コンテンツにスキップ

スロースリップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
南海トラフおよび日本海溝のプレート境界面で発生するスロー地震と普通の地震(ファスト地震)の分布[1]。青色に塗られた地域は、スロー地震が発生する地域[2][3][4][5][6][7][8][9][10]。赤色に塗られた地域は、海溝型巨大地震等のファスト地震が発生する地域[11][12][13][14][15][16][17][18][19][20][21][22]
地球科学の未解決問題
地震、スロー地震、定常すべりなど断層運動を全て説明できる統一的な物理メカニズムは存在するのか?

スロースリップ: slow slip)は、地震学の用語で、普通の地震によるプレートのすべり(スリップ)よりもはるかに遅い速度で発生する滑り現象のことである[23]。「スローイベント[24]スロー地震[25]ゆっくりすべり[26][27]ゆっくり地震[28]ぬるぬる地震[29]とも呼ばれる。海溝などの沈み込み帯ではよく見られる現象[30]。また、1つのプレートの中に存在する断層の面でも発生する[31]

スロー地震とファスト地震の相関図[1]

特に、「スロー地震」(: slow earthquake)という用語は、同規模の通常の地震に比べて断層がゆっくりと滑る現象の総称として使用される[32]。スロー地震には、低周波地震低周波微動超低周波地震短期的スロースリップイベント長期的スロースリップイベントなど、多様な時定数をもつ低速な断層すべり現象が含まれる[32]。低周波微動は、防災科学技術研究所により整備された高感度地震観測網の観測結果がきっかけとなり発見された[33][34]

低周波微動(: low-frequency tremor)は、英語でtectonic tremorあるいはnon-volcanic tremorと呼ばれることもあり[5][35]、それぞれテクトニック微動(あるいは構造性微動)、非火山性微動と和訳される[36][37][38]。スロースリップイベントは、SSE(Slow Slip Event)と略される事もある[39]

普通の地震は、スロー地震との対比から「ファスト地震」(: fast earthquake)と呼ばれることがある[40]

「普通の地震よりもはるかに遅い速度」というのは、断層の滑る速度のことであるが[32]断層の滑りが広がる速度(断層破壊速度)を指すこともある[25]。低周波地震、低周波微動、および超低周波地震は地震計で観測され、それぞれ、地震動の周波数が通常の微小地震と比べて低いという特徴[41]、地震動が微弱で継続時間が非常に長いという特徴[33]、地震動が周期10秒 - 100秒付近の帯域で比較的強くとてもゆっくりとしているという特徴[42]を持つ。スロースリップイベントは、衛星測位システムGPS)や、ひずみ計傾斜計海底圧力計などによって観測され、継続期間が数日間の短期的スロースリップと、継続期間が数か月から数年と長い長期的スロースリップに分けられる[43]。ただし、両者の中間的な継続期間(1ヶ月から3ヶ月程度)のスロースリップイベントもしばしば観測されており[44]、短期的スロースリップイベントと長期的スロースリップイベントの区別は必ずしも明瞭ではない。

概要

[編集]
海溝付近のプレート境界の断面図。いくつかのパターンを示した。
1.大陸プレート
2.付加体
3.海洋プレート
4.安定すべり域
5.固着域
6.遷移領域
スロースリップのほとんどは黄色で示した6.遷移領域で起こる。

沈み込み帯のプレート境界面におけるすべりの挙動

[編集]

海洋プレート大陸プレートの下に沈みこむ構造(沈み込み帯)では、海溝ができ、プレート同士の境界面の一部が密着して固定され(固着)、固着域と呼ばれるプレートとプレートどうしがずれ動かない領域が生じる[45]。プレートとプレートの境界面がずれ動かないことを、滑り欠損と表現することもある[45]。固着域は、長年ひずみを溜め込んで動かず[46]、地震の時に一気にずれ動く(すべる)[45]。このとき、沈みこむ海洋プレートは移動方向と同じ向きに、乗り上げている大陸プレートはその向きとは逆方向に動く。地震の発生時に断層のずれが大きかった場所を、アスペリティと呼ぶ[45]アスペリティと固着域は別の概念であるが、大地震のアスペリティと固着域(滑り欠損の大きい領域)は概ね対応がみられる[45]

