『ぼっち・ざ・ろっく!』の最終話終わりましたね。
面白かったですね。
影響されやすい私は、「ギターやろうかな、あるいはリョウ先輩推しだからベースもいいな」ってちょっと考えてました。今必死にその欲に抗っています。
でも今はダンスやってるからね。ギターに浮気してそっちが疎かになってはならないのです。でも正直やりたい。
さて、私は昔けいおんの影響でギターを始めました。そして例に漏れず挫折しました。
その時の経験と失敗談を元に、「挫折しないためのノウハウ」を書いていこうと思います。
- ギターやってたけど挫折しました
- 1本目のギターは見た目で買え
- 「初心者でも弾ける曲」ではなく「自分が弾いてみたい曲」を弾こう
- 1週間に1日2時間の練習より、1日5分の練習を毎日やろう
- ギターは見た目で買おう
- 「仲間」と「メンター」を作ろう
- 下手くそでもアウトプットし続ける
- 始めるのに遅いことはない
- ギターは見た目で買え
- まとめ
ギターやってたけど挫折しました
『けいおん!』きっかけで始めたが……
私の過去の人生を振り返ると、好奇心で色々なことに手を出しては収拾がつかなくなり、整理するということを繰り返しています。そしてお金が貯まらない。
何を隠そう、私は昔ギターをやっていました。よりによって『けいおん!』の影響で。
半年ぐらいやっていたのですが、いろいろな事情で4年ぐらい前に辞めてしまい*1、せっかく色々新品で買ったのにアンプや様々な機材と一緒にタダ同然で売り払ってしまいました。唯一の救いどころは機材が比較的安かったという点でしょうか。
今こうやってぼざろにハマるとはもちろん予想もつかなかったので仕方ないのですが、結果論とはいえ今思えば持ったままにしていればよかったな、とは思っています。もし残ってたら今頃弾いてたと思う。
ギター初心者の90%は1年以内に挫折する
初心者のうちの90パーセントの人は、1年以内もしくは90日以内でギターを辞めてしまう
初心者の中で、脱落しなかった10パーセントは一生ギターを弾き続ける
有名な話ですが、ギター初心者の90%は脱落します。つまり私もその90%です。
つまり、ぼざろの影響でこれからギターを始めようと考えて、検索かTwitterで来たあなたは単純計算で90%の確率でその機材は無駄遣いに終わります!!!
このような悲劇をあなたに起こしてはならない。
「『ぼざろ』の影響でせっかく始めたのだから、自分の失敗を糧に是非頑張ってほしい……」と思ったので、急ぎ記事をしたためました。
1本目のギターは見た目で買え
必ず言われることですが、ギターは見た目で買うべきです。余程変なものや異常に高いもの、あるいは1万円以下の異様に安いものでない限りは見た目で買うべきです。
毎日を共に過ごす(というか、共に過ごさなければ上達しない)相棒なのですから、眺めているだけで悦に浸れるものであることが前提です。
自分は見た目で失敗した
私はギター選びでまず失敗しました。
YAMAHA Pacifica 112Vというギターを買ったのですが(ぼっちちゃんが御茶ノ水で買ったやつの廉価版モデル)、色選びに失敗しました。
楽器店で眺めていてなんとなくビビッと来たのと、コストパフォーマンスが良く、初心者向けにしてはできることが多い、そして個人的にYAMAHAという会社が好きだったのもあるので買ったのですが、色選びを深く考えずに選びました。それが失敗でした。
挫折し、手放すときまで愛着は湧きませんでした。まさかのたかが色選びで。良いギターなのに。正直に言うと、もしまた今ギターをやるなら、色違いの同じギターを買い戻していると思います。
ギターは見た目で選びましょう。予算オーバーするような余程高いものでない限りは。
1万円以下のギターは考えもの
ギターの性能は値段と比例します。1万円以下で買えるものもあれば、数百万円するものもあります。青天井です。いいものを買えば当然音も良いですし、作りもしっかりしています。
しかし、初心者がいきなり超高いギターを買うのもなかなか酷です。やはり挫折するリスクはどうしてもあります。不適切な扱いをして壊すリスクもあります。高いギターはハマってから手を出してもいいでしょう。
一方で、楽器店の店頭の目立つところにあるような、1万円以下の格安ギターも考えものです。
