先行体験

【龍が如く8外伝】「海戦」体験レポート。真島船長と行く、ハワイ近海を舞台にした海賊稼業。シリーズ初の海賊アクションは爽快感◯

【龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii】

2月21日 発売予定

価格:
パッケージ版・デジタル版 6,930円
デラックス・エディション 8,690円
パッケージ限定版真島吾朗コンプリートボックス 19,800円
※Xbox Series X|S/Xbox One/Windows/PC(Steam)版および「デラックス・エディション」はデジタル版のみ販売

 あの「真島吾朗」が単独主人公として大暴れする、それは「龍が如く」シリーズのファンにとっては驚きだ。しかも「龍が如く8」の舞台である「ハワイ・ホノルルシティ」だけでなく、海賊船の船長となって周辺の海域を探検することまでできるのだ。「RGG SUMMIT 2024」で公開されたトレーラー、そしてその後に続く多くの情報公開。1人のシリーズファンとしての筆者には衝撃だったし、とてもワクワクしている。

 開発元の「龍が如くスタジオ」といえば、毎作プレーヤーにサプライズを提供してくれたが、一部とはいえ本作をプレイした筆者はそのサプライズには大きな期待を持っている。

 今回は発売に先立ち、本作の一部の要素をプレイできた。そこにはシリーズファンにとっては未体験の海賊船同士の迫力ある海戦、宝島での冒険、そして「龍が如く」らしい個性的なサブストーリーやミニゲームまで、豊富なコンテンツが用意されていた。

 筆者が興奮して止まらなかった今回の先行プレイの内容をレポートするので、ぜひ最後までお読みいただいて、その興奮の一部でも感じていただければ幸いだ。

【『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』セカンドトレーラー【2025年2月21日発売】】

出港前の準備が重要! 船員編成から装備強化まで充実のカスタマイズ要素

 今作では、「龍が如く」シリーズとしては初となる海を舞台にした遊びが導入されている。海賊船で海域を探検し、敵船と戦う。元極道としてではなく、海賊としての遊び方や戦い方ができる。それが大きな特徴だ。

 今回の体験プレイでは、自由に海上を探索できるところからスタートした。

 海上に出ている間は、静止中もバトル中も甲板に降りて真島を直接操作できる。今回のプレイでも実際に甲板を歩き回ることができた。

 ここではいくつかのアクションがある。一例を挙げるとスコープを使って周囲の状況を確認できる。遠方の敵の強さや船の種類をチェックできるので、危険な敵を事前に察知して回避することも可能だし、狙って戦闘を仕掛けることもできるのだ。

スコープを使って遠方の船を確認できる

 また、甲板からアクセスできる「船長室」にもいくつかのアクティビティが用意されている。よく使うことになりそうなのが、船員を呼んだ会食だ。船員たちに振る舞いものをして親睦を深めることで、船員の経験値や好感度を上げられる。また、船長室では新曲たっぷりのカラオケを楽しめる。

 ほかにも、船の中には船員たちが待機しているエリアもあり、船員に話しかけたり、会食用の料理を作るミニゲームもできる。真島の見た目をカスタマイズするファッションコーディネートも可能だ。

会食で船員の経験値や好感度を上げられる。上手く使っていこう
海上でカラオケが楽しめるのは意外だが、最新設備の海賊船なのであろう
船内で船員と交流したり、会食用の料理もできる

 静止中には「出港準備」というモードに入ることができ、ここでは戦闘用の船員編成や、ゴロー丸(真島が船長を務める海賊船)の装備変更や、性能強化、そして見た目の変更も可能だ。

 船員編成では、船員を大砲部隊・突撃部隊・支援部隊に分けてアサインできる。射撃が得意な船員、戦闘が得意な船員がいるので、それぞれの船員の適性を見極めた配置が重要となる。各船員の性能は異なるため、アサインの仕方でゴロー丸全体の戦力は大きく変化するのだ。

 また、各種装備の配備も戦闘の要だ。スタンダードな大砲はもちろん、火炎放射砲、さらにはレーザー砲といった種類も確認できた。大砲は右舷と左舷にそれぞれ配置することができる。右舷はスタンダードな大砲を配置し、左舷は火炎放射砲を配置するといったことも可能で、どちらかを遠距離攻撃ができる装備にし、片方を近距離攻撃に特化させるといったスタイルもできる。