固着域は帯状に分布するものもあれば[45]、まだらに分布するものもあると考えられ[47]、大きさも分布も場所によってさまざまである[48]南海トラフ日本海溝、および千島海溝南端部では、巨大な固着域の分布がGPSデータから推定されており[48]、大まかに見れば、海溝に対してほぼ平行に分布する。この固着域の分布はプレートとプレートの境界面の温度に関係があるとされ、固着域の下限は、350℃程度に相当する[49]。ただし、固着の分布の詳細は、温度だけでは説明できず、プレートどうしの境界の形状や、沈み込むプレートの上面に積もった堆積物、沈み込む海山の有無などに影響を受けると考えられている[49]

固着域の周り(プレートどうしの境界のすぐ深い側と浅い側)には、スロースリップを起こしながら沈み込む部分(スロースリップ発生域スロー地震発生域、あるいは遷移領域)が細長く分布し[32][50]、そのさらに深い側には固着することなく[32]、地震を起こさずに安定して沈み込む部分(安定すべり領域あるいは定常すべり領域)が広く分布している[51][52]。また、南海トラフでは、固着域のすぐ浅い側のスロースリップ発生域は、すぐ深い側のスロースリップ発生域と比べて不連続な分布をしていることも報告されている[32]

スロースリップの物理モデル・物理メカニズム

[編集]

断層面の摩擦力学にもとづいて、プレート境界のずれ動き方をモデリング (科学的)(モデル化)するならば[53]、固着域は動的な(つまり、慣性の影響を無視できない)不安定すべり(自発的に進展するすべり)を起こす特性、遷移領域は準静的な(つまり、慣性の影響は無視できる程小さい)不安定滑りを起こす特性、安定すべり域は安定したすべり(非自発的なすべり)を起こす特性を持つと考えられる[53][54][55]。より簡単に言い換えれば、固着域は大きな地震動を伴う地震、遷移領域は地震動をほとんど伴わない地震や「すべり」(つまり、スロースリップ)、安定すべり領域は地震動を全く伴わない滑らかな「すべり」を起こす。ただし、地震発生時の高速なすべりに伴う断層面の摩擦力の大きな低下を考慮したモデルでは、ある時点において安定にすべっている領域であっても、大地震発生時に大きな高速な滑りを起こすことがあり、断層の挙動は非常に複雑なものとなる[56]

上述のように、スロースリップは、プレート境界面上の準静的な不安定滑りでモデル化され得るものの[53]、現実の沈み込み帯において、どのような地質学的な環境や、鉱物相、岩石変成反応、変形機構が、そのようなプレート境界における変形を実現しているのかは、未だ明らかではない[57]#スロースリップの発生域の例で説明するように、スロースリップは、様々な沈み込み帯で幅広い地域に分布しており、何か単一の鉱物相や、岩石、変成反応、変形機構がスロースリップを発生させているとは考えづらく[57]地質学的に異なる複数の変形メカニズムが、地震学的・測地学的にみれば同一の低速な変形を実現している可能性も指摘されている[57]。また、スロー地震の地質学的な詳細には言及せず、主に断層の摩擦すべりの力学に基づいて、スロー地震の発生メカニズムを論じた研究は無数に存在する[53][58]。しかし、それらの無数の発生メカニズムの候補のうち、地震学的・測地学的な観測や地質学的な観察によって、スロー地震発生域で実際に作用していることが証明されたメカニズムは未だ存在しない。さらに、#スロー地震の分類で紹介する多種多様なスロー地震が、同一の物理メカニズムから生じる現象なのか、それとも異なる物理メカニズムから生じる現象なのかについても、未だ結論が出ていない(#スロー地震の統一的な理解をめぐる二つの立場を参照)。

このように、スロースリップの物理メカニズムや、多種多様なスロー地震の地質学的な正体については、ほとんど明らかになっていない。それでも、プレート境界に分布する高圧ながスロースリップの物理メカニズムに深く関与していることは、多くの地震学的観測や地質学的観察から、広く支持されている[57]。例えば、スロー地震の発生する場所では、Vp/Vs比(地震波のP波速度/S波速度比)が高いことや[59]、スロー地震(特に低周波微動)の潮汐力に対する応答性が極めて高いこと[60]、遠地地震の表面波による小さな応力変化でスロー地震(特に低周波微動)が誘発されること[61]、かつてプレート境界のスロー地震発生領域を構成していたと考えられる岩石中に引張亀裂石英が埋めた鉱物脈が多数存在することが[62]、その証拠である。しかし、プレート境界に分布する高圧な水が、具体的にどのようなメカニズムで多種多様なスロー地震の発生を可能にしているのかについては、未解明である。

