鹿田鹿雄チャームロッカー

死霊のえじきの鹿田鹿雄チャームロッカーのレビュー・感想・評価

死霊のえじき(1985年製作の映画)
1.2
24/100点

前作、前々作ではなかった新しい発想が見られる映画となっている。

映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』または映画『ゾンビ』の続編である今作は、前作、前々作との直接的なつながりはなく、独立した話となっている。
ちなみに、なぜ「または」なのかは、今作は一方だけ観ていてもう一方を観ていなくても理解できる構成だからである。
今作の大まかな内容は、「増えすぎた生ける屍に対して有効な手段を見つけようとする人間側と、一刻も早く別の地に脱出しようとする人間側に分かれる」という人間面が主となるパニック劇だ。
一体どのくらい生ける屍が増えてどれほど危機的な状況かは説明される。

今作は人間同士の対立の中で、前作、前々作ではなかった新しい発想が見られる。
登場人物の中で研究者が出てくるのだが、研究によって生ける屍の生態の仕組みが判明したり、ゾッとしたりする。さらに、別で行っている実験によって有効な手段となる可能性が生まれ、同時に視聴者が興味を引かれるような面白いと感じるものが見られる。
その実験によって今作は大きく話が進み、人間側の対立が起こる。

しかし、新しい発想が見られる以外は特別なひねりがなく、脚本に不要な要素や粗い箇所があまりにも多いのが残念である。
前作以上の残酷描写が見たい方は観ても損はしないのではないだろうか。