船員のアサイン。得意な能力を活かして配置していきたいところだ
右舷・左舷のそれぞれにどんな大砲を配置するか。そういったカスタマイズもこのタイミングでできる

 さらに、ゴロー丸自体の性能強化もできる。船上で回復する修理回数の上限を増やしたり、左舷・右舷に配置できる砲の数を増やすカスタマイズも可能だ。

 こうした要素のアンロックにはゲーム内マネーなどが必要なので、いきなり全部をアンロックできるわけではない。どのような順番でアンロックしていくか、その過程も戦略性のある楽しみの1つだ。なお、最終的にはすべてのコンテンツをアンロックできるとのことだ。

 ほかにも、このタイミングでゴロー丸自体のカスタマイズもでき、帆の柄や、船首の像、船のサイドに付ける装飾品などを変更できる。戦闘には影響しないが、自分好みのカスタマイズをすると、よりゴロー丸に愛着が湧いてゲームが楽しくなるだろう。

ゴロー丸の性能的なカスタマイズや、見た目のカスタマイズもここからできるのだ

広大な海を自由に探索! 直感的な操作で楽しめる航海システム

 海上での航行は、シンプルでプレイヤーに優しい設計だ。左スティックで直感的に船を操作でき、多少の慣性は感じられるものの扱いやすい。ブレーキやダッシュなどもあり、実際に海上で船を動かすことから考えるとかなりゲーム寄りになっているが、その方が遊びやすい。

 次の要所へのガイドも表示されているため、迷うことなく航海を楽しめる。もちろんガイドを無視して自由に航海することもでき、海上に浮かんでいる物資を集めたり、敵船を積極的に倒していくことも可能だ。

 また、海上の各所に灯台が設置されており、灯台に近づいて解放すると、ファストトラベルのポイントとして機能する。つまり、広大な海域を効率的に移動できる手段が用意されているわけだ。こういった要素もありがたい。さらに、海上でも船員との絆ドラマが発生することもあるので、そういった意味でも海上を探検する楽しさがある。

 そして、時折天気が変わり、嵐になると雷が落ちることも確認できた。担当者によるとこの雷に当たると大きなダメージを受けるという。筆者は狙って雷が落ちるように操作してみたが難しかった。雷の直撃を受けることはそれほど多くないかもしれないが、用心するに越したことはないだろう。

主要な目的地に行くためのガイド
灯台をワープポイントとして使えるようになる
海上でも「絆ドラマ」が発生するのだ
天候が荒れたときは雷が落ちることもある

 さらに「宝島」への上陸という、海賊らしい要素もあった。船員から上陸メンバーを選び宝島に上陸できる。上陸時は基本的に一本道の戦闘エリアを攻略していく。要所要所に配置された敵をすべて撃破することで島の奥へと進んでいけるが、基本的に道中には回復要素がなく、シンプルながらも緊張感のある構造となっている。

 そして、最奥に登場する強敵を撃破すると、その宝島は攻略され、財宝が入手できる。財宝にはゲーム内マネー的な意味で金銭価値があるほか、コレクション要素としての価値もある。今回のプレイで確認できた範囲でも種類もかなり多そうなので、コンプリートを狙うと相応にやりこみできそうな印象だ。

宝島の道中には多くの敵が出現する
最奥には強力な敵が待ち受けている
財宝には大きな価値がある
コレクション要素的に集めるパートもありそうだ

迫力の海上バトル! 戦略性の高い船団戦から船上での一騎打ちまで

 そして海上を探検しているときに、敵船と接触すると海戦が始まる。先ほど紹介した戦闘準備の采配が、ここで試されることとなる。

 船同士の戦闘はシームレスに始まり、海戦時の基本的な操作は航海時と同様で、直感的な操作性になっている。だが、海戦になるとここに戦術性が加わる。

 海戦時のメインの攻撃手段は左舷・右舷に配置された大砲と、後方の機銃が主になる。サブ的な要素としてはゴロー丸で直接敵に体当たりしたり、甲板から真島を操作し機銃やロケットランチャーで直接攻撃もできる。ただ、体当たりするにはブーストを消費するし、ロケットランチャーは弾数に限りがある。

