アルフレッド・ニューマン
アルフレッド・ニューマン Alfred Newman | |
---|---|
生誕 | 1901年3月17日 |
出身地 | アメリカ合衆国 コネティカット州ニューヘイブン |
死没 | 1970年2月17日(68歳没) |
ジャンル | 映画 |
職業 | 作曲家 |
アルフレッド・ニューマン(Alfred Newman, 1901年3月17日 - 1970年2月17日)は、アメリカ合衆国の映画音楽の作曲家。コネティカット州ニューヘイブン出身。
経歴
[編集]10人兄弟の長子として生まれる。5歳のときからピアノを弾き始め、家族を支えるためにレストランや劇場で演奏するようになる。20歳の時にニューヨークに移り、ブロードウェイで音楽監督として活躍するようになる。1930年にアーヴィング・バーリンと共にハリウッドに移り、映画音楽を手がけるようになる。
若き日からその才能を見出され、チャールズ・チャップリンから『街の灯』の作曲の依頼を受ける。さらに彼は、大プロデューサーダリル・F・ザナックの依頼で、20世紀フォックスのスタジオ・ロゴのためのファンファーレを作曲したことで知られ、その出来に大変満足され、現在でも使われている。その後、一時MGMに所属し、そこでも大プロデューサーデヴィッド・O・セルズニックの依頼で彼のプロデューステーマを作曲し期待に応える。これは、MGMの不朽の名作『風と共に去りぬ』のオープニングでタラのテーマの前に聞くことができる(SF大作『スター・ウォーズ・シリーズ』のサントラにおいて、のちにメインテーマの前に劇場さながらフォックスのファンファーレが収録される)。
また、20世紀フォックスで音楽部長として活躍し、晩年に『大空港』の音楽を作曲するなど、死の直前まで活動的であった。作品は第二次世界大戦時のニュース映画を含め、200本以上にのぼる映画音楽界の伝説の巨匠である。1937年から1970年まで、アカデミー賞に実に45回もノミネートされ、そのうち9回受賞した。特に1940年には、4作の映画でノミネートされている。
主な作品
[編集]- ロビンソン・クルーソー Mr. Robinson Crusoe (1932)
- 雨Rain (1932)
- 秘密Secrets (1933)
- 女優ナナ Nana (1934)
- 巌窟王 The Count of Monte Cristo (1934)
- 麦秋 Our Daily Bread (1934)
- レ・ミゼラブル Les Misérables (1935)
- シュヴァリエの巴里ッ子 Folies Bergère de Paris (1935)
- 踊るブロードウェイ Broadway Melody of 1936 (1935)
- 孔雀夫人 Dodsworth (1936)
- 市街戦 Beloved Enemy (1936) - 別題「吾が捧げし命」
- 暗黒街の弾痕 You Only Live Once (1937)
- 歴史は夜作られる History Is Made at Night (1937)
- ステラ・ダラス Stella Dallas (1937)
- デッドエンド Dead End (1937)
- ゼンダ城の虜 'The Prisoner of Zenda (1937)
- ハリケーン The Hurricane (1937)
- 世紀の楽団 Alexander's Ragtime Band (1938)
- ガンガ・ディン Gunga Din (1939)
- ボー・ジェスト Beau Geste (1939)
- 嵐ケ丘 Wuthering Heights(1939)
- 雨ぞ降る The Rains Came (1939)
- ノートルダムの傴僂男 The Hunchback of Notre Dame (1939)
- モホークの太鼓 Drums Along the Mohawk (1939)
- 若き日のリンカン Young Mr. Lincoln (1939)
- 怒りの葡萄 The Grapes of Wrath (1940)
- 海外特派員 Foreign Correspondent (1940)
- ブリガム・ヤング Brigham Young (1940)
- 怪傑ゾロ The Mark of Zorro (1940)
- ティン・パン・アレイ Tin Pan Alley (1940)
- 西部の男 The Westerner (1940)
- 踊るニュウ・ヨーク Broadway Melody of 1940 (1940)
- 血と砂 Blood ans Sands (1941)
