北浦兄弟

年金暮らしの父親を殺してしまったニートの兄と、遺棄を手伝う羽目になった求職中の弟の話。

2人暮らしの父親が出かけている間にデリヘルを呼んだことが話しの切っ掛けになり、喧嘩になって父親を殺してしまった兄が、仕事をクビになった上に嫁に離婚を迫られている最中の弟を呼び出して巻き起こっていく。

間違いなくコメディではあるし、ところどころ振り切った様な描写もあるにはあるけれど、一つ一つのシーンは実際にあっても不思議ではない様な出来事の積み重ねという感じでどうにも中途半端。
何から何までと言っていいぐらい行き当たりばったりだし。

ということで、やってることは悪くないけれど、バカ騒ぎでもないしすっとぼけた様な感じでもないし、のらりくらりでイマイチ自分にはハマらず。

ラストも、どう片付けたのかもさることながら、わざわざ蒸し返した事故のことも投げっぱなしで釈然としなかった。

父との喧嘩でカッとなり殺してしまった北浦兄と弟のお話です。警察には連絡せずさてどうするか…から負の連鎖が巻き起こっていきます。

無職の兄と訳あって会社をクビになってしまった弟のキャラクター構成が面白く、殺してしまった父を目の前に繰り広げられる2人のやり取りも面白かったです。どうしよもない兄から放たれる「甘えるなよ！」のセリフw

それにしても父の扱い方よ…笑。可哀想過ぎるけどめちゃめちゃ面白くて笑いっぱなしでした。

予告見て行くか迷ったけど、時間がちょうどだったので見てみる。宣伝にある通りかなり映像と芝居は厳しいものがあって、日本自主映画モロな感じではあったが、話しの転びは面白く、テンポもなかなかどうして。
主演の方？が映画館にずっといて挨拶してたけど、あれ身内かな？ああ言うのはやめた方が良い気がする

虚構をリアリティあふれる世界観でもって楽しませるという、まさに真摯でスタンダードな（･･･ってなんだって話なんですけど、それはまぁ何となくくみ取ってもらって─）エンタメ作品だった、と思います。かなりシュールですけど･･･
ただー、ひき逃げとか車とか復活とか発砲とか色々つっこみどころはありますが、何といっても人間的なやり取りがリアルな感じだったので、物語上の些末な違和感はスルーできるかと─なんせエンタメですからね、ダメで酷い物事を笑い飛ばせばいいのかなっていう作品です。何か皮肉れた感想になっちゃいましたが、素直にちゃんと笑えますので、しっかりと面白くて、楽しい（？）作品でした。