法人向けのFirefox延長サポート版は導入から約1年間のサポートを予定
Firefoxは2011年のあいだに7倍高速になり、メモリ使用量が半分になるという劇的な進化を遂げましたが、それを支えたのが6週間ごとにメジャーバージョンアップを行うというラピッドリリースです。しかし、一方で、頻繁にバージョンアップを行うと法人ユーザーには負担となり、Firefoxを使い続けることが難しくなるというデメリットをはらんでいました。
これを打開すべく、Mozillaはワーキンググループで法人ユーザーと対話を行い、セキュリティや安定性の問題のみを定期的に行う延長サポート(ESR)版Firefoxの提供を決定。2012年1月末から提供がスタートすることになりました。
Firefox/Thunderbird 延長サポート版の提供が決定しました | Mozilla Japan ブログ
これによって、各Firefoxのリリースサイクルは以下のような感じになります。
まず、旧バージョン(Firefox 3.6系統)のサポートは2012年4月24日で終了します。
「Aurora」と呼ばれるプレビューリリースは、正式バージョンよりも2つ先のバージョンをテストしています。例えば、現在リリースされているのは「Firefox 9」なので、AuroraではFirefox 11がテストされているというわけです。このAuroraからのフィードバックを受けたものがBetaで、正式バージョンの1つ先のバージョンをテストしています。
この、現在ベータ版であるFirefox 10が2012年1月31日に正式版としてリリースされる際に、ESR 10もリリースされることになります。以後もFirefoxは6週間ごとにアップデートされて機能拡張が行われていきますが、ESRについては「10.0.1」「10.0.2」という形でセキュリティと安定性の修正のみが行われ、2013年2月12日までの約1年間サポートが行われます。
ESR 10の次のメジャーアップデートは2012年11月20日のESR 17で、以後も導入期間が12週間、運用期間が42週間という形でリリースされていくことになります。
なお、MozillaのメールソフトであるThunderbirdもFirefoxと同じように延長サポート版がリリースされるとのことです。
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