敵船に体当たりしたり、船上からロケットランチャーを撃ってダメージを与えることもできる

 メインの攻撃手段となる大砲は射程が長く火力も高い。敵船の左右どちらかに位置を取ってロックオン、その状態でL2/R2ボタンで攻撃を仕掛けるのが基本となる。今回装備した機銃は威力が控えめだったが、炎上や凍結などの効果があるものも見られたので、プレイヤーの好みがでそうだ。

 敵も同様の戦術で攻撃を仕掛けてくるため、射程が短めの火炎砲などを使用するときは考慮した立ち回りが重要だ。

 無事に戦闘に勝利すれば船員たちに経験値が入り、船員が成長していく。船員が成長すれば、海戦全体の戦闘力の向上にも繋がるのだ。

両舷の大砲からの攻撃がメインの手段になるだろう
戦闘が終われば船員に経験値が入る

 これが雑魚的な敵船との戦いだが、海上にはオーラを纏った強敵との戦闘もある。この場合の戦闘で異なるのが、最後に「船上決戦」というフェーズに移行することだ。船上決戦では文字通り船上でのバトルが行なわれる。船を横付けし、事前に編成した船員を引き連れ真島自身が敵船に乗り込む。

 状況によっては人数的に不利な場合もあるが、事前に育てた船員と共に敵船上で暴れ回る。それは非常に爽快感がある体験だった。また、支援部隊のサポートを受けることもでき、勝利時には真島と船員によるガッツポーズが見られる。このガッツポーズがまた楽しいのだ。

強敵との戦いでは通常の海の上の戦闘だけでなく、船上決戦というモードに入る。ここでは敵の船上で直接ぶつかるのだ

「龍が如く」らしさ健在! 個性的なサブストーリーと充実のミニゲーム

 もちろん、海戦以外にも本作の遊び方は盛り盛りだ。

 まず、海戦繋がりでいくと「パイレーツ・コロシアム」がある。ここでは文字通り、コロシアムで海戦を楽しめるコンテンツだ。バトルに勝利すれば報酬ももらえるので、ある程度強くなったらチャレンジしたい要素だ。

 通常の海戦と大きく異なる部分はないが、強いて言えばコロシアム状のフィールドなのでエリアが狭いところだろうか。エリアの端に追い込まれると脱出が難しくなるので、操船技術や立ち回りの技術はより求められるだろう。

闘技場形式で他の海賊と戦うモードもある。倒せれば多くの報酬がゲットできる

 そして、お馴染みのサイドコンテンツも一部を体験できた。特に新しい情報だったのが「ミナト区系女子」に関する要素だ。ミナト区系女子は5人登場するキャラクターがおり、それぞれのサブストーリーを進行させることで解放される要素だという。

 ミナト区系女子の各サブストーリーの深い部分は、ネタバレを避けるため今回の記事では言及を避けるが、それぞれの物語はちょっとした深みがある内容になっており、そこも楽しんで欲しい。

 もちろん、ミナト区系女子以外のサブストーリーもあるし、プレイスポットも遊べる。「龍が如く8」にあったハワイの住人たちと交流を楽しめる「アロハリンクス」も健在だし、ちょっとした移動に便利な「OKAサーファー」にも乗れる。

前作に登場したキャラクターが登場し、ミナト区系女子の案内をしてくれる。もちろん前作を知らなくてもOKだ
前作を知っていればより楽しめる要素もある。ファンサービスといったところだろうか

 今回は時間の都合でほとんどプレイスポットをプレイできなかったのだが、バッティングセンターがあったのは嬉しい。真島と言えば何かと縁があるのがバッティングセンターである。そういったことを考慮したのか、プレイスポットの1つとして楽しめる。

カラオケはもちろん、絆ドラマなど要素は盛りだくさんだ
バッティングセンターも楽しめた。打つのはボールではなく大砲の弾だったが

 タイトルには「外伝」とついているが、とても外伝という枠に収まる遊び方ではないような印象だ。正直「もっともっと遊びたい、ストーリーも気になるし、海上もじっくり探検したい。もちろんプレイスポットも楽しみたい」という気持ちだった。

 「龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii」は2月21日に発売される。この記事を読んだ読者の皆様に、筆者が感じた本作への期待とワクワクする感情の一部でも伝われば幸いだ。