ICPOは国際刑事警察機構(International Criminal Police Organization)の略称である。
概要
ICPOは国際刑事警察委員会(ICPC)の改組により設立された機関である。
ICPOの仕事は国際犯罪の情報提供、犯罪対策のための会議開催、国際手配書の発行など加盟国への情報伝達機関としての役割が強い。ICPO内にも捜査を行う部署は存在し、国際犯罪捜査の指揮を執ることはあるが、国家主権上の問題から犯罪者の逮捕はその国が行う。
また司法警察権は各国にあるので、銭形警部の様な世界中で活動する(できる)『国際捜査官』は存在しない。
日本におけるICPO
警察庁(警視庁ジャナイヨ)から職員が派遣されたり、日本で国際会議を開くことがある。
日本人がICPOに就職するのなら、警察庁に入ってICPOに派遣されるのが基本コースになる。直接就職することも可能ではあるが、語学(英語とフランス語)の問題に加え、不定期採用なので現実的には難しい。
ルパン三世でおなじみ「銭形警部」をはじめ、漫画などのネタでよくICPOが使われる。
銭形幸一
架空のICPO職員としては、おそらく日本で最も有名な人物。この人物によってICPOという機構の存在を知った人も少なくないと思われる。詳細は「銭形幸一」の記事を参照。
ルパン三世では銭形の他にも、名前付きのICPO所属のキャラクターが登場するエピソードがいくつかある。以下はその例のひとつ。
消されたルパン
パチンコ「CRルパン三世~消されたルパン~」でのオリジナルエピソード。早川ナオヤ作画の漫画「ルパン三世H」にてコミカライズもされている。
ICPOの「マチルダ長官」という女性の陰謀で、指名手配を始めとするルパン一味についてのデータが抹消された。存在を知らないルパンたちは周りから無視されてしまう。銭形警部も特別捜査員から外され、ほぼ浮いた感じとなる。
存在を知らしめなければ自分の名が廃る。そこでルパンは改めて、「ラスベガス」「日本」「スイス」に堂々とお宝を盗みに回り、自分の存在を世間に再び証明する為奮闘する。
しかし反対に銭形警部も「ルパンを逮捕しない限り、自分の存在意義が無い」と、ICPOと関係なく個人でルパンを追いつめようと動き始める……。
悪用
ICPOの仕組みは「悪用」もされている。
ロシアのプーチンはクロアチアにおける商談においてハンガリーの石油精製大手MOLがガスプロムを下して契約を勝ち取ると、2013年にMOLの会長ゾルト・ヘルナーディに贈賄容疑で赤手配書を発行した。2016年に一旦撤回されたが、2018年に再び赤手配書が発行された。ヘルナーディは赤手配書のせいでハンガリーを出国するのは危険な状態になっている。これは「エネルギーに関しては東欧はロシアの裏庭である」というロシアのメッセージであり、東欧でビジネスをやろうとすればロシア窓口を通じて指名手配を受けるリスクを負う、という状態を作り出している。[1]
関連項目
- 警察
- 国際機関
- ルパン三世
- 銭形幸一
- 消されたルパン
- 銭形幸一
- 佐久間ケン / 春麗 / 西山茂一
- カルロス・ゴーン - 2020年1月に赤手配。
脚注
- *ロシアは「国際手配書」で、インターポールを私物化する
2018.12.15
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