これは楽器店で聞いた話の受け売りではありつつも真だなと思っているのですが、1万円以下の格安ギターは作りが雑で、フレットが雑だったりすることが多く、チューニングに苦労したり演奏に苦労したりで逆に上達を妨げる場合があります。正直言うとおすすめはできません。(見た目で選べって言っておいて値段の話をするのもアレなんですが)
個人的には、最低3万円代からのものを選んでおけば大丈夫だと思います。詳しくは店員さんに相談してください。
ちなみによく定番とされるのはFenderの姉妹ブランドSquierです。Fenderの廉価版として初心者に人気です。この辺の話は、自分よりもギターをずっとやってきた人のほうが詳しく解説していると思うので省略します。色々調べてみてください。
「初心者でも弾ける曲」ではなく「自分が弾いてみたい曲」を弾こう
ギターをやろうと思っている以上、それに影響を与えた作品や楽曲があるはずです。それを弾きたいと思っているのならば、教本の後ろに書いてあるような「初心者でも弾ける曲」を探すより、自分が好きな曲のtab譜を探してきて、ゆっくりでも手を抜いてでもいいので弾きましょう。
必要な知識はその都度その都度調べたり、人に聞いたりしてつけていけば大丈夫でしょう。趣味なんですから。
1週間に1日2時間の練習より、1日5分の練習を毎日やろう
言い換えると、「ちょっと手間のかかることを週1でやるより、毎日気軽にできることを毎日やろう」です。
続けることとやり抜くことが一番の目的で、そうしていれば結果はついてくるので……。
でも、デカい音を出す機会も大事
スタジオでデカい音出すと気持ちいいから。
自分は家から歩いて10分のところに練習スタジオがあるのにそこにほとんど行かず、いつまでも家でヘッドフォンで演奏してたのが挫折の原因の1つだと思っています。
せっかくのエレキギターです。大きなアンプで爆音を出してこそ真の性能が発揮されるものです。
ギターは見た目で買おう
バイクやクルマにも通じますが、ギターは見た目で選ぶべきです。
特に初めてのギターの場合、機能や音質も大事ではありますが、それよりも「モチベーションを高い状態で維持できるか」という点が重要になってきます。
長い期間をともに過ごす相棒、やはり予算が許す限りではありますが、毎日磨きたくなるようなものを選ぶべきでしょう。
「仲間」と「メンター」を作ろう
一人では絶対に上達しない
初心者であるあなたは、おそらくこう考えるでしょう。
「全くの初心者だし、ある程度コードが弾けるようになってから界隈に顔を出そう」
私はこう考えて挫折しました。誰にも演奏を披露すること無く最後まで1人でした。
ぼっちちゃんのように「3年間一人で独学でギターを習得」ということはまず無理ですし、稀にそういう人はいますが、それができる人はすでに才能があります。
ぼざろが流行って楽器を始めようとしている人がおそらく今多くいます。そういう人たちで集まり、面と向かって練習会をするだけでも、刺激になりモチベーションにつながるでしょう。
メンターを作ろう
界隈に顔を出したときに、おそらく親切な上級者と出会うこともあるでしょう。その人をメンターとして、教えを請うと刺激になりますし、何より上達の効率が格段に上がります。YouTubeや教本で独学でやるより遥かに良い効果があるでしょう。
メンターを買って出てくるような教えたがりおじさんである場合は関わらないほうが良いですが、そうでない限りは適宜アドバイスを受けるといいでしょう。
下手くそでもアウトプットし続ける
「今できることをやる→アウトプット→アドバイス→改善」のループ
楽器に限らず、何らかの人前で披露する趣味については、
「やりたいことを勢いで始める」→「期限に追われて死物狂いでできる限りのことをやる」→「世に披露する」→「観客に褒めてもらう」→「メンターや仲間にアドバイスを貰い、改善点を見つける」→「次に活かす」
のループをぶん回すのが一番上達する気がします。私はこれをダンスで理解しました。
なお、できる限りインターネットではなくライブや発表会など、人前で披露すると良いです。
頑張って作ったものは下手くそでも誰も批判しない、やり抜いたヤツが一番エライ
これは精神論的な話になるのですが、制作物の品質にかかわらず、その人ができることを全力でやったものは、たいてい誰も批判できない良い仕上がりになります。
あなたも、他人の作ったものを見た時に、その人が頑張った跡ってなんとなく見えませんか?下手くそでもカッコよく感じませんか?
