このレビューはネタバレを含みます
17歳の時、双極症になりました。
私はII型だったので入院することはありませんでしたが、今作の2話は机に涙がぼたぼた落ちるくらい50分間泣き通しでした。
高校3年生。
心療内科の先生は「今すぐにでも休学するべき」と言ってくれたけど、みんなと一緒に卒業したいし大学受験も浪人せずに終わらせたい。躁状態の時に学校に行って、クラスメイトに「なんで休んでたの?」と聞かれたら「恋の病♡」とか言って誤魔化して、鬱の時にはご飯もお風呂も母の介助がないとできない状態。イスに座る体力がない私のためにベッドの横で母が一問一答の問題集を読み上げてくれて、大学に合格し、出席日数ギリギリで高校を卒業しました。
卒業から10年。つい先日、高校の同窓会がありました。
高校時代の友達には自分が病気であることを知られたくなくて卒業以来連絡を絶っていたのですが、だいぶ普通の生活が送れるようになってきたので勇気を出して10年ぶりの再会を果たしてきました。
部活で一番仲良かった子と2人で二次会に行き、「今までずっと不参加だったけど、もし今度部活のみんなで集まる機会があったら私も参加したいな…!」と言ったら「うーん…そうだな…クラリスはAちゃんとBちゃんとケンカしたのは覚えてる?クラリスに言われたことで2人はかなり怒りを覚えたみたいで、今でもかなり根に持ってるんだよね…だから、皆で一緒にっていうのはたぶん難しいと思う💦」って言われたんですよ。
ショックでした。何にも記憶がなかったから。本当に躁状態の時の記憶ってなくなるんだ、ってビックリした。
そして今回のドラマで「躁状態の時は友だちを失いやすい」って説明を聞いてめちゃくちゃ腑に落ちました。全くそのままのことが起きてたんだね、私にも。
最近祖母が認知症の初期状態になったんだけど、躁鬱だった時の私と症状が似てるなと思う。人から言われた傷付く内容の言葉は強烈に記憶に残ってるくせに、自分が言った言葉は全然覚えてないんだ。Aちゃんに言われて傷付いたセリフは今でも鮮明に思い出せるのに、私がAちゃんに言ったらしいセリフは「え、私そんな酷いことを…?」ってちょっとドン引くような内容で本当に驚いた。
どちらも脳が萎縮してしまう病気だから症状が似てるのも頷けるけど…つくづく厄介だし悲しい病気だと思う。
原作マンガは以前2巻まで読んだことがあって、今回ドラマをきっかけに改めて1〜3巻を読んでみました。漫画の中では“双極性障害“という言葉を使っていたので、ドラマで“双極症“と表現したのは時代の流れかNHKの判断なんでしょうね。
今ならLINEマンガで9巻まで無料で読めるみたいなので、ドラマで興味を持った方はそちらを読んでみるのも良いかも?
でもNHKは岸辺露伴や星新一みたいに“シーズン2“とかじゃなくて普通にぬるっと4話から放送開始したりするパターンもあるから、今作もまた忘れた頃に3話くらい放送するかもしれませんね。そしてこちらは新たにレビューを投稿する術がなくて困るという…笑