- わが谷は緑なりき How Green Was My Valley (1941)
- 激闘 Son of Fury (1942)
- 純愛の誓い This Above All (1942)
- 海の征服者 The Black Swan (1942)
- 聖処女 The Song of Bernadette (1943)
- 我が友フリッカ My Friend Flicka (1943)
- 天国は待ってくれる Heaven Can Wait (1943)
- 王国の鍵 The Keys of the Kingdom (1944)
- ウィルソン Wilson (1944)
- ブルックリン横丁 A Tree Grows in Brooklyn (1945)
- 哀愁の湖 Leave Her to Heaven (1945)
- ステート・フェア State Fair (1945)
- 呪われた城 Dragonwyck (1946)
- 剃刀の刃 The Razor's Edge (1946)
- 荒野の決闘 My Darling Clementine (1946)
- マザー・ウォア・タイツ Mother Wore Tights (1947)
- 紳士協定 Gentleman's Agreement (1947)
- 征服への道 Captain from Castile (1947)
- 三十四丁目の奇蹟 Miracle on 34th Street (1947) 音楽監督を担当
- 哀しみの恋 Daisy Kenyon (1947)
- 殺人幻想曲 Unfaithfully Yours (1948)
- 愉快な家族 Sitting Pretty (1948)
- 鉄のカーテン The Iron Curtain (1948)
- 都会の叫び Cry of the City (1948)
- 蛇の穴 The Snake Pit (1948)
- 廃墟の群盗 Yellow Sky (1948)
- 日曜は鶏料理 Chicken Every Sunday (1949)
- 三人の妻への手紙 A Letter to Three Wives (1949)
- 海の男 Down to the Sea in Ships (1949)
- ママは大学一年生 Mother Is a Freshman (1949)
- ピンキー Pinky (1949)
- 私も貴方も Everybody Does It (1949)
- 狐の王子 Prince of Foxes (1949)
- 頭上の敵機 Twelve O'Clock High (1949)
- 折れた矢 Broken Arrow (1950)
- イヴの総て All About Eve (1950)
- 愛欲の十字路 David and Bathsheba (1951)
- キリマンジャロの雪 The Snows of Kilimanjaro (1952)
- ゼンダ城の虜 The Prisoner of Zenda (1952)
- わが心に歌えば With a Song in My Heart (1952)
- レ・ミゼラブル Les Miserables (1952)
- 聖衣 The Robe (1953)
- 私をマダムと呼んで頂戴 Call Me Madam (1953)
- 百万長者と結婚する方法 How to Marry a Millionaire (1953)
- エジプト人 The Egyptian (1954)
- ショウほど素敵な商売はない There's No Business Like Show Business (1954)
- 七年目の浮気 The Seven Year Itch (1955)
- 慕情 Love Is a Many-Splendored Thing (1955)
- 足ながおじさん Daddy Long Legs (1955)
- 回転木馬 Carousel (1956)
- 王様と私 The King and I (1956)
- バス停留所 Bus Stop (1956)
- 追想 Anastasia (1956)
- 四月の恋 April Love (1957)
- 南太平洋 South Pacific (1958)
- 或る微笑 A Certain Smile (1958)
- アンネの日記 The Diary of Anne Frank (1959)
- フラワー・ドラム・ソング Flower Drum Song (1961)
- リバティ・バランスを射った男 The Man Who Shot Liberty Valance (1962)
- 西部開拓史 How the West Was Won (1962)
