馬路村
高知県安芸郡の村
うまじむら 馬路村 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 四国地方 | ||||
都道府県 | 高知県 | ||||
郡 | 安芸郡 | ||||
市町村コード | 39306-1 | ||||
法人番号 | 7000020393061 | ||||
面積 |
165.48km2 | ||||
総人口 |
674人 [編集] (推計人口、2024年11月1日) | ||||
人口密度 | 4.07人/km2 | ||||
隣接自治体 |
安芸市、安芸郡安田町、北川村 徳島県:那賀郡那賀町、海部郡海陽町 | ||||
村の木 | ヤナセスギ | ||||
村の花 | ユズ | ||||
村の鳥 | オオルリ | ||||
馬路村役場 | |||||
村長 | 山﨑出 | ||||
所在地 |
〒781-6201 高知県安芸郡馬路村大字馬路443番地 北緯33度33分20秒 東経134度02分54秒 / 北緯33.55544度 東経134.04828度座標: 北緯33度33分20秒 東経134度02分54秒 / 北緯33.55544度 東経134.04828度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
概要
編集高知県34市町村で人口が2番目に少ない。幾度の市町村合併の機会も村民の反対多数によって合併協議を離脱し、独立を保っている。「日本で最も美しい村連合」加盟村の一つ。
地理
編集高知県東部の1,000m級の山々に囲まれた山間に位置する。村内は馬路地区と魚梁瀬(やなせ)地区に分かれている。両地区間の行き来は、道路の都合上、北川村域を経由する。面積の96%を山林が占めている。うち、国有林が占める割合は75%に上る。
地形
編集山地
編集- 主な山
河川
編集- 主な川
湖沼
編集- 主な湖
気候
編集- 山間部に位置するため内陸性気候であるが、太平洋で発生する黒潮上の湿った気流が四国山地に吹き付ける影響で雨が多く、日本屈指の多雨地帯である。
- 魚梁瀬にある気象庁設置の雨量計による年間平均降水量は4,000mmを超えており、2011年7月19日に観測した日降水量851.5mmは、日本の観測史上歴代2位の記録である[1][注釈 1]。
- 天気予報で用いられる高知県東部地方の天気は、海岸部の室戸岬を基準にしているため、村では当てはまらないことが多い。
魚梁瀬(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
降水量 mm (inch) | 100.9 (3.972) |
170.5 (6.713) |
266.4 (10.488) |
333.8 (13.142) |
383.5 (15.098) |
589.0 (23.189) |
721.5 (28.406) |
690.8 (27.197) |
642.4 (25.291) |
300.6 (11.835) |
169.9 (6.689) |
114.7 (4.516) |
4,484 (176.535) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 6.9 | 7.9 | 11.4 | 11.0 | 12.0 | 15.9 | 14.9 | 14.8 | 14.2 | 10.6 | 8.1 | 6.6 | 134.5 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[2] |
人口
編集馬路村と全国の年齢別人口分布(2005年) | 馬路村の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 馬路村
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
馬路村(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
隣接自治体
編集歴史
編集沿革
編集政治
編集行政
編集村長
編集- 現職村長
施設
編集警察
編集- 安芸警察署馬路駐在所 - 安芸郡馬路村大字馬路2197番地1
消防
編集- 中芸広域連合消防署馬路分署
郵便局
編集- 主な郵便局
※ 集配業務は奈半利郵便局が行う
対外関係
編集姉妹都市・提携都市
編集馬路村には2021年現在、姉妹都市・提携都市は存在しない。
国内
編集- その他
- 日本で最も美しい村連合
- 美しい村づくり、ロゴマークの活用、サポーター会員制度、イベントの開催、広報活動を行っている地方自治体や地域の連合体に参加している。
経済
編集第一次産業
編集林業
編集- 魚梁瀬杉が有名。江戸時代には土佐藩が御留山として保護してきた。村の木に加えて県の木ともなっており、建築材や工芸品の製造・販売を行っている。以前は両地区に営林署があり、魚梁瀬営林署では全国でも数少ない黒字を計上していたが、林野庁による営林署再編計画によって安芸森林管理署が管轄する事務所へ格下げされている。なお、2017年の伐採をもって天然杉の大径木の伐採は中断されている[3]。
農業
編集- 近隣の農業協同組合が合併する中、馬路村農業協同組合は単独での生き残りを図り、馬路村の製品であることを前面に出して村自体を売る「おらが村方式」による村内販売所の整備や物産展への出展、通信販売の充実等によってユズ加工品の全国ブランド化に成功。
- 1965年(昭和40年)頃にユズの栽培が本格的に始まったが、馬路村のユズは無骨な形で見栄えが悪く、青果としての販売は低迷した。1975年(昭和50年)、馬路村農協がユズの果汁を利用した加工品としてユズ酢やユズ佃煮、ユズジャム、ユズ味噌などの生産を始めた。
