これがNASA流の仕事術、「プロジェクトマネージャーが守るべきルール100」が公開される
by MATEUS_27:24&25
プロジェクトの計画と実行において総合的な責任を持つ職務をプロジェクトマネージャーと呼びますが、NASAのゴダード宇宙飛行センターの副監督者であるJerry Maddenさんが何年にもわたって出典不詳のソースから集めた「プロジェクトマネージャーとしての心得」とも言える100のルールがPDFファイルで公開されました。プロジェクトマネージャーとしてだけでなはく、仕事やグループを統括する人にとって非常に役立ちそうなルールとなっています。
One Hundred Rules for NASA Project Managers - 100-rules-for-nasa-project-managers.pdf
(PDFファイル) https://www.projectsmart.co.uk/white-papers/100-rules-for-nasa-project-managers.pdf
◆プロジェクトマネージャー
by Steve Patlan
01:
プロジェクトマネージャーはこれまでに自分のプロジェクトのために何かを作った政府関係者や業者のもとを訪ねて、相手先のプロジェクトマネージャーやチームのことを知っておくべきです。直接訪問して様子を見るというのは、自分が相手先の仕事に興味を持っていることを示す最良の方法であり、信頼関係を築くことができます。
02:
プロジェクトマネージャーは契約した業者がどういった給与体系なのか、どういった財務システムを持っているのか、社風や会社の文化はどんなものかなどを把握し、「何が業者たちのモチベーションなのか」を知っておかなければなりません。
03:
マネージメントのツールは変わりましたが、根本の原則は昔から変わりません。仕事をする適切な人を見つけ出し、彼らに道をあけるだけです。
04:
相手が誰であっても取引は公平に行ってください。宇宙は「広大な遊技場」ではないので、仕事をするメンバーは思っている以上に入れ替わらないものです。自分を嫌っている人よりも尊敬している人と接する方がいいはず。
05:
欠点があったり、卑劣だったり、ものすごく嫌われる人でも、性別を問わずプロジェクトマネージャーになることができます。しかし、魂がない人や仕事を後回しにする人、決断力のない人はなれません。
06:
感じのよいプロジェクトマネージャーは失敗をいとわず、次の課題を待っている人です。安定していることがプロジェクトマネージメントの常ではありません。
07:
新任のマネージャーは「みんなが自分の問題を解決したがっている」という場に直面します。自分に何かできないのかと頭を抱えそうな場面ですが、古くからのマネージャーなら「自分の問題は自分で解決しなさい。そのためにあなたを雇っているのだから」と上級管理職から言われてきたところです。
08:
早い作業が必ずしもいいわけではありません。自分の行動がどのような結果をもたらすのか、しっかりと時間をかけて理解する必要があります。
09:
人より上の立場に立つときには、たとえ仕事のやり方を知らなかったとしても、自分が「何をしたいのか」は知っていなければなりません。もし知らなければ、自分の望みや期待を理解すること。盲目のリーダーほど輪の中に入る傾向があります。
10:
成功しているマネージャーが優秀で、失敗しているマネージャーが無能、とは必ずしも言えません。成功や失敗には運が関わってきますが、幸運は熱心に働く有能なマネージャーに微笑みかけます。
11:
プロジェクトを軽視した人に報復するのは絶対にやめてください。報復はいい結果を生み出さず、自分を相手と同じレベルにまで貶めます。それどころか、最終的にプロジェクトに傷を残してしまうこともあります。
12:
自分の立場にこだわって利己的になりすぎないように。特に部下から「あなたは間違っている」と言われた時には注意が必要。プロジェクトのメンバーが「マネージャーの決定は間違っている」と言えるような姿勢を育むべきです。
13:
システムエンジニアや財務管理者であった人がマネージャーになると、自分で自分の手術をしようとする外科医になる可能性があります。
14:
大多数のマネージャーの成功は、スタッフの技術と忍耐力の上に成り立ちます。
◆初期の仕事
by Wesley Lelieveld
15:
問題の種は初期段階からまかれているもので、プロジェクトの問題点や失敗したプロジェクトの評価が示すものは、スタート地点にあることがあります。仕事の取りかかりはプロジェクトの最も重要なパートの1つだということを肝に銘じましょう。
◆コミュニケーション
16:
協調していくためにはよいコミュニケーションと「早期警戒」が必要です。これは、プラン変更を初期段階やたとえ噂でもすぐにパートナーに伝えられる姿勢でいるということ。事態が最終段階に入ってからパートナーに伝えるようなプロジェクトマネージャーは「誠実」とはいえず、パートナーにモノ扱いされてしまいます。
17:
個人的な問題や技術的な問題を理解するには、正しい人々と会話するのが最善の道。適切なレベルの会話が欠如するのは致命的です。
18:
ミーティングの多くは英語で行われますが、英語を母国語としていない人もいます。何を言われているのか誤解がないように会話することが重要です。
19:
ある地域を管理するにあたって、現地の言葉がわからないというのでは話になりません。現代のマネージャーにとって教養は必須であり、コミュニケーションの方法などについて学べるコースはいろいろあるので、何が話され、書かれているのかをどうにか理解してください。
◆人々
by Joe Cascio
20:
すべてを監視するのは不可能です。マネージャーが監視するのは「人」であり、彼らに「半端な仕事ではマネージャーは認めてくれない」と知らしめる必要があります。
21:
古いマネージャーの中には仕事よりも私欲を優先する人もいます。しかし最近のマネージャーは中身より形を気にする傾向にあります。何が正しいのか、2つの視点から物事を見てください。
22:
いいプロダクトを作るのに重要なのは、どんな書評や資料でもなく、優秀な技術者と優秀な検査員、そして数人の上司です。
23:
問題の根源は人にありますが、人がそれを認めるのはまれです。現実の弱点は何なのかを知るために、プロジェクトで働く人々を知ってください。
24:
仕事中毒の人は短時間でダメージを受けてしまうことがあるので注意してください。過度な負担は人を燃え尽きさせてしまうのですが、何が「過度」なのかを決めるのは非常に難しいことです。作業する人の仕事量が通常の1.25倍から1.5倍を越えないようにし、十分な休みをとってもらうようにしましょう。
25:
内部支援は最低レベルにしてください。
26:
「何も見ない」「何も尋ねてこない」「分析もしない」という人には異動するよう伝えてください。
27:
個人的な時間は非常に大切です。注意深いマネージャーとして他人の時間の価値を理解してください。スタッフを不必要な仕事から守るのもマネージャーの仕事。
28:
仕事の様子を監視するだけで決して助けようとしないマネージャーは、何が起こっているのかを理解しているようには見えません。卓越さのカギは参加することです。
29:
仕事への意欲を高めるためには、よい仕事を割り振るだけではなく、時には褒めたり賞をあげたりすることも役立ちます。
30:
仕事を見せびらかすのは無能さの表れです。
31:
専門分野において「1人だけ仕事ができる」という時がまれにあります。これらの人々は大事に扱うべきですが、仕事をまかせて可能な限り早く仕事を片付けさせてください。他の人が担当すると時間が2倍から3倍必要になる上に、仕上がりは標準以下になってしまいます。
32:
人々が何かを行うのには理由があります。多くの人々はいい仕事をしようと思っており、いい仕事をしていない人の問題は「何が望まれているのか」を理解していない可能性があります。
33:
他の誰かの力を借りないと解決できない問題がある時は、人々に力を貸してくれるよう提案すべきです。
◆レビューとレポート
by Marwa Morgan
34:
NASAにはプロジェクトの評価者が存在し、評価のシステムが確立しています。システムは今後も存在し続けようとするので、最大限に利用し、仕事に有利に働く方法を見つけてください。
35:
レビューの回数は増加していますが、情報が引き継がれているわけではありません。これを念頭に置くと、プレゼン資料のセットを1度作ってしまえば、あとは内容をシャッフルするだけでOKということです。
36:
信頼がかかっているので、評価者から何かを隠そうとしないこと。穴ぼこがあろうと吹き出物があろうと全てをさらし、しかし言い訳はしないことが大切です。事実だけを提示してください。
37:
外部からの評価は考えられる限り最悪のタイミングで行われます。そのため、即座に反応できるようにデータは毎日更新するのが大切。そうしないと解雇の原因になってしまうでしょう。
38:
市民集会の場で仕事上の決定を撤回するなど、スタッフの価値を下げるようなことはしないこと。たとえ変更を指示したとしても、スタッフから離れたところで実施されたものについての責任は取らないでください。
39:
評価は評価のためのものでも評価者のためのものでもありません。評価された人がそこから何も学ばなければ、その評価は失敗です。