アウトプットすると仲間ができる
人前で披露をすると、仲間ができます。最初は1人でも、あなたの演奏を見た人が話しかけてくれます。
そこから人脈が広がり、活動の幅が広がり、知識や技術も向上し、より大きなステージに上がることができます。
これはインターネット上やVR空間じゃほぼ無理でしょう。対面だからこそできる人脈です。
私が楽器と違ってダンスを続けられているのは、良い仲間と、良いメンターに恵まれたからです。1人では絶対無理でした。
ステージには依存性がある
ギター上達の秘訣としてよく言われるのが、荒療治的ではありますが
「上達にかかわらずまず発表会の予定を入れる」です。必死に練習せざるをえない状況を作るのが上達の一番の秘訣ってやつですね。
個人的な意見ですが、これは正解であるもののなかなか勇気が要る話です。燃え尽きて止める可能性もあります。なのでダンスの話にはなりますが別の切り口での経験談を語ろうと思います。
人前で発表する機会があると、それがモチベーションに繋がりますし、「次はもっと上手くやろう」という気合が入ります。
更にいうと、舞台上は依存性があります。大勢の生身の人間に向かって皆で協力して何かを披露する行為はめちゃくちゃ気持ちいいです。慣れないうちは緊張で吐きそうになりますが、慣れてくると快楽が緊張を上回ってきてヤバいことになります。
ここ数年ダンスでショーケースで色々なところに立ちましたが、最近この感覚がわかってきました。めちゃくちゃ気持ちいいです。
これを何度か経験して、快楽が緊張を上回るともう止められないんですよね。
普段の自分と違う何者かになりきっている変身感、全能感、征服感、仲間との一体感。
日常生活や、観客席で眺めているだけでは絶対に得られないなんかヤバくて気持ちいい脳内物質がドバドバ出ます。*2
上手くなるとそれがもっと出るようになります。
この快楽は本番中続きますが、本番が終わると快楽は途切れます。もっと快楽を得たいなら……更に上達して次に向けて頑張るしかないですよね。
私はダンスが下手くそですし、過去に参加したナンバーのチームの中でも本当に下手な方でしたが、最近この感覚がわかってきて、「頑張るぞ!!!!!!!!!!!!!」ってなってきました。
問題はこうなるための準備(つまり練習)に数ヶ月程度の多大な手間がかかるという点なので、やり過ぎると疲弊します。
世界レベルの人とは戦わない
SNSが発達した現代、あなたはインターネット上に向けて自分の演奏を披露する場合、その瞬間世界レベルのギタリストと正面切って戦うことになります。
インターネットは残酷で、コンテンツの良し悪しがいいねの数や閲覧数でスコアリングされます。更に、あなたの苦労も知らないような人が上から目線で何も考えずに感想を置いていきます。
フォロワー1万人の世界レベルの人と自分を比べたり、遠くの人の感想に真剣に向き合ってもいいことは無いので、インターネット上には作品を披露しつつも、遠くの人間の批評は無視して、身近な友人のアドバイスや褒めを素直に受け取ることだけを心がけましょう。
(そういう意味でもやはり生身の人間に向けて直接披露するほうが絶対良いでしょう)
始めるのに遅いことはない
黒柳徹子の逸話をそのまま貼っておきます。
【思い立った時に遅すぎるという事は無い】
— りさり (@sweetcocoamilk) 2016年5月8日
いつも心に留めている黒柳徹子さんの言葉
諦めることが多かった子供時代の私を奮い立たせてくれた。
2007年にブログで描いたもの。 pic.twitter.com/VYXMr90fAi
ギターは見た目で買え
最後になりますが、ギター選びはいろいろな理屈がありますが、個人的な意見として1本目のギターは見た目で買うべきでしょう。