スロー地震の同時発生現象

[編集]

異なる種類のスロー地震の同時発生現象[63][64]、またはスロー地震と通常の地震の同時発生現象[7][65]が各地で多数報告されている。例えば、2010年に日向灘から四国沖の豊後水道域で発生したスロー地震を分析した防災科学技術研究所によれば、南海トラフのプレート境界では、深さによって3種類の性質の異なる地震が発生している。また、これら3つの現象は約6年ごとに連動して発生している可能性が指摘されている[66]

  1. 深さ30 - 40 km - 深部低周波微動。P波S波の区別が不明瞭な周期0.5秒程度の微弱な振動現象で、数日程度継続する。
  2. 深さ30 km付近 - スロースリップイベント。地震動を生じない程度のゆっくりした断層のずれ運動。数年間継続することもある。
  3. 深さ5 km付近 - 超低周波地震。1秒より短い周期の成分を含まない周期10秒 - 100秒程度のゆっくりとした地震動を伴う地震。

この他にも、様々な組み合わせでスロー地震および通常の地震が同時に発生することがある。以下では同時発生現象の例と観測された地域を紹介する。

Episodic tremor and slip

[編集]

短期的スロースリップおよび低周波微動の同時発生現象をEpisodic tremor and slip と呼ぶ[67]。この同時発生現象は、2003年に北アメリカ大陸西岸に位置するカスケード沈み込み帯で初めて発見された[67]。日本語ではETS(イーティーエス)と略称することが多く、和名はない。南海トラフプレート境界深部および浅部でも発生が確認されている[68]。また、短期的スロースリップと低周波微動に加え、超低周波地震もしばしば同時に発生する[63]。カスケード沈み込み帯や南海トラフの他に、コスタリカおよびメキシコ太平洋側の中米海溝[69][70]や、米国アラスカ州アリューシャン海溝[71]でも発生が確認されている。

短期的スロースリップと群発地震

[編集]

短期的スロースリップと同時に群発地震が発生することがある。この同時発生現象は、相模トラフ房総半島沖[72][65]や、日本海溝[7][8]ニュージーランドヒクランギ海溝英語版[73]エクアドル海溝[74]ペルー海溝[75]ハワイキラウエア火山[31]などで確認されている。また、2022年には、南海トラフ熊野灘において、短期的スロースリップと微小なプレート境界群発地震の同時発生現象が報告された[76]

低周波微動と群発地震

[編集]

上述した2つの同時発生現象と比べて観測事例は少ないものの、低周波微動と群発地震の同時発生現象が、ニュージーランドのヒクランギ海溝[77]と日本海溝[78]で報告されている。ニュージーランドでは上盤プレート[79]あるいは沈み込むプレート内[80]で群発地震が発生しているが、日本海溝ではプレート境界付近で群発地震が発生している[78]

サイレント地震とスロー地震

[編集]

2000年代には、普通の地震によるすべりを伴わないスロースリップをサイレント地震: silent earthquake)と呼び、普通の地震によるすべりを伴うスロースリップをスロー地震: slow earthquake)と呼ぶことがあった[81]。しかし、2010年代以降では、そのような呼び分けはされておらず、同規模の通常の地震に比べて断層がゆっくりと滑る現象であれば全てスロー地震と総称している[25][32][82]

スロー地震の分類

[編集]

スロー地震は、それぞれの現象の特徴的な時間スケールに応じて、大きく5種類に分類される[32][82][2]。分類表中の低周波微動(構造性微動)は、同じ時間スケール(0.1秒)をもつ低周波地震の群発的な活動であると理解されている[83]。また、これらのスロー地震は発生している深さに応じて、浅部スロー地震深部スロー地震に区別されることがある[82]。特に、南海トラフでは、南海トラフ地震の固着域より浅い側(海溝軸側)を浅部、深い側(陸側)を深部と呼ぶ[82]

