソナリティ障害は、性格に関係なく発症する。 ただ、原因は長い時間をかけて用意されている。きっかけは、たまたま最後のひと押しになっただけなのである。 診断基準は割愛するけど、つまりは以下のようなメカニズムで起こるらしい。 人は思春期を迎えるまでは親から与えられたものをそのまま鵜呑みにして...続きを読む、自分を形成する ↓ 思春期頃から自己意識が育ってくるにつれ、今まで自分だと思っていたものが、実は親から押し付けられたお仕着せにすぎないことに気づく。 それに抗おうと、それを一旦葬り去り、自分の手で自分を作り直そうとする。 この時期に親に嫌悪感を抱くのはこういった心理状況が反映されるかららしい。 ↓ しかし、そこで親に作られた自己の支配力が強すぎると、自己の形成がうまくいかず、不安定になってしまうのだ ✏何でも親がかりで、自分の力で努力して物事を達成するという経験が乏しい人では、本来の自尊心や自信が育まれておらず、心の底では自己否定感を抱いている ✏このタイプの人では、自己と他者との境目が曖昧で、十分に区別できていない。 自分が好きというものは、相手も気に入るに違いない、逆に、自分が嫌いなものは、相手も嫌うはずだと思う ✏自我が未分化で他者と混同しやすい傾向は、その人の中に他者が絶えず介入し、その安全や主体性を脅かしてきたことの名残でもある ✏自分の非を認めることには苦痛が伴う。そのため、それを強がりによって跳ね除けようとする反応が起こる。抑うつポジションを避けるために、強気な態度を取り、自分を守ろうとするメカニズムが「躁的防衛」である ✏境界性パーソナリティ障害の人では、うつになるのを防ごうと、しばしば躁的防衛が見られ、心にもない強気な態度や居丈高な態度を取ってしまう その一方で、躁的防衛が破れると、急に弱気になり、すべてがだめだと思ってしまって、深く落ち込んでしまいやすい。 周囲の人は、躁的防衛の鎧を真に受けないことがポイントである ✏このケースで両親に共通するのは、とても常識的で、倫理的にもきちんとしているが、自分たちの視点からしか相手のことを考えられず、その子の視点に立って気持ちを汲むということができにくいからである
境界性パーソナリティ障害について,読みやすい文章で,非常に分かりやすく説明されています. “障害”という名前こそ付いているけれども,実際には,「過去に受けたトラウマや幼少期の親子関係が原因で身についてしまった,本人を苦しめる考え方の癖」という感じなのだろう,ということが分かりました. 本書では様々...続きを読むな具体例が取り上げられています.中には自分自身の経験と重なるようなものもありました.辛い気持ちになりつつも,今までの自分の苦しさに納得がいく思いがしました. 本書では,本人に対する周囲の人の接し方についても,細かく触れられています.また,もしその人が比較的冷静な状態であれば,苦しい本人自身も試してみようと思えそうな方法も,記載されていました. 良い本でした.
幼い頃の喪失体験や見捨てられ体験の過去を持つ人(あるいはそうでない人も)が人間関係のバランスを著しく崩すと、境界性パーソナリティ障害の状態に陥る危険性が高くなる。 自分の心のクセを自覚して、情動を自分でコントロールするようになればずいぶん良くなる。 それは自分で作り上げる人間関係を健全な方向へ改善す...続きを読むることでもある。 自分を外から眺めている感覚。人から悩みや苦しみを打ち明けられると、苦しくなって、その状態が何ヶ月も続く。誰かの苦しみをそっくりそのまま移植されたみたいだった。自分でも異常だとは思っていた。些細なことで打ち砕かれたように感じる。安心感なんて無縁だった。母がほんの一瞬でも私を見てくれないか、父がほんの数秒でも私の言葉に耳を傾けてくれないかと願っていた。父は自分の事しか考えられない、まともに他人を思いやる能力がない。母はままごとみたいな愛情しか持ち合わせない。両親をコピーした乱暴な言動をして、自分でそれを嫌悪していた。 今はひどい状態から逃れたけれど、思春期の頃私も境界性パーソナリティ障害だったかも。 ネットで境界性パーソナリティ障害の記事を読んで、父がそうなんではないかと思って読んでみた。当てはまるのは私?父が境界性パーソナリティ障害だったら、きっと自己愛性ね。過剰な自信と劣等感。でもこの障害は生涯続くもの?バージニア・ウルフはこの障害の果てに自殺したの? ヘッセも子供の頃にこの障害になって、やがて回復していったって。 ヘッセもウルフも子供の頃から好きな作家だ。同じ病気だったかもしれないと思うとちょっと嬉しい。妙な感想だけど。 メラニー・クライン ハインツ・コフート 自己心理学 自己愛の成熟不全 認知や感情、行動の反応パターンのクセを見つけ出すための記録 ・きっかけになった出来事 ・あなたは、それをどう受け止めたか ・あなたは、それにどう反応したか ・後で冷静になった時、考えたこと ・その後、どうなったか デイケア 職業訓練施設
すごく明確で希望がある。 現象の列挙、解釈、対応が同時に平易な言葉で書かれていて読みやすい。 パーソナリティ障害が1時的な状態であり、回復があり、乗り越えることで人生を豊かにできるというのは感動的。
