強き主人公が弱者を助けるべく悪党と闘う王道カンフー映画な骨組みの作品。同じような状況での戦闘が多く広がりそうな話も小さくまとまってしまった印象ですが、イコのシラットから無限の可能性が伝わる1作でした✨
本作の見どころは何と言ってもイコの斬新な動きです！トニーのムエタイを駆使した格闘シーンなどと比べるとイコのシラットはかなり小回りが効いていて、動きがちゃんと差別化できていたのがとても興味深かったです！本作に関してはジャッキーやトニーのようなスタント芸を見せずシラットを使った格闘戦のみに集中していたイコですが、今後はその身体能力を駆使してもっと多彩な動きも見せてほしいところですね👏
残念だったのは脚本かなぁ…。物語にメリハリがなくずっと他人事に巻き込まれるだけの展開が続いたり、シラット使い同士の対決（しかも狭いエレベーター内だからシラットを発動するのに好条件な場所！）という胸熱な格闘戦もラストバトルの一歩手前で意外とアッサリと終わってしまったし、そもそも予算が少ないためなのかエレベーター戦以外は場所や背景は変わっているものの同じような格闘戦の連続でバラエティ性に欠けていた印象があります。また、ラストバトル終了後にも話がダラダラと続いていましたが、そこはもっとスマートでもいいんじゃないかと思いました。
「その兄弟格闘技できるんかーい」とツッコミを入れて楽しめたラストバトルなどほんの少し笑えるシーンもありましたが、基本的に暗いムードが続き、ドロドロと黒い血が飛び出す格闘シーンも含めもうちょっと所々にユーモアが取り入れられてても良かった気が…。今後はジャッキー映画のようなもう少し明るい気持ちで見れるイコ作品の登場にも期待したいところです🙌