特徴的な時間スケールに基づくスロー地震の分類表
特徴的な時間スケール 現象名 同時発生現象名 統一的な現象名 観測装置 学問分野
0.5 -5年 長期的スロースリップ 衛星測位システムGPS 測地学
2 - 6日 短期的スロースリップ ETS (Episodic Tremor and Slip) 衛星測位システム(GPS

傾斜計

ひずみ計

海底圧力計

10 - 100 秒 超低周波地震 広帯域スロー地震[84][85] 広帯域地震計

高感度加速度計

地震学
0.1 秒 低周波地震・低周波微動 高感度地震計

海底地震計

スロースリップに類似する現象

[編集]

津波地震

[編集]

明治三陸地震のように、地震動が比較的小さいながらも巨大な津波が発生する地震があり、「津波地震」と呼ばれている[86][87]。津波地震が発生する原因には、断層が通常の地震よりゆっくりとずれることが考えられており[86]、その点で津波地震とスロー地震は共通している[87][86][32]。しかし、2010年代以降の標準的な分類[82]では、スロー地震に津波地震は含まれていない。

確かに、津波地震は通常の地震と比べて遅い地震ではあるものの、その現象継続時間は同規模の通常の地震の数倍程度にすぎない[88]。一方、スロースリップの現象継続時間は、通常の地震と比べて5、6桁程度長い[88]。つまり、津波地震は、スロースリップと比較すると、はるかに速いすべり現象であると言える。

アフタースリップ

[編集]

大地震の発生後に震源域の周囲で発生する速度の遅いすべりを余効滑りアフタースリップ: afterslip)といい[89][90]2000年代には、これもゆっくり地震に含めることがあった[81]。しかし、2010年代以降の標準的な分類[82]では、ゆっくり地震(スロー地震)に余効滑りは含まれていない。

プレスリップ

[編集]

大地震の発生前には、固着域の一部がゆっくりとすべり始めることが、断層の摩擦の力学[91]岩石の摩擦滑り実験[92]などから推測されており、これを前兆すべりあるいはプレスリップ: preslip)と呼ぶ[93]。また、ゆっくりと滑り始めた部分のことを震源核と呼ぶ[94]日本地震学会は、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震の前に、その発生域の周辺でスロースリップが発生したことを示す観測結果が得られているものの、それが本当にプレスリップであったかについては議論があるとする見解を公表している[95]。このように、プレスリップと大地震直前に発生したスロースリップの関係には現在も議論があり[95]、両者の関係は明確ではない。

スロースリップの発生域の例

[編集]

スロースリップの特徴は地域によって異なる。例えば、南海トラフ沿いの西南日本のスロースリップは低周波微動を伴い通常の地震は伴わないが、房総半島沖のスロースリップは低周波微動を伴わず通常の地震を伴う[96]。以下では、主に日本周辺の沈み込み帯で発生するスロースリップの特徴を述べる。また、各地域における各種のスロー地震の最初の報告を紹介する。

日本海溝の海溝軸の位置(赤線)を示した地図。

日本海溝

[編集]

三陸沖(岩手県沖)

[編集]

三陸沖では、1995年にスロースリップ(スロー地震)と考えられる現象の発生が初めて報告された[7]。1992年7月の岩手県はるか沖合の地震(Mw6.9)に続いて、深さ20km程度のプレートとプレートの境界において[97]、約1日間かけてMw7.3からMw7.7程度のスロースリップが発生した[7]。このスロースリップは、直前に発生したMw6.9の地震の#アフタースリップとも解釈できる。しかし、このスロースリップの規模(地震モーメント)は、Mw6.9の地震の4倍から16倍であり、地震と比べてはるかに大きく[7]、典型的なアフタースリップではない。このスロースリップに伴う地震活動は、群発的な地震活動であり、Mj 6.0以上の通常の地震が1ヶ月間に7回も観測された[98]。このようなアフタースリップとスロースリップの中間的な性質をもつプレート境界滑り現象は、ペルー沖の沈み込み帯でも報告されている[99]

