2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、所蔵の小説を読み直しております。
今回は伊坂幸太郎「あるキング」。
2009年発表作品。
自分と同世代の作家では一番お気に入りの伊坂先生。
発表順に作品を再読してます。
本作はそれまでの著者の作品とは趣を異にする作品。
物語はシェークスピアの「マクベス」を下敷きに、一人の天才野球選手の短くも波瀾万丈な人生を描いています。
その生涯は悲劇に見舞われ続けるも圧倒的な野球の能力に恵まれているもの。
禍福は糾える縄の如し・・・
輪廻転生の話であり英雄譚としても読めるし寓話のようにも感じる不思議な物語となっています。
仙台にある某プロ野球球団をモチーフにしていたり野球ファンは野球物語としても楽しめるかと。
妙に清々しさの残る読後感で印象的な作品。
ぜひ、ご一読を。
では、また。