音質の細かい違いだとか、木材の品質だとか材質だとか、エイジングだとか、そういうものはギターに関わってきますが、そういうアドバイスはひとまずは頭の片隅に置いておきながら、余程変な形のギターでない限りは見た目でビビッと刺さったものを買うべきだと思います。
御茶ノ水などの楽器店をめぐりながら、色々眺めてみるといいと思います。
まあ、たいてい一目惚れするようなギターは総じて高いんで、どこかで妥協をしないといけないんですけどね。
良いと感じるものは残念ながら高い。ギターに掘り出し物は存在しないみたいです。
まとめ
ぼっち・ざ・ろっく!の影響でギターを始める人へ
— ずんこP next:ミリ9thMOIW2023現地 (@ohtsuki_zunko) 2022年12月28日
ギター挫折した人からのアドバイス
・ギターは見た目で買え
・週2時間の練習より、1日10分でもできることを毎日やる
・「コード覚えたり奏法覚えてから披露しよう」より先に披露する場を設定する
・1人では絶対続かない、誰かと集まって練習する(続
・ギターは見た目で買え
— ずんこP next:ミリ9thMOIW2023現地 (@ohtsuki_zunko) 2022年12月28日
・見た目で買え
・下手くそでもとにかくSNSなどにアウトプットをする
・初心者向けの定番楽曲を探すより自分の好きな曲を演奏しよう
・見た目で買え
・macがある人はアンプ代わりに使えるがケーブル高いし遅延があるので定番のVOXの安いアンプ買ったほうが手軽だし良い
自分が挫折したのは
— ずんこP next:ミリ9thMOIW2023現地 (@ohtsuki_zunko) 2022年12月28日
・ギターを見た目で買わなかった(良いものを買ったがなんとなく色が気に入らなかった)
・誰とも組まず、独学でやろうとしてメンターを作らなかった
・どこにも成果物を出さなかった
・基礎固めと座学を優先しすぎた
という理由で、続きませんでした。
思い返せば、ギターを買ったときまずやるべきだったことは、
— ずんこP next:ミリ9thMOIW2023現地 (@ohtsuki_zunko) 2022年12月28日
・教本の末尾にある定番の楽曲をやることではなく、ゆっくりでもいいのでけいおん!のtab譜を見ながら弾くこと
・「ギター始めたんだけど誰かやりませんか?」ととにかく声を上げること
・界隈に果敢に飛び込み、メンターを作ること
だった
結局、独学でやった結果、
— ずんこP next:ミリ9thMOIW2023現地 (@ohtsuki_zunko) 2022年12月28日
RamonesのBritzkrieg Bop、MuseのKnights of Cydoniaが弾けるようになったけど、
モチベは続かず、ツイッターの知り合いにタダ同然で全ての機材を売り払ってしまいました。
ぼざろの影響でギターを始めるのはすごく良いきっかけですし、皆様頑張ってください。
いや~でも正直言うと、「中途半端に知識とスキルがある状態」ってのも嫌なので、余力あればまたギターやってどっかで披露したいなという気持ちは無いわけではないんですよね。
「スタジオやライブハウスで爆音を出す」という経験すらもしていないし。
誰かに誘われたらやるかもしれないけど、でも……ダンスが疎かになるわけにはいかないしなあ。(この間のショーケースでも皆の世話になりっぱなしだったからもっと頑張らなきゃ!ってなってる)
以上、急いで書きましたが、『ぼっち・ざ・ろっく!』の影響で楽器を始めようと思っている人のうち少しでも脱落することが減ってくれたら嬉しいです。
ぼざろの影響で始めた人はもしよかったら是非自分に演奏を見せてください。楽しみにしてます。
おたより