これもまた映画THE映画!
劇場の大画面で"ローマ帝国"そのものを体感すべき映画だ。
新たなスペクタクル史劇の傑作の誕生を見逃してはならない。
「なぜ今、続編をつくるのか?意味があるのか?」
今年87歳になる巨匠リドリー・スコットが、前作を越える大作をつくろうと情熱の炎を燃やしてくれたことに私は感謝する。
一人の映画ファンとしてそこに意味があると。
確実に前作をアップデートし、148分間、途切れることなく世界最高級の映像や音楽、美術、そして演出や演技を楽しめる作品に仕上がっています。
これぞ"映画の中の映画"という体験!
映画の中の"ローマ帝国"に没入してしまう感覚!
大迫力の合戦も前作と見せ方を変えて楽しませてくれます。
冒頭の海岸戦(前作は森の中)
サル(っぽいやつ) めちゃくちゃ凶暴!
サイ
サメ
コロセウムを海に見立てて合戦しちゃうんですよ!
どうやって水を入れたんだ???
どうやってサメ連れてきたん???
できることなら" I "は観ておいた方が、物語にスッと入れます。
正当な続編になっていますから。
漢の復讐劇という基本的骨太ストーリーも同じです。
"ルシアスがマキシマス(前作主人公・ラッセル・クロウ)の〇〇だった??"
そこがこの物語の根幹でもあります。
本作では、奴隷商人マクリヌス役デンゼル・ワシントンの野心を持った老獪な策士っぷりも見所です。
流石の演技でこの映画に彩りと深みを与えています。
もちろん主人公ルシアス役のポール・メスカルもグラディエーター(剣闘士)として奮闘してます。
「怒り」を湛えた演技は観るものをずっと惹きつけます。
ただ、どうしても前作のラッセル・クロウと比較されちゃいますよね。
そこに悩み、"苦労"したと思います。
彼は彼の良さがありますので、そこを味わい応援したいと思います。
バカ皇帝双子兄弟のゲタ&カラカラも嫌味たっぷりでよかったですね。
(名前だけで笑えます)
こちらも前作の皇帝役のホアキン・フェニックスの名演と比較されちゃいますよね。
ペドロ・パスカルも悩めるローマの将軍らしく、風格ある演技で魅了してくれました。
そして、ルシアスの母ルッシラ役のコニー・ニールセン!
いつまでもお美しい!
時を超えて母としての苦悩と愛情を表現してくれています。
この作品の悲劇があるとすれば、前作が名作過ぎて、どうしても比較してしまうこと。
そこは仕方がないことかもしれません。
ストーリーも基本は同じなのですから。
しかし、上述したように24年の時を経て、映像や音楽、美術、そして演出は確実にアップデートしています。
そこを劇場で最大限楽しみたいと思います。
きっと、映画を劇場で観る歓びに溢れます。
極上至福の映画体験を多くの人に味わってほしいですね。
これぞ"映画THE映画"ですから。
余談
素朴な疑問
大昔の合戦って通信手段や拡声器がないのに、兵士や観衆に声が届いてるって不思議だよねってこと。
戦場でもそうだし、コロセウムでもそう。
みんな肉声。
みんな大声出してるけどね。
昔の映画や『KINGDOM』でも思ってたんだけど。
歴史検証してみよう。