このレビューはネタバレを含みます
若き日の大川橋蔵さん作品で、現代のラブコメ作品の様なタイトル、という事でどんな作品かと思って観たらちょっとビックリ、タイトルのイメージ("恋に恋せよ恋"(空目))とは程遠い物語でした。
浄瑠璃?歌舞伎舞台?の映画化なんでしょうか??
後半は殆ど舞台、しかも大掛かりな回り舞台で、歌舞伎や舞台はあまり好みではないですが、一部アニメーションもあったりと意外性前衛性もあり結構楽しめました。
最後はどうなったんでしょう?
エッ?!というラストは色々と考えさせられるものでしたが、悲恋物語とは言えハッピーエンドだと良いですね。
以下諸々、、、
・ざっと調べたところ、"人形浄瑠璃の『芦屋道満大内鑑』(葛の葉)と清元の『保名狂乱』を題材に、安倍保名の悲劇を描いたファンタスティックな時代劇"(wikiより)との事で、映画としてはかなり毛色の変わった作りの作品かと思います。
・この物語の世界では、あの赤ちゃんが"安倍晴明"ということで良いのでしょうか?
・タイトルにある3つの"恋"は、"榊"、"葛の葉"、そして"葛の葉に化けた娘白狐"、を表しているのでしょうか?
・口に咥えた筆で障子に見事な文字で句を残す葛の葉狐、それを裏側から映すシーンは斬新でとても印象的でした。
・まあかいがいしく介抱したという事なんでしょうけれど、葛の葉狐の傷舐めシーン、妙に長かった様な。
・"悪右衛門"のネーミングセンスよ。
・赤ちゃんが人形なのは良いとして、白狐の模型?縫いぐるみ?は、狐面等他のインプリメンテーションに面白みを感じていただけに、ちょっと残念、もうちょっとなんとかして欲しい所でした。
・貴族につき殺陣シーンも無し、やっぱり橋蔵さんはチャキチャキ江戸っ子ヒーローが良いなあ。