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ユミル

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ユミルとは、

  1. 北欧神話に登場する巨人。下記。
  2. 土星衛星。1.に由来。北欧群に属する。詳細はユミル (衛星)を参照。

オーディンヴィリヴェーによるユミルの殺害(Lorens Frølich 画)

ユミル (Ymir) とは北欧神話スノッリのエッダ』に出てくる原初の巨人イミルイーミル、またはアウルゲルミル古ノルド語:Aurgelmir「耳障りにわめき叫ぶ者」)ともいう。

ギンヌンガガプの、ムスペルヘイムの熱とニヴルヘイムの寒気がまじわったところで生まれ、原初の牛アウドゥムラの乳を飲んでいた。

ユミルの身体の各所から何人もの巨人が産み出された。その中には頭が複数ある奇怪な姿の巨人もいたとされている。

あるとき、最初に生まれたブーリの息子ボル(ブル)が、ユミルの一族である霜の巨人ボルソルンの娘ベストラと結婚し、オーディンヴィリヴェーの三神が生まれた。巨人達は非常に乱暴で神々と常に対立していたが、巨人の王となっていたユミルはこの三神に倒された。 この時、ユミルから流れ出た血により、ベルゲルミルとその妻以外の巨人は死んでしまった。

三神はユミルを解体し、からを、身体から大地を、からを、と骨から岩石を、髪の毛から草花を、睫毛からミズガルズを囲う防壁を、頭蓋骨から天を造り、ノルズリ、スズリ、アウストリ、ヴェストリに支えさせ、脳髄から雲を造り、残りの腐った体に湧いた蛆に人型と知性を与えて妖精に変えた。

「ユミル」の名は、インド神話に登場するヤマ(閻魔大王)と同語源である[1]

脚注

  1. ^ Julius Pokorny. Indogermanischer etymologisches Wörterbuch p.505.

関連項目