2015年には、広帯域地震観測網の観測結果に基づき、岩手県はるか沖合において超低周波地震の発生が初めて報告された[100]。2019年には、日本海溝海底地震津波観測網の観測結果に基づき、同地域において、低周波微動の発生が初めて報告された[101][3]。これらの超低周波地震および低周波微動は、1992年7月にスロースリップを起こした地域のすぐ北側に位置していた[3][102]。また、2016年8月のMj 6.4とMj 6.2のプレート境界地震[103]に2日程度先行して、低周波微動が活動を開始していたことも明らかとなった[102]

これらのスロースリップ、超低周波地震、および低周波微動は、1896年に発生した津波地震明治三陸地震)の震源域のごく近傍(すぐ深い側のプレート境界)に位置する[104][3]

三陸沖(宮城県沖)

[編集]

宮城県沖では、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の発生の約1ヶ月前の2月と約2日前の最大前震(M7.3)発生後の2度にわたってスロースリップが観測されている[8][105][106]。ただし、2度目のスロースリップは、最大前震のアフタースリップと呼ぶべきものであり[14]2010年代以降の標準的な分類[82]では、スロースリップ(スロー地震)には含まれない。2011年2月に発生した1度目のスロースリップは、Mw7.0程度であり、深さ10-15km程度のプレートとプレートの境界において1ヶ月以上かけて発生した[8]。このスロースリップは、Mj5.2からMj5.5の地震活動を伴った[8]。また、低周波微動も伴ったとされる[107][108]

2015年には、広帯域地震観測網の観測結果に基づき、宮城県北部のはるか沖合(北緯38.8度、東経143.4度付近)における超低周波地震が発生が初めて報告された[109]。2019年には、日本海溝海底地震津波観測網の観測結果に基づき、同地域において低周波微動の発生が初めて報告された[101][3]

福島県沖

[編集]

福島県南部の沖合では、2015年に、広帯域地震観測網の観測結果に基づき、超低周波地震の発生が初めて報告された[109]。2019年には、同地域において、低周波微動の発生が初めて報告された[110][3]。この地域の低周波微動活動には、拡散的な(移動距離が所要時間の平方根に比例する)震央の移動現象が見られた[110]。さらに、この地域の低周波微動活動は、低周波微動発生域から見て海溝軸側(低周波微動発生域の南東側)に位置するプレート境界面上の小地震の群発的な活動と同時期に発生していることも確認された[111]

茨城県沖

[編集]

茨城県のはるか沖合では、2019年に、日本海溝海底地震津波観測網の観測結果に基づき、低周波微動の発生が初めて報告された[3]。2020年には、広帯域地震観測網の観測結果に基づき、超低周波地震の発生が初めて報告された[112]。さらに、2021年には、GNSS連続観測システムの観測結果に基づき、短期的スロースリップイベントの発生が初めて報告された[113]

茨城県沖において低周波微動は、深さ10kmから20kmの太平洋プレート上面の等深線に沿うように分布しているが[3]、スロースリップイベントは深さ10km程度から60km以上まで、幅広い深さに分布している[113]。ただし、深さ30kmから40kmでは、スロースリップイベントはあまり検出されていない[113]。深さ30kmから40kmは、過去にプレート境界大地震が発生した深さにあたると指摘されている[113]

房総半島東方沖

[編集]

銚子沖では、GNSS連続観測システムの観測結果がきっかけとなり、2000年にスロースリップイベントの発生が初めて報告された[114]

房総半島の東方はるか沖合では、2019年に、低周波微動と短期的スロースリップイベントの発生が、それぞれ日本海溝海底地震津波観測網GNSS連続観測システムの観測結果に基づき初めて報告された[3]。2017年6月の低周波微動活動と短期的スロースリップイベントは同時期に発生していた[3]

2021年には、GNSS連続観測システムにより、房総半島東方沖の詳細なスロースリップイベントの分布が明らかになった。スロースリップイベントは、太平洋プレート上面の深さ10km程度から60km以上まで、幅広い深さに分布している[113]。ただし、深さ30kmから40kmでは、スロースリップイベントはあまり検出されていない[113]

千島海溝の海溝軸の位置(赤線)を示した地図。

千島海溝

[編集]

十勝沖

[編集]