40:
ある研究によれば12人以上の参加者がいるミーティングは、何人かが時間を無駄にすることになるとのこと。仕事のミーティングの参加者は6人までに設定し、それ以上の人が参加する時のミーティングは情報の伝達を目的とすべきです。
41:
評価やレポートの量は上級管理職がプロジェクトを理解している度合いと反比例します。つまり、プロジェクトが理解されていないほど外部からのレポートや評価を必要とするということ。プロジェクトの活動に精通していない平均的な上司が存在する環境では、「サルでもわかる」ぐらいに単純明快なデータを用意しておくことが必要です。
42:
活動報告など、書類仕事だけに依存しているマネージャーが失敗するのは周知の事実。
43:
文書は知識の代わりにはなりません。現場で起きたことを考え、提案を行うのは知識であり、静的な文書は急速に時代から取り残されていきます。
44:
毎月報告を出しているからといって年次報告を短縮できるとは思わないこと。経営陣が月々の仕事ぶりを理解しているならば、そもそも年次報告は不要なのだから。
45:
プロジェクトは何千と存在し、上級管理職は数百個のプロジェクトを知る必要があります。相手を混乱させることを目的としていないならば、略語は控えるべきです。
46:
ばかげた書類の必要性について争うよりも、そのばかげた書類を作るほうがよほどカンタンという事態はよくあることです。争うのは、将来の仕事を救うグローバルな問題についてだけにしてください。
◆業者と建設について
by Trey Ratcliff
47:
業者の監視はマネージャーの仕事ではありませんが、マネージャーは全体の指揮をとる必要があります。賞与を払う場面などで、マネージャーなど政府側の人間は業者がスケジュール通りに作業を進め、よい仕事をしているかなどを確認できるように努力すべきです。業者の仕事がうまくいかなければ結局、プロジェクトマネージャーの成績も低くなってしまいます。
48:
目に見える形で成績がつけられることでプロジェクトの状態や業者・政府いずれものマネージメントスキルが分かるようになるため、賞与は両者の統制を行うための便利なツールです。成績はプロジェクトマネジメントシステム(PMS)を使って確認されるべきですが、成績が一貫して悪いならば上級管理職が介入して理由を明らかにしなければいけないし、PMSと実際の成績が一致していなくても、上級管理職が動いて理由を考える必要があります。
49:
不機嫌な作業員が作った車や、やる気のないエンジニアが作った飛行機を買いたくないように、建設を行う作業員の勤労意欲というのは、政府側のマネージャーにとって非常に重要といえます。プロジェクトマネージャーはプロジェクトに関わる人員を動機付ける役割を担うべきです。
50:
業者に親しみを持って接するのはよいことですが、業者の友だちになることは、客観性の面で非常に危険です。
51:
業者はあなたのスタッフと1対1の接触を持つ傾向にあります。1年に少なくとも1人はスタッフを失うことを忘れないように。
52:
契約業者は相手の政府関係者がどういった人物かを評価し、その評価に基づいてプロジェクトに人員を振り分ける傾向があります。そのため、彼らに「このマネージャーはマヌケだ」と評価されると、プロジェクトには劣った人材が回されることになります。
53:
「顧客は常に正しい」というのは基本ルールですが、もし業者の計画を全て無視して自分のやり方を推し進めたら、コストは膨れあがります。ということで、基本原則は「費用がかかりすぎたり欠陥がない限り、業者の計画は変更しない」ということ。
54:
プロジェクトマネージャーの仕事は顧客を喜ばせることです。一緒に働いている人が「お世辞を言わず、スケジュールや費用に合わせて動き、よい製品を作ることがマネージャーを喜ばせる」と知っているか確認し、そうでなければ排除してください。
◆エンジニアと科学者
by University of Michigan School of Natural Resources & Environment
55:
エンジニアはパズルや迷路を好むので、過剰なエンジニアリングはよく起こることです。彼らにシンプルなデザインを保たせてください。
56:
エンジニアは生まれつき楽天主義なので、トラブルが起こっていることに気づきません。コストの削減やスケジュールの変更に注意してトラブルのサインを読み取ること。
57:
業者や開発者を考慮に入れると、プロジェクトには5~10人のシステムエンジニアが必要です。これは問題を解決するための力強い人材です。
58:
多くのマネージャーが「プロジェクトのために契約している」という理由から「科学者は顧客であり、自分よりも容易く上級のマネージャーたちにアクセスできる」ということを忘れます。