・病気の概要がかなり丁寧に説明されていて、素人でも分かりやすい。事例がたくさんかいてある点も親切。 ・実際に病気の人も、周囲の人にとっても、読んでよくわかる内容。どうすれば解決できるか、症状の原因ときっかけが丁寧に記述されている。
とても読みやすい。タイプ別に分かれて解説されている。自分がどれに当てはまるのか明確にはわからなかったが、境界性パーソナリティ障害的な悩みを持つ人が読んでみて、共感しやすい文章でかいてある。著者が作家なだけあって、科学的なことが書いてあるのに文体が堅苦しくないのが好感がもてる。乗り越えることで、深みの...続きを読むある人生が待っているという言葉に大変救われた。
「愛するがゆえに、その愛が裏切られたり拒否されたりすると、それが憎さに変わるという心理メカニズムは、誰にでも見られるものである。」 「深刻な愛情飢餓を抱えた人では、愛情や関心が少しでも脅かされることに敏感で、親しい間柄になるほど、二面性のある行動に出てしまいやすい」 自傷行為 「自分を罰し、痛め...続きを読むつけたから、もう少し生きていてもいい」 過食「食べるという行為は、母乳を貪り吸った乳児の時代においては単なる摂食行動ではなく、愛情と安心を与えられる行為でもあった。」 万引き 浪費「そうした直接的に愛情をもらう行為の代替行為として大きな位置を占めるようになるのが、物を与えられたり、買ってもらったりする行為である。」 「自分を愛してくれる親という存在を、しっかりと心の中に取り込むことのできた人は、自分の心を支える確かなものをもつことができる。」 自己愛の発達ライン 誇大自己 親のイマーゴ 密室化した家族 「かつては、祖父母や叔父叔母、近所の人などの立場の違う多様な人々が子どもたちを取り囲み、違った角度から相手になってくれていた状況と比べると、非常に単純化した。」 「その結果、社会的体験が質・量とともに貧弱になった。他人とともに過ごす機会が減るだけでなく、対人関係の質が、単純化された。その中で、つながりが異様に強まることになったのが、親と子の関係である。親子関係が濃密で、逃げ場のないものになった。」 過保護すぎる環境 ・少子化による過保護な養育 ・科学技術の進歩による環境の操作 ・環境の方を自分に合わせるのが当たり前になる ・メールやネットで以前より気が短くなる。すぐに欲求を満たすことが習慣になると、ちょっと待つということが、ひどく苦痛になる。 強迫性パーソナリティ 依存性パーソナリティ 「アンビバレントな考えが湧き起こりがちである。いいことだけを強調すると、心の中に反対の考えが生じたり、期待が裏切られたりしたときに、反動が強く現れてしまいやすい。」 事実と推測を一緒くたにしてしまう ↓ 決めつける言い回しを使わない 事実確認→理由、気持ちを聞く→推測→語らせる 「きっかけ」の方を問題だと思ってしまい、「本当の問題」にはなかなか目が向かないのである。 ・きっかけになった出来事 ・あなたは、それをどう受け止めたか ・あなたは、それにどう反応したか ・後で冷静になったとき、考えたこと ・その後、どうなったか 解離性健忘 スプリット 部分対象関連 妄想・分裂ポジション 投影性同一視 パラドキシカル パラタクシス的(並行的) 二分法 ダブルバインド 臨界期 アノミー 愛情剥奪 不認証体験 チアリーディング戦略 「聞く」テクニック映し返し セルフモニタリング効果 認知療法
現在の仕事の知見を深めたいと思い講読しました。精神障害の中でも理解が難しかった境界性パーソナリティ障害の特徴やその背景、改善·回復までのプロセスが丁寧に解説されており、また事例も豊富に記載されており、理解を深めることができました。 パーソナリティ障害が、自己を確立するための生みの苦しみであり、再生の...続きを読むための試練として、危機の時代を乗り越えれば必ず回復できるとのことですが、実際の支援に当たっては、障害の特性理解や本人の養育環境の把握など、この障害への関わりの難しさを実感しました。 最後に、事例の一つである、ヘルマン・ヘッセの人生については、この障害を理解するための、克服するための多くのヒントが含まれていましたので、参考文献にあるヘッセの伝記も読んでみたいと思いました。
境界性パーソナリティ障害は治らないものだと思っていたけれど、ベースにある性格が大人になるにつれて統合されていく過程で、うまく適応できないために起こるのだと知った。 その他数あるパーソナリティ障害が複雑に絡み合って、どのパーソナリティ障害もが境界性になりうる。 つまり、個々の性格に基づいて環境に適応...続きを読むできなければ発症してしまうため、一人一人に合った対応が必要なのだと感じた。 まさにダイバーシティが大事なのだろう。
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境界性パーソナリティ障害
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岡田尊司
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