『作品のテーマに本当に向き合っているのかどうか・・』
【過去作レビュー】
WOWOW録画してあったもの(字幕版)を鑑賞。
ジョーダン・ピール監督。
以前、「ゲット・アウト」を鑑賞。へー、こんな展開、こんなオチ。これは注目されるわけだと感心した記憶あり。
で、次に観た監督作品が「NOPE」。
なんか、難解だけどすごい深いテーマ性もあるみたいで、でも謎の巨大生物(?)みたいのも出てくる娯楽作品で、撮影も素晴らしいし、あ、なんか凄い監督(脚本も含めてね)なのかもと思ってました。
でも、その間に本作があったんですね。
黒人家族が、自分たちそっくりの人間に襲われる恐怖。
序盤は、そんな恐怖展開、理不尽展開が絶妙で素晴らしいです。
でも、お話が段々進むと、襲われるのは別に黒人だけじゃないとわかってきて・・・。
ネタバレ段階になると、へ?、という感じで「M・ナイト・シャマラン」感が・・・。
風呂敷広げた結果がそれ??
なーんか、いろんなジャンル映画の引用一杯あるし(「シャイニング」は特にかな)、「ほら、タイトルってこういう意味もあるんだよ。うまいでしょ」感があって、描いているテーマがなんかあくまでネタ要素になっている感じがしてしまった。本当に向き合う気があるのかな?
だったら、なんでこれはこうなの?というツッコミ要素があり過ぎる。
流れている不協和音のコーラスの音楽、もろ「AKIRA」じゃんと思ったんですが、そういや後の「NOPE」で、金田のバイクのもろパクリシーンがあったっけ。なんだ、好きな物寄せ集めてるだけなのかも。
監督作を続けてみると、んー過大評価もよくないかなと感じた映画でした。
(登場人物が意味なく「ジョーズ」のTシャツ着てるのも、「俺は現代のスピルバーグでしょ」と言ってるみたいで、ちょっと嫌だ)