「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

【お会計が22480円。3人で割り勘できる?】瞬時に即答できない人は数字に弱い二流。一流はどう考える?Photo: Adobe Stock

「数字に強い人」の割り勘計算、できますか?

お会計が「22480円」。3人でワリカンできる?

みなさんは飲み会のお会計のときの割り勘計算は得意ですか? こういった計算が早い人は、「すごい」と感じますよね。

ちなみに結論から言うと、22480円は3人で割り切れません。今回は、「数字に強い人」がこういった数字をどう考えているかを紹介していきましょう。

「各桁の合計が3の倍数か」を

3人での会計や割り勘を考えるとき、「3の倍数かどうか」を調べるには「各桁の合計が3の倍数か」を見るだけで簡単に判定できます。「22480」の場合は2+2+4+8+0=16となり、16は3の倍数ではありません。よって22480円も3の倍数ではないため、3人で割り切ることができないわけです。

日常生活でも、たとえば飲食店で3人分の会計を割り勘にするときや、何かの費用を3等分にするとき、このルールを知っていれば計算がぐっと楽になります。もちろん、計算機やスマホを使えば簡単にわかりますが、“数字に強い人”は単に計算だけでなく、数字をいろいろな角度から捉える力があるのです。

数を「まるめる」と、だいたいの額もわかる

さらに数字に強い人は、ただ「割り切れる・割り切れない」を判定するだけではなく、どうすればちょうど3等分できる数字に近づけられるかを考えてみましょう。

3の倍数は「3、6、9、12、15、18、21、24…」と続きますね。今回の頭の2ケタが「22」ですから、21000円、もしくは24000円なら3人で割りきれそうです。つまり、1人あたり7000円~8000円の間です。ここまでは実質「九九」ですね。

では一人あたり8000円払ったとしましょう。お釣りは24000ー22480≒1500円くらいです(ここでも「まるめる」を使いました)。この1500円を3人で分ければいいので、一人500円ずつお釣りをわければちょうどいいですね(20円はあまり気にしないという人も多いでしょう)。

「そんなの電卓でやればいいじゃん」と思うかもしれませんが、ここが数字に強い人と弱い人の分かれ目です。こういった面倒な計算に出会った時に、「自分がラクに計算できる知識を使って、どうにか暗算できないか」を考えてみるのです。ちょっとしたコツや意識づけで、あなたも“数字に強い人”に近づけるのです。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』の一部に加筆・調整・編集した原稿です)

【訂正】記事初出時より以下のように修正しました。読者の皆様にお詫びいたします。
6段落目:修正前「「22480」の場合は2+2+4+8+0=14となり、14は3の倍数ではありません」→修正後「「22480」の場合は2+2+4+8+0=16となり、16は3の倍数ではありません」
(2025年2月21日11:26 書籍オンライン編集部)