「マスコミは騒ぎ過ぎだ…!」新型コロナ“対策慎重派”たちの本音
大げさな対策は本当に必要なのか報じられることのない“異端”の声
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、世界がその対応に頭を悩ませている。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が、新型ウイルスの世界的な感染拡大の封じ込めに向けた「絶好の機会」が狭まっていると悲観的なメッセージを発したのは、先週末(2月21日)のことだ。
国際通貨基金(IMF)が中国の2020年の国内総生産(GDP)の成長率予測を0.4ポイント低い5.6%に下方修正したことを受けて、サウジアラビアで開催されたG20(20ヵ国・地域)財務大臣・中央銀行総裁会議は23日の閉幕にあたって、世界的なリスクの監視を強化するとの共同声明を採択した。各国が財政出動など「すべての利用可能な政策手段」を実行し、景気を下支えすることで一致したというのである。
確かに、国内でも感染の拡大確認はとどまるところを知らない。2月24日0時現在、直前の24時間に新たに14人の感染が確認され、これまでに国内で感染が確認された人は835人に達したという。内訳は、日本で感染した人や中国からの旅行者などが129人、クルーズ船の乗客・乗員が692人、チャーター便で帰国した人が14人となっている。都道府県別では、東京都が29人、北海道が26人、愛知県が17人、神奈川県が13人、和歌山県13人となっている。
しかし、筆者が取材した専門家の中には、匿名を条件に「関係者やマスコミは騒ぎ過ぎだ」「数年経てば、過剰対応で経済まで駄目にしたと言われる顛末になりかねない」「隔離や感染防止を名目に社会がおかしくなりかねない」と本音を吐露する向きもいる。今の騒ぎを憂う“対策慎重派”も、少なからず存在するのだ。
はっきり言って、マスメディアではこうした“異端”の声が取り上げられることがなかなかない。彼らは、いったい何が騒ぎ過ぎで、何を必要と考えているのだろうか。今週は、そうした専門家たちの声を紹介しておこう。