千島海溝では、太平洋プレートがオホーツクプレート下に沈み込んでいる。ここでは、2008年に、高感度地震観測網加速度計の観測結果に基づき、十勝のはるか沖合で超低周波地震の発生が初めて報告された[115]。この超低周波地震活動は、2003年に発生した十勝沖地震をきっかけに活発化していた[115]。超低周波地震活動は、十勝沖地震の震源域からみて海溝軸側に位置し、十勝沖地震のアフタースリップ[116]が発生した地域と重なる[115]。2019年には、日本海溝海底地震津波観測網の観測結果に基づき、同地域において低周波微動の発生が初めて報告された[101][3]。同地域の低周波微動活動では、1年に1回程度の頻度で、海溝軸に対して並行な方向に、震央が1日数十kmの速さで100km程度移動する現象が観測された[101][3]

相模トラフの海溝軸の位置(赤線)を示した地図。

相模トラフ

[編集]

房総半島沖

[編集]

相模トラフの房総半島沖では、1997年に初めてスロースリップイベントの発生が報告された[117][72][65]。房総半島東部から千葉県東方沖にかけての領域では、地表にある北アメリカプレートの下で、フィリピン海プレートが太平洋プレートとの間に沈みこんでいる。北アメリカプレートとフィリピン海プレートの境界面では、1983年、1990年、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年の計8回、スロースリップが発生した(即時的な観測によるものと、事後的な解析によるものがある)[118]

2011年3月までの過去30年間に5回の活動が観測され、活動間隔は4年10か月 - 7年7か月間隔(平均6年間隔)で発生している。スロースリップ発生時にはそれに伴う群発地震が発生しており、スロースリップが誘発したものだと考えられている。スロースリップ活動中にはマグニチュード4 - 5の地震が観測されることがあり、2007年8月の同現象発生時には最大マグニチュード5.3(16日)[119]、最大震度5弱(18日)[120]となった群発地震が発生している[121][122][123][124]

2011年10月には6回目の観測となるスロースリップ現象が、過去最短の4年2か月の間隔で観測された。この現象について防災科学技術研究所は、同年3月に異なるプレート境界で発生した東北地方太平洋沖地震の影響で発生間隔が短縮した可能性があるとしている。滑り量は10月26日から30日の5日間で南東方向に約6 cmで、放出されたエネルギーは Mw 6.5 程度と推定された(Mwはモーメント・マグニチュード[125]

2014年1月2日 - 1月10日の活動[126]では、プレート境界面上の滑りは南東に最大で約6 cmと推定されており、それまでの最短だった前回2011年の活動間隔(4年2か月)よりも更に短く、2年3か月で発生した[127]。後日に行われた詳細解析では、ゆっくりとした滑りは12月上旬から始まっていて、12月下旬にかけて徐々に加速した滑りは12月31日から急加速し2014年1月3日に最大になったが1月10日には急減速した。2月1日までに放出されたエネルギーは Mw 6.5 程度と推定されている[128]

これらのスロースリップイベントは、1923年に発生した関東地震の震源域の東側に位置しており、ともに深さ10kmから20km程度のフィリピン海プレート上面に位置している[113]

東京湾

[編集]

東京湾の直下に位置するフィリピン海プレート上面で、1989年にMw5.9程度のスロースリップが発生していたことが、2000年に報告された。[129]。このスロースリップは、関東地震の震源域のすぐ深い側(北側)のプレート境界(深さ20kmから30km)に位置する[129]

南海トラフの海溝軸の位置(赤線)を示した地図。黄色の線は駿河トラフとも呼ばれる。

南海トラフ

[編集]

東海地域

[編集]

東海地方の中でも、特に静岡県から愛知県東部までを地震学では東海地域と呼ぶことがある[130]。ここでは、南海トラフアムールプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでおり、東海地震と呼ばれる巨大地震が繰り返し発生してきた[131]浜名湖付近直下のプレート境界では、2000年秋から2005年夏まで、年間数cm程度のすべり速度で長期的スロースリップが発生していることが、GPSの観測により判明した[131]。2001年の発生確認当初から[132][133]東海地震の前兆すべり(プレスリップ)の可能性が否定できず、その推移が慎重に観察された[131]

