温泉とトリップ体験
中標津に行った帰りに、別海町の郊楽苑で温泉に入ってきました。
ぬるめの湯にゆっくりとつかり、湯船の淵にちんこ丸出しで横たわってるお父さんや、はしゃぎ回る小さな男の子や女の子をぼんやり眺めつつ、普段から感じているさまざまなことについて思索を巡らせます。
この大宇宙と地球の未来にいったい何が待っているのか。われわれはどこから来て、そしてどこへ向かうのか。人間の生と死にはたして意味はあるのか。新たな生命が誕生するときいったい自分になにができるのか。もし生まれた子どもに名前をつけるとすれば、やはり母親の字をもらって“夏”という字を入れるべきか、それとも…。
ふと気づくと、ぼくはいつのまにか露天風呂にいました。湯気の向こうにはあの人がいます。いったいなぜでしょう。ここは混浴ではないはずなのに。
彼女は楽しそうに笑いながら、ぼくの方へ近づいてきます。白濁した湯の中で、彼女の指先がそっと触れてきて…
…われに返ると、あの人の姿はどこにもなく、ぼくはひとり元の湯船にいました。
どうやら低い湯の温度と、ぼくがあまりにも思考に意識を集中しすぎたために、湯船が一種のアイソレーション・タンクの役割を果たして、あるはずのない幻覚を見せたようです。
それにしても危ないところでした。意識だけならまだしも「アルタード・ステーツ」みたいに肉体に変化をおよぼすまで影響が進んでいたら、とりかえしのつかない事態になっていたでしょう。
ほっと安心して湯船から立ち上がったところで、ぼくは重大なことに気づきました。やはりアイソレーション・タンクによる幻覚体験は肉体の一部を大きく変化させていたのです。おもに下半身のある部分を。
目の前にいた幼い女の子が、目を丸くしながらこちらを見ていました。
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