バックポートの方法は

ruby ruby-master/tool/merger.rb --ticket=バックポートチケットの番号 リビジョン番号,リビジョン番号,...

である。チケットの番号、リビジョン番号は数字のみで。

バックポートチケットがないこともあるので、その場合は--ticket=は省略。

バックポート元がない修正の場合は手動でコミットすることになるが、コミットの前に

ruby ruby-master/tool/merger.rb revisionup

を忘れずに。適切にversion.hを更新してくれる。

なお、ここで使うrubyおよびmerger.rbはmaster最新が望ましい。 他のブランチのmerger.rbはバグったままであることが多い(いちいちバックポートしない)ので、これが安心確実。 何か不都合があったら、ちゃんと直してmasterにコミットしておこう。

ちなみに、チケット番号を入れ忘れた場合、コミットメッセージはもちろんもはや変えられないが、Redmine側は リビジョンのページ からチケットを紐付けることが出来る。

なお、セキュリティissueについては別途取り扱われているので、非公開ドキュメントに記載してある「対応手順」を確認すること

バックポートが必要なチケットの一覧は tool/redmine-backporter.rb で ls を実行すると確認できる。 このコマンドで show チケット番号 をした後 backport をすると merger.rb コマンドが出力でき、done でバックポートステータスを更新できる。

更新されるまで時間がかかるので気長に待つこと。

原則として、RubySpecを含めて、問題がいっさいない場合しかリリースしない。EかFがあったら1.に戻ろう。 ただし、プラットフォーム特有の何かとか、タイミングによって起きたりするエラーは往々にしてあるので、その辺は以前のリリース時の結果も踏まえて臨機応変に。 RubySpecのバグとかもたまにあるので、見つけたら報告して直してもらう。

タグの打ち方は、

ruby ruby-master/tool/merger.rb tag

である。

previewやrcの場合は、

ruby ruby-master/tool/merger.rb tag 3.4.0-rc1

などと、明確に対象を引数として指定する必要がある。

できごころでpreview/rcをalphaやbetaにしないように。Gem::Versionの比較順はdev<preview<rcという順序を前提にしているため、devを指定しているgemがalphaだと壊れる

ruby ruby-master/tool/merger.rb removetag 3.4.0-rc1

ruby/ruby にタグを打った時点で https://github.com/ruby/ruby/blob/master/.github/workflows/publish.yml が trigger され、ruby/actions レポジトリに存在する https://github.com/ruby/actions/actions/workflows/draft-release.yml が起動する。

git pull 
./tool/trigger-draft-release.sh v3_4_0_rc1 

TOKEN=githubのoauthのrepo権限のあるtoken ./tool/trigger-snapshot.sh refs/tags/v3_4_0_rc1 

Slack に通知が届いたら Amazon S3 s3://ftp.r-l.o/ のpub/tmp/ にパッケージがアップロードされているのを確認する。(例: https://ftp.ruby-lang.org/pub/tmp/ruby-3.3.5-draft.tar.gz)

何か問題があれば https://github.com/ruby/actions/actions?workflow=Make+draft+release+package からログを見て修正する。

draft-release workflow によるテストが全て完了した場合 https://github.com/ruby/www.ruby-lang.org/pull/3342 のように 7. で必要となるリリースアナウンスの雛形が作成される。

RubyCIで緑だから、といって油断はできないので、ちゃんとパッケージ自体をテストする必要がある。 また、なるべく多様な環境で確認することが望ましい。 特にRails使いに確認してもらうと安心度がぐっと上がる。

テストに際しては、configure時に --with-baseruby=noruby などとして、rubyがない環境でビルドできることも確認すること。

wget https://ftp.ruby-lang.org/pub/tmp/ruby-3.3.5-draft.tar.gz

テスト配布をしていたならばそれをちゃんと削除して、その上でリリースを行うことになる。 なお、マズった、と思ったら、3.で打ったタグを削除(3.を参照)して1.に戻る。その際、 https://github.com/ruby/www.ruby-lang.org/ に自動作成された pull request は閉じておくことが望ましい。

リリースとは要するに公開ディレクトリにパッケージファイルを置くことである。

https://github.com/ruby/ruby/actions/workflows/release.yml の workflow_dispatch をリリース対象の Ruby のバージョンを入力して実行する。

tool/release.sh 3.0.0

@ruboty fastly purge https://cache.ruby-lang.org/pub/ruby/3.3/ruby-3.3.2.tar.gz
@ruboty fastly purge https://cache.ruby-lang.org/pub/ruby/3.3/ruby-3.3.2.tar.xz
@ruboty fastly purge https://cache.ruby-lang.org/pub/ruby/3.3/ruby-3.3.2.zip

$ ruby tool/gen-github-release.rb v3_2_0 v3_2_1 # 出力確認
$ ruby tool/gen-github-release.rb v3_2_0 v3_2_1 --no-dry-run # GitHub に作成

最新のstableリリースの場合は、作られたGitHub releaseを編集してSet as the latest releaseにチェックをいれる。

前のステップで実行したワークフローが https://github.com/ruby/www.ruby-lang.org/pulls に Pull Request を作る。

gem install diffy
tool/format-release ../www.ruby-lang.org 3.3.6 .