2001年7月から8月にかけて、東海沖から中部日本において実施された地殻構造探査[134]では、同地域の下に海嶺(細長い海底山脈)が、沈み込んでいることが明らかとなった[134]。東海地方の南東には、伊豆諸島に連なる銭洲海嶺という細長い海底山脈があるが、フィリピン海プレートが沈み込むことで銭洲海嶺以前に海底にあった古い海嶺が、東海沖から中部日本の下に繰り返し沈み込んでいる[134]。この探査では、3列の沈み込んだ海嶺が確認されたとされる[134][135]。このうち最も深部(深さ30km)に沈み込んでいるとされる海嶺は、上述のスロースリップの位置と対応しており、沈み込む海嶺がスロースリップ発生の原因となっている可能性が指摘された[134][135]。一方、二番目に深い、深さ10kmから20kmに沈み込んでいる海嶺は、東海地震を発生させる固着域に対応すると考えられている[134][135]。このように、海嶺はその沈み込む深さによってプレート境界の滑りの挙動に与える影響が変化するという仮説が提唱された[134][135]。海嶺を構成する地殻は、深さ30km程度に達すると、岩石中の鉱物脱水し、脱水した多量の水は逃げ場を失って高圧になる[134][135]。その高圧な水が、プレート境界を滑りやすくし、その結果、スロースリップを発生させると考えられている[134][135]

東海地域では、上述のスロースリップ発見の1年前である2000年に、気象庁によって低周波地震の発生が報告されていた[136][137]。2002年には、高感度地震観測網の観測結果がきっかけとなり深部低周波微動が世界で初めて発見された[35][33][34]。これらの低周波地震および低周波微動は、フィリピン海プレート上面の深さ約40kmの等深線に沿うように分布しており、東海地震の固着域および長期スロースリップの発生域より、内陸側に位置する。

2006年には、高感度地震観測網加速度計の観測結果に基づき、短期的スロースリップイベントの発生が初めて報告されるとともに、短期的スロースリップイベントと深部低周波微動の同時発生現象が初めて報告された[138]。これらの2つのスロー地震は、ほぼ同じ場所で発生していた[138]。2007年には、高感度地震観測網加速度計広帯域地震観測網の観測結果に基づき、深部超低周波地震が発見されるとともに、深部低周波微動、短期的スロースリップイベント、および深部超低周波地震の3つの現象の同時発生現象が初めて報告された[63]

東南海地域

[編集]

東海地方の中でも、愛知県西部から三重県までを東南海地域と呼ぶ[130]。ここでは、南海トラフアムールプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでおり、東南海地震と呼ばれる巨大地震が繰り返し発生してきた[139]。東南海地域では、2000年に、気象庁によって低周波地震の発生が報告された[136][137]。2002年には、高感度地震観測網の観測結果がきっかけとなり深部低周波微動が世界で初めて発見された[35][33][34]。これらの低周波地震および低周波微動は、フィリピン海プレート上面の深さ約40kmの等深線に沿うように分布しており、東南海地震の固着域より内陸側に位置する。

2005年には、高感度地震観測網の加速度計の観測結果に基づき、熊野灘で浅部超低周波地震の発生が報告された[140]。浅部超低周波地震は、2003年に広帯域地震観測網の観測結果がきっかけとなり、南海トラフにおいて、世界で初めて発見された現象である[141]。さらに、2006年には、高感度地震観測網加速度計の観測結果に基づき、短期的スロースリップイベントの発生が報告されるとともに、短期的スロースリップイベントと深部低周波微動の同時発生現象が初めて報告された[138]。これらの2つのスロー地震は、ほぼ同じ場所で発生していた[138]。2007年には、高感度地震観測網加速度計広帯域地震観測網の観測結果に基づき、深部超低周波地震が発見されるとともに、深部低周波微動、短期的スロースリップイベント、および深部超低周波地震の3つの現象の同時発生現象が初めて報告された[63]

2009年には、海底地震計の観測結果に基づき、熊野灘で浅部低周波微動の発生が報告された[142]。さらに、2017年には、同地域において、海底地殻変動観測の観測結果に基づき、浅部短期スロースリップイベントの発生が報告された[143][144]

2022年には、海底地震計の観測結果に基づき、熊野灘で短期的スロースリップイベントと微小なプレート境界群発地震の同時発生現象が初めて報告された[145]

南海地域

[編集]