- 1986年(昭和61年)には、現在の主力商品のひとつである濃縮ジュース「ゆーず」が商品化され、1988年(昭和63年)の「ごっくん馬路村」も人気商品として定着した。
- ユズの加工品の売上高は1980年(昭和55年)頃に3,000万円ほどだったが、1988年に1億円を突破した。同年には「日本の101村展」でジュース「ゆずの村」が最優秀賞を受賞して売上が急上昇し、1990年(平成2年)の同展ではごっくん馬路村が農産部門賞を受賞した。
- 売上高は1993年(平成5年)に10億円を超え、1998年(平成10年)に20億円を超えた。2000年(平成12年)にはインターネットでの通信販売が開始され、2005年(平成17年)に売上高が30億円を突破した。当初はユズの果汁を使った商品が中心だったが、1996年(平成8年)からユズ皮を使ったふりかけ「パッと馬路村」や茶漬け、こぶ茶などが商品化され、ユズの香りを活かした入浴剤や化粧水なども生まれた。
- 地域特産品としては珍しく、テレビコマーシャルが放映されており、高知県内のみならず四国・中国地方の各県や青森県などでも放映されている。
- 2020年(令和2年)9月、信用事業を終了し、専門農協となった(高知県信用農業協同組合連合会馬路村代理店を、同組合本所で受託を開始)。
第二次産業
編集工業
編集金融機関
編集- 高知県信用農業協同組合連合会馬路村代理店(馬路村農業協同組合本所内に設置) - 指定金融機関
民間企業
編集- ミトネデザイン|高知の山奥にあるデザイン事務所 (2022年6月〜)
教育
編集村立の小中一貫教育校が2校ある。
小中学校
編集- 村立
- 馬路村立馬路小中学校
- 馬路村立魚梁瀬小中学校
交通
編集空路
編集鉄道
編集- 最寄り鉄道駅は、土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)安田駅(安田町)である。
かつては村内各所や田野、奈半利等に魚梁瀬森林鉄道が通っており、一部路線では一般客も乗車可能であったが、現在は廃止されている。
なお、観光用に再現された森林鉄道は、下記の2ヵ所がある。
バス
編集路線バス
編集村内はすべて自由乗降区間内にあり、停留所以外でも自由に乗降できる。便数は1日4往復となっており、半数は役場で折り返す。また、日祝はこの区間便が1往復減少する。
道路
編集国道
編集- なし
県道
編集- 一般県道
- その他
観光
編集温泉やキャンプ場を整備し宿泊施設を充実させた上で、森林鉄道の復元、ものづくり体験教室、村長や農業協同組合役員など村を知り尽くした人による村内案内ツアーなど、村の特産・自然を生かした体験参加型の観光が浸透している。
名所・旧跡
編集- 主な寺院
- 主な神社
観光スポット
編集- 自然
- 西川渓谷
- 東川渓谷
- 千本山(森の巨人たち百選選定 日本三大美林)
- 公園
- 温泉
集落活動センター
編集- その他
- 馬路村天保の民家
- ごっくん工場(ユズ加工品生産工場)
文化・名物
編集祭事・催事
編集- 魚梁瀬桜祭り(4月上旬)
- フェスティバル魚梁瀬(7月中旬)
- 馬路納涼祭(温泉祭)(8月15日)
- 馬路おしどりマラソン大会(9月第3日曜日)
- おらが村心臓やぶりフルマラソン大会(10月上旬)
- ゆずはじまる祭り(11月3日)
- 熊野神社大祭(魚梁瀬地区: 10月中旬、馬路地区: 12月第1土曜日・日曜日)
名産・特産
編集出身関連著名人
編集- 清岡重清 - 無双直伝英信流居合術第17代宗家大江正路の娘婿、ブリティッシュ・コロンビア大学名誉教授・ロイ・ケンジー・キヨオカの父、映画監督・フミコ・キヨオカの祖父
広報・広聴関係
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 歴代全国ランキング
- ^ “魚梁瀬 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年8月14日閲覧。
- ^ 最後の伐採58本 次は20年後 毎日新聞(2017年9月17日)2017年10月11日閲覧
- ^ “集落活動センターとは|えいとここうち”. www.eitoko.jp. 2022年9月11日閲覧。
参考文献
編集- 小学館辞典編集部 編『図典 日本の市町村章』(初版第1刷)小学館、2007年1月10日。ISBN 4095263113。
- 大歳昌彦「ごっくん馬路村」の村おこし-ちっちゃな村のおっきな感動物語 - ISBN 4532147204
- 長崎利幸「村をまるごと売る-地域ブランド化戦略-」『地域ブランドと産業振興』関満博・及川孝信、新評論、2006年
- 人口1000人余の村の持続可能性への挑戦―高知県・馬路村のユニークな試み東谷望史(馬路村農業協同組合)、龍谷大学、2006年
- マイケル・ブース「英国一家、日本をおかわり」角川書店 2018年 p.186-190
関連項目
編集外部リンク
編集- 高知県・馬路村
- 馬路村農協 (gokkunman59) - Facebook
- 馬路村農協アンテナ店 umaji (kochiumaji) - Facebook
- 馬路村役場 馬路村ふるさとセンターまかいちょって家(産業・観光等の案内ホームページ)
- 馬路村ふるさとセンターまかいちょって家 (makaichotteya) - Facebook
- ウィキトラベルには、馬路村に関する旅行ガイドがあります。
- 馬路村に関連する地理データ - オープンストリートマップ
- 地図 - Google マップ