59:
科学者は合理的です。「計画が縮小される」というような不利な事実を含めて、「マネージャーが真実を告げる」と彼らが信じていれば、共に働いてくれるでしょう。
◆ハードウェア
by Chris Isherwood
60:
常に変化している宇宙ビジネスにおいて、次世代のハードウェアを作っている人は前時代のハードウェアを見たことがありません。操作の環境が変わり、多くの場合、ユニットをチェックする人はユニットそのものやテストの道具を理解していないことに注意。
61:
多くの道具はデザイナーが計画したように動きません。これはデザインがよくなかったのか、デザイナーの意図が理解されなかったのか、コンポーネントのスペックが理解されなかったためです。
◆コンポーネントとソフトウェア
62:
コンピューターに代表されるような、現在の技術を使わないことは大きな誤りです。しかし、コンピューターが人間の思考をまねていることを忘れるのは、もっと大きな誤りです。
63:
フライトミッションのコスト計算の大多数・品質管理・確認手続き・スコープクリークなど、今やハードウェアのパラメータをソフトウェアが全て引き受け、さらに機能が追加されていて、「欠陥がない」と定めるのは非常に困難。まずは基本システムを動かして、それからオプションを追加するようにしてください。非常用対策案として、たとえ最新バージョンが動作すると確信を持っても、古いバージョンは残しておいてください。
64:
知識はテストやシミュレーションによってしばしば改訂されますが、コンピューターは入力されたデータの不足などで、隠れた欠陥がそのままになることがあります。
65:
昔はエンジニアに実地経験があり、技術者は電子機器がどう動き、何をしようとしているかを理解していました。しかし今、確信を持ってそれを知っているのはコンピューターです。
◆上級管理職・プログラムオフィスなど
by Rami L.
66:
上級管理職の行動に疑問があり、その理由を知るべきと感じた時は尋ねてください。驚くような答えが返ってきます。
67:
自分のマネージメントを知ってください。上級管理職の中にはジョークが好きな人もいれば、自分が言うジョークだけが好きな人もいます。
68:
決定権を持っているのはボスであることを覚えていてください。ボスが間違っていると思うならばそれを伝えるべきですが、伝えてもボスが決定を変えなかった場合、ボスの決定に従い、成功するために最善を尽くしてください。
69:
自分で決定できることを管理者側に決定させないように。
70:
プロジェクトマネージャーとプログラムマネージャーはチームのように動くべきです。プログラムマネージャーはNASA本部においてプロジェクトマネージャーの支持者であり、成功を助ける人です。
71:
プログラムにおいて、誰が決定を下すか知っておいてください。管理者や副長官、科学者の1人かもしれませんが、それが誰であっても何らかの場でコミュニケーションをとってください。
◆プログラム計画・予算編成・見積もり
by Angelo Amboldi
72:
今日、私たちは最新技術をプッシュし、予算内になるように調整し、リスクを取り、失敗しないように、時間内にプロジェクトを行おうとします。事前に確立したスケジュールと予算案を持ち続けると何故かこれらは矛盾がないものとして行われるのです。
73:
過去に行われた多くのプロジェクトは失敗のためではなく粗末な予測のためにスケジュールを超過しました。よりよい予測を行うためには費用がかかりますが、NASAの評判を上げることになるでしょう。現在の環境においてよりよい評価は不可欠です。
74:
全ての問題はやがて解決します。万一の場合に備えて余裕のあるスケジュールを組んでください。さもなければ次のプロジェクトではあなたの位置には別のマネージャーがついているでしょう。
75:
過去のNASAは科学と技術の限界を広げてきたため、プロジェクトがスコープクリープしたりオーバーランしたりしても気にしませんでした。一方、新しいNASAは全てのプロジェクトが固定価格と言えるので、スコープクリープは致命的な過ちです。
76:
自分が働いているセンターの人材や、他のセンターの人材を知ってください。通常、センターが違っても、声を掛けるだけで驚くほど助けてくれるものです。
77:
大統領が議会に提起した予算情報以外に秘密にすべき情報はありません。ということで、情報を極秘にしないでください。誰でも全体像が見えた方が動きやすいので、情報は隠さないようにします。
78:
NASAのプログラムは予算を得るために競争しますが、互いに攻撃しあうものではなく、自分の長所を売り込むものです。
