クライマーズ・ハイ

劇場公開日:2008年7月5日

解説・あらすじ

1985年8月12日、乗客乗員524名を乗せた日本航空123便が、群馬県多野郡上野村の御巣鷹山に墜落。群馬の有力地方新聞・北関東新聞社の記者・悠木は、事件の担当デスクに任命され、混乱する状況や次第に露わになっていく社内の人間関係の軋轢に押しつぶされそうになりながらも、未曾有の大惨事の真実を伝えるために奔走するが……。ベストセラー作家・横山秀夫の原作小説を、「突入せよ!『あさま山荘』事件」の原田眞人監督が映画化。出演は堤真一、堺雅人ら。

2008年製作/145分/日本
配給:東映、ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2008年7月5日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第32回 日本アカデミー賞(2009年)

ノミネート

作品賞  
監督賞 原田眞人
脚本賞 加藤正人 成島出 原田眞人
主演男優賞 堤真一
助演男優賞 堺雅人
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(C)「クライマーズ・ハイ」フィルム・パートナーズ

映画レビュー

4.0作品全体に帯びる熱量が凄い。

2021年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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すっかん

4.5誰よりも記者の顔になっていた堺雅人

2021年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

2008年、丸の内TOEIで行われたマスコミ完成披露試写会で鑑賞。
観た直後は、細かい描写について色々思うところがあったのが、その後、何度となく観直していくうちに、個人的に原田眞人監督作のなかでは突出した出来栄えの作品と感じるようになった。
横山秀夫の素晴らしい原作ありきなのはもちろんだが、堤真一とともに作品をグイグイ牽引していったのが堺雅人だった。この作品の堺は、完全にロックオンされた状態で、日航機墜落の現場を取材して眼光が別人になってしまった姿は、今でも目を閉じればすぐに浮かんでくる。

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大塚史貴

3.5多彩な俳優が縦横無尽に活躍する

2025年7月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

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ねこたま

5.0あの大事故を風化させないためにも語り継がれて欲しい作品ですね。

2025年7月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

約65年にわたって愛され続けた丸の内TOEIさんも7月27日(日)の閉館まで残すところあと15日。
本日は横山秀夫氏原作、原田眞人監督作『クライマーズ・ハイ』(2008)を鑑賞。

『クライマーズ・ハイ』(2008年/145分)
1985年8月12日、群馬県に墜落した単独機としては史上最悪の「日航機123便墜落事故」。
当時夏休みの真只中だったので朝から晩までワイドナショーやニュースに釘付け。
1985年の夏休みは殊の外強く印象に残っています。
あの大事故から今年で40年、月日が経つのは早いものです。

本作ではそうした未曾有の大事件に直面した地元地方新聞社の新聞記者たちの奮闘と彼らをまとめる全権デスク・悠木和雄(演:堤真一氏)の刻苦と葛藤、さらに編集部門以外の広告、販売、印刷など新聞社内部の流れや各部署との駆け引きが1985年当時の空気感を完全に再現、リアルに描かれています。

携帯電話はおろかワープロや無線さえもないなか、未開の事故現場へ登る取材の不便さと過酷さや、コンプライアンスゼロの昭和の鉄火場のような職場の雰囲気は今の若い人には想像できないでしょう。

また、かつて同県内で起こった大久保清事件、連合赤軍あさま山荘事件の取材歴だけで現在の地位を固めポストにしがみつき、社内権力争いのみに奔走、若手のスクープを潰そうとする上司たちの嫉妬や妨害、体面だけを重んじる主筆の言動に翻弄され、ジャーナリズムの本分を見失いそうになる悠木の揺れる心や、他紙を出し抜くスクープを前にしながら裏取りするまで決断できない仕事における彼の信条は、同じサラリーマンとしても共感でき企業ビジネスドラマとしても実に骨太で秀逸です。

全権デスク・悠木以外にもジャーナリズムを全うし、他紙も圧倒しようとする若手記者や編集スタッフや、徐々に悠木の熱意にほだされる上司たちも魅力的に描かれています。

18年ぶりに改めて鑑賞すると、出演陣が実に豪華でこれ以上ない適役ばかり。

全権デスク・悠木役の堤真一氏はじめ、凄惨な事故現場を目のあたりにする県警キャップの堺雅人氏とサポートする滝藤賢一氏。
男女雇用機会均等法施行直後のなか奮闘する地域報道班役の尾野真千子氏。
悠木の同期の政経部デスクの田口トモロヲ氏や、社会部デスクの堀部圭亮氏。
常に悠木をサポートする整理部長役のでんでん氏やマギー氏。
上司の方も、小物感漂う編集局次長の螢雪次朗氏、徐々に心変わりをはじめ悠木に協力する社会部長の遠藤憲一氏、調整役に徹する編集局長の中村育三氏。
そして自身の遊興にのみ関心を示し社内に隠然たる影響力を持つ主筆の山崎努氏。
現在でも名優・バイプレーヤーとして第一線で活躍する方たちが勢ぞろいで驚きます。

あの大事故を風化させないためにも語り継がれて欲しい作品ですね。

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矢萩久登