- 偉大な生涯の物語 The Greatest Story Ever Told (1965)
- ネバダ・スミス Nevada Smith (1966)
- キャメロット Camelot (1967)
- ファイヤークリークの決斗 Firecreek (1968)
- 大空港 Airport (1970)
受賞歴
[編集]アカデミー賞
[編集]- 受賞
- 1939年 アカデミー音楽賞:『世紀の楽団』
- 1941年 アカデミー音楽賞:『Tin Pan Alley』
- 1944年 アカデミードラマ音楽賞:『聖処女』
- 1948年 アカデミーミュージカル音楽賞:『Mother Wore Tights』
- 1953年 アカデミーミュージカル音楽賞:『わが心に歌えば』
- 1954年 アカデミーミュージカル音楽賞:『Call Me Madam』
- 1956年 アカデミー劇・喜劇映画音楽賞:『慕情』
- 1957年 アカデミーミュージカル映画音楽賞:『王様と私』
- 1968年 アカデミー音楽賞:『キャメロット』
- ノミネート
- 1938年 アカデミー作曲賞 『ハリケーン』、『ゼンダ城の虜』
- 1939年 アカデミー音楽賞:『華麗なるミュージカル』
- 1939年 アカデミーオリジナル音楽賞:『牧童と貴婦人』
- 1940年 アカデミー音楽賞:『ノートルダムの傴僂男』、『かれらに音楽を』
- 1940年 アカデミー作曲賞:『雨ぞ降る』、『嵐が丘』
- 1941年 アカデミー作曲賞:『快傑ゾロ』
- 1942年 アカデミードラマ音楽賞:『教授と美女』、『わが谷は緑なりき』
- 1943年 アカデミードラマ音楽賞:『海の征服者』
- 1943年 アカデミーミュージカル音楽賞:『My Gal Sal』
- 1944年 アカデミーミュージカル音楽賞:『Coney Island』
- 1945年 アカデミードラマ音楽賞:『ウィルソン』
- 1945年 アカデミーミュージカル音楽賞『Irish Eyes Are Smiling』
- 1946年 アカデミードラマ・コメディ音楽賞:『王国の鍵』
- 1946年 アカデミーミュージカル音楽賞:『ステート・フェア』
- 1947年 アカデミーミュージカル音楽賞:『Centennial Summer』
- 1948年 アカデミードラマ・コメディ音楽賞:『征服への道』
- 1949年 アカデミードラマ・コメディ音楽賞:『蛇の穴』
- 1949年 アカデミーミュージカル音楽賞:『When My Baby Smiles at Me』
- 1950年 アカデミー歌曲賞:『星は輝く』(『Through a Long and Sleepless Night』) ※作曲
- 1951年 アカデミードラマ・コメディ音楽賞:『イヴの総て』
- 1952年 アカデミードラマ・コメディ音楽賞:『愛欲の十字路』
- 1952年 アカデミーミュージカル音楽賞:『南仏夜話・夫は僞者』
- 1955年 アカデミーミュージカル音楽賞:『ショウほど素敵な商売はない』
- 1956年 アカデミーミュージカル映画音楽賞:『足ながおじさん』
- 1957年 アカデミー劇・喜劇映画音楽賞:『追想』
- 1959年 アカデミーミュージカル映画音楽賞:『南太平洋』
- 1960年 アカデミー劇・喜劇映画音楽賞:『アンネの日記』
- 1960年 アカデミー歌曲賞:『大都会の女たち』(『The Best of Everything』) ※作曲
- 1962年 アカデミーミュージカル映画音楽賞:『フラワー・ドラム・ソング』
- 1964年 アカデミー作曲賞:『西部開拓史』
- 1966年 アカデミー作曲賞:『偉大な生涯の物語』
- 1971年 アカデミー作曲賞:『大空港』
ゴールデングローブ賞
[編集]ニューマン・ファミリー
[編集]弟のエミール、ライオネル、息子のデヴィッド、トーマス、また甥のランディらも映画音楽の作曲家として活躍しており、「ニューマン・ファミリー」と総称されている。
アルフレッド (1901-1970) | デヴィッド (1954-) | ||||||||||||||||||||
エミール (1911-1984) | トーマス (1955-) | ||||||||||||||||||||
(アーヴィング) (1913–1990) | ランディ (1943-) | ||||||||||||||||||||
ライオネル (1916-1989) | (ジェニファー) | ||||||||||||||||||||
ジョーイ (1976-) | |||||||||||||||||||||
ジョー・フランク | |||||||||||||||||||||