79:
「来年は十分な予算をもらえる」の「来年」とは、例えるならばあなたのキャリアの50年目のようなものです。
◆顧客
80:
顧客は誰で、顧客が望むものは何なのかしっかりと頭に入れること。重要な点を変更した時は顧客と一緒にチェックします。
◆NASA業務管理指示書
by Dave King
81:
NASA業務管理指示書は自分と同じような立場にある別のNASA職員が書いています。わけの分からないことが書いてあったら指示書に挑んでください。指示書を破棄あるいはリライトさせることも可能なのです。
◆決定
82:
初期に行われた間違った決定は埋め合わせることができますが、遅くに下された正しい決定は初期の間違いを正すことができません。
83:
何もしないことが最善の行いであることもあります。プロジェクトマネージャーが常に誰かの問題を解決しなければならないのならば、それはもう、「誰か」のために働いているのと同じです。ただ話を聞くことだけを求められる状況も多くあります。
84:
イラストなどを見て決定を行わないでください。ハードウェアや設計図など現実の情報を得ること。多くの時間の無駄は原理を説明するためのイラストにある事実を修正しようとする人々から生まれます。
◆プロの倫理と誠実さ
85:
「誠実」とは部下が自分を信頼してくれることを意味します。
86:
急いで仕事を仕上げようとしている時、「誰のもとで働いているか」を思い出すことは常に大切です。上司の弱点を突くことは長い目で見てあなたの利益にはなりません。
◆プロジェクトマネージメントとチームワーク
by Twm
87:
プロジェクトを成功に導くためにはチームワークが求められます。多くのチームにいるのはボスではなくコーチですが、コーチは常にプレーを呼びかけなければいけません。
88:
「誰かが知っているだろう」「尋ねなくても誰かがやっているだろう」という仮定は行わないようにして下さい。ストレスの多い仕事において、明白なことでも見落とされたり無視されたりすることがあります。
89:
「物を恵んでもらうのに好き嫌いは言えない」と言っている人はプロジェクトマネージメントを理解していません。多くの場合、上記のような人に頼るよりも運を当てにするほうがましです。
90:
1つしかピースがないのにパズルのどこかなのかを識別するのが困難なように、情報不足のチームメンバーが間違った結論に達するのは当たり前のことです。
91:
大統領・議会・行政管理予算局・NASA本部・上級センター管理・顧客、全ての人にやるべき仕事があることを忘れないようにしてください。プロジェクトマネージャーの仕事は彼ら全員を喜ばせることです。
◆失敗の避け方・扱い方
by angestalt
92:
失敗した時にやるべきことは、
a:起こったことのタイムラインを作り、当たり前のこと含めて全てを書き込むこと。
b:知っている事実を書き出し、事実に対するあらゆる考えをチェックすること。
c:本当のことが分かるまでデータを破棄しないこと。
d:結果に飛びつかないで、通常から逸脱していることには説明がつくようにすること。間違った結論は次の失敗の発端になることを忘れないこと。
e:やめ時を知ること。
93:
失敗は将来のための授業であり、うまくいくこともまた授業です。うまくいった方を再現してください。
94:
誤りは問題ないのですが、失敗は問題です。誤りを回復できなかったのが失敗なので、ハイリスクなアイテムを作ったりハイリスクな計画を立てたりする時は偶発事故対策を行い、別のアプローチを用意しましょう。
95:
これまで、テストを済ませ認定されたもので、何一つ問題のなかったプロジェクトは存在しません。時間と準備だけが問題に対する安全装置になります。
96:
経験はよいものですが、実験の方が優れています。「何かについて知っている」ということは「それを証明している」ことではないのです。
97:
成功するには失敗をためらわいことが必要ですが、回復する技術も学ばなければいけません。助けてくれる人を知っておくことも技術の1つ。
98:
初期のNASAが持っていた利点の1つは、誰もが「当たり前だと思っていた事実が間違っている可能性がある」ということを知っていたことです。
99:
ハードウェアにおいて冗長性はフィクションであり、もし一方が失敗すればもう一方も失敗するようになっています。「ハードウェアはビルドの中で唯一のもの。そしてミッションは成功する必要がある」ということを頭に入れて扱って下さい。
100:
言い訳をせず、次にとる行動の計画を示してください。
by Hartwig HKD
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