GitHub上のエディタ等何らかの方法でauthorを修正し、必要ならリリース文言の更新を行ない、以下の通りに _data/downloads.yml と _data/releases.yml の更新した後マージする。よくわからんかったら前回のアナウンス文面を穴があくほど見つめるとよい。masterにマージすると、GitHub Actionsによって GitHub Pages にデプロイされる。

_data/releases.yml や _data/download.yml 内にリリースしたパッケージの情報の記述があるので、それを更新するのも忘れないように (2024年11月現在、ワークフローで自動化されていない)。これを忘れるとダウンロードページが更新されない。ruby/rubyで gem install diffy && tool/format-release ../www.ruby-lang.org 3.3.6 . で生成する。

rubyspec はバージョン番号でテストを分岐することがよくあるので、新たにバックポートをはじめる前に teeny を上げておこう。 仕様の変化するような変更はしないというのが基本方針だが rubyspec は仕様というより不具合もそのまま再現したテストが良く書かれる。

ruby ruby-master/tool/merger.rb teenyup

これをやるかどうかは人による。やらなくてもいい。

後はXでリリースした旨をつぶやいてRT数を稼ごう :)

リリース後のリリースに関連する作業のリストです。 手を動かす人はリリースした人とは関係ないものも含まれます。

• bump teeny version
• https://github.com/ruby/setup-ruby

初回リリース(X.Y.0)の時

• https://github.com/ruby/docs.ruby-lang.org
• https://github.com/rurema/doctree
• https://github.com/ruby/actions
  • .github/workflows/snapshot-ruby_X_Y.yml を追加
  • README.md の badge も追加
  • tool/update_index.rb の DIRS (これは preview リリースの時点で必要)
• https://github.com/ruby/www.ruby-lang.org/blob/master/_data/branches.yml
• https://github.com/ruby/www.ruby-lang.org/blob/master/_data/downloads.yml
• https://github.com/ruby/ruby/wiki/Release-Engineering
• 管理の カスタムフィールド » チケット » Backport の更新

EOL

• https://github.com/ruby/docs.ruby-lang.org
• https://github.com/ruby/ruby/actions
  • .github/workflows/snapshot-ruby_X_Y.yml の削除
  • README.md の badge も削除
• https://github.com/ruby/www.ruby-lang.org/blob/master/_data/branches.yml
• https://github.com/ruby/www.ruby-lang.org/blob/master/_data/downloads.yml
• https://github.com/ruby/chkbuild の OldestMaintainedRelease (https://cache.ruby-lang.org/pub/misc/ci_versions/cruby.json からとるようになったので不要)
• https://github.com/ruby/ruby/wiki/Release-Engineering
• 管理の カスタムフィールド » チケット » Backport の更新

1. 基本的な手順はおおむね上記と同じ。ただ、タグ名が変わるので、そこだけ注意。 具体的には、merger.rbでのタグ打ちの際に、「2.2.0-preview1」などという引数を付加する。 この際、RUBY_PATCHLEVELが-1以外だとエラーになる。
2. make-snapshotでできたパッケージ名およびパッケージ内のディレクトリが「ruby-2.2.0-preview1」などになる。 また、ruby -vが自動的に「ruby 2.2.0preview1」などになる。 なってなかったらタグ名がおかしいか、make-snapshotがバグってるかどちらか。

1. 新ブランチを作る（作らないとパッチレベルを変えられない）
2. 事前に、version.hのRUBY_PATCHLEVELを0に変える。コミットを忘れずに。
3. merger.rbでのタグ打ちの際は、「3.3.0」などという引数を付加する。この際、RUBY_PATCHLEVELが0以外だとエラーになる。
4. この後は通常のリリース手順と同じ
5. [GitHubのbranch protection ruleの追加](https://github.com/ruby/ruby/settings/branches
6. matzにmasterバージョンアップの儀を催促する include/ruby/version.hも変えてもらう
7. RedmineのBackport欄のデフォルト に新バージョンを足す
8. git.r-l.o<->GitHub双方向同期ブランチへの追加: https://github.com/ruby/ruby-commit-hook/commit/9f345412d4836e5e9c7998e89535908fc571d0ca

git br ruby_3_3
git worktree add ../ruby_3_3
cd ../ruby_3_3
vim version.h
git push git.ruby-lang.org HEAD
# GitHubにbranch protectionを追加 https://github.com/ruby/ruby/settings/branches
merger tag 3.3.0
(cd ~/work/ruby-actions;git pull --progress --rebase&&tool/trigger-draft-release.sh v3_3_0)
cd ~/work/[www.ruby-lang.org](http://www.ruby-lang.org/)
pull --rebase
~/work/ruby/tool/format-release . 3.3.0 ~/work/ruby|git apply
~/bin/ruby-release
tool/release.sh 3.3.0

# 不幸にもブランチを作り直す場合
cd ~/work/ruby
git pull --rebase
git worktree remove ruby_3_3
git br -D ruby_3_3
git br ruby_3_3
git worktree add ../ruby_3_3
cd ../ruby_3_3
vim version.h
merger removetag 3.3.0 ; merger tag 3.3.0
git push -f git.ruby-lang.org ruby_3_3