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文藝賞二作。
- 作者: 山崎ナオコーラ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
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- 作者: 白岩玄
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主人公の性格が著者の「地」なんじゃないかと思うぐらい独白でよく書けているのですが、それにしても最近こういううわべだけ相手にあわせた人間関係を維持していて、でも内心はつきあっている友達をバカにしてて、しかもそういうつきあいしかできない自分が嫌い、みたいな主人公が多すぎる気がします。流行ってるのでしょうか?「GOTH」しかり「対岸の彼女」しかり「戯言シリーズ」しかり「デスノート」しかり「蹴りたい背中」しかり(あ、これは違うか)。こういうのが売れて共感されてるってことは、つまりみんながみんな自分が特別だと思っていて、仮面かぶっていて、バカにし合っていて、というなんか意味のない化かしあいをしているような馬鹿な時代になってるってことなのでしょうか。そういう私も学生時代はそういう性格でした。自分をプロデュースすることで精一杯でしたけど。
まぁ、だからこそ「友へ、チング」に男どもはボロボロ泣き、私のように「自分に正直になろう」とか間違って思いこんだりして、嘘つくのをやめた結果、周りにだれも友達がいなくなるというさびしいことになったりするわけですな。
時代をよく映したよい作品であると思います。評価A−