和歌山県から高知県までを南海地域と呼ぶ[130]。ここでは、南海トラフアムールプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでおり、南海地震と呼ばれる巨大地震が繰り返し発生してきた[139]。南海地域では、1997年に豊後水道直下のプレート境界において長期的スロースリップが発生していたことが、1999年に報告された[146]。また、2000年には、気象庁によって低周波地震の発生が報告された[136][137]。2002年には、高感度地震観測網の観測結果がきっかけとなり深部低周波微動が世界で初めて発見された[35][33][34]。これらの低周波地震および低周波微動は、フィリピン海プレート上面の深さ約40kmの等深線に沿うように分布しており、南海地震の固着域および長期的スロースリップの発生域より内陸側に位置する。

2004年には、高感度地震観測網加速度計の観測結果に基づき、短期的スロースリップイベントの発生が初めて報告されるとともに、短期的スロースリップイベントと深部低周波微動の同時発生現象が初めて報告された[147]。これらの2つのスロー地震は、ほぼ同じ場所で発生していた[147]。さらに、2005年には、高感度地震観測網の加速度計の観測結果に基づき、室戸沖と潮岬沖で浅部超低周波地震の発生が報告された[140]。2007年には、高感度地震観測網加速度計広帯域地震観測網の観測結果に基づき、深部超低周波地震が発見された[63]

2014年には、GNSS連続観測システムの観測結果に基づき、1996年から1997年に紀伊水道において長期的スロースリップイベントが発生していたことが報告された[148]。このスロースリップの震源域は、フィリピン海プレート上面の深さ約40kmの等深線に沿うように分布する深部低周波微動[35]の空白域に位置する。

2020年には、海底地殻変動観測の観測結果に基づき、紀伊水道のはるか沖合に位置するフィリピン海プレート上面(深さ10kmよりも浅い部分)で、浅部SSEの発生が報告された[149]

日向灘

[編集]

日向灘では、アムールプレートおよび沖縄プレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでいる。ここでは、2005年に、高感度地震観測網加速度計の観測結果に基づき、はるか沖合いの九州・パラオ海嶺が沈み込んでいる地域周辺において浅部超低周波地震の発生が報告された[140]。2013年には、GNSS連続観測システムの観測結果に基づき、深さ40km程度のプレート境界で長期的スロースリップの発生が初めて報告された[150]。さらに、2015年には、浅部超低周波地震の発生域において、海底地震計の観測結果に基づき、浅部低周波微動の発生が初めて報告された[6]

琉球海溝の海溝軸の位置(赤線)を示した地図。

琉球海溝

[編集]

沖縄本島

[編集]

沖縄本島南東沖では、琉球海溝において、沖縄プレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでいる。ここでは、2012年に、広帯域地震観測網の観測結果に基づき、はるか沖合における超低周波地震の発生が初めて報告された[151]。また、2014年には、GNSS連続観測システムの観測結果に基づき、短期的スロースリップイベントの発生が初めて報告された[152]

八重山諸島

[編集]

八重山諸島直下に位置する深さ30km程度のプレート境界では、2004年に、GPS連続間観測の観測結果に基づき、スロースリップイベントの発生がはじめて報告された[153][154]。八重山諸島南東沖では、2012年に、広帯域地震観測網の観測結果に基づき、はるか沖合における超低周波地震の発生が初めて報告された[151]。2016年には、海底地震計観測の結果に基づき、八重山諸島南方沖で、低周波地震の発生が初めて報告された[155]

その他

[編集]

その他、伊豆・小笠原海溝[156]台湾花東縦谷断層帯[157]ニュージーランドヒクランギ海溝英語版[37]アリューシャン海溝[158]カスケード沈み込み帯[159]サンアンドレアス断層[160]中米海溝[161]ペルー・チリ海溝[162]ハワイキラウエア火山[31]イタリアエトナ火山[163]など、世界各地でスロースリップの発生が確認されている[30]

観測システム・観測網

[編集]

日本では防災科学技術研究所により運用される高感度地震観測網(Hi-net)に併設された高感度加速度計(傾斜計)により得られたデータを利用し、短期的スロースリップイベント(SSE)を自動検出する手法する方法が考案され[164]、2011年2月より準リアルタイムでの自動SSEモニタリングシステムが四国地方を対象として稼働している。

また、これまで、スロースリップ(スロー地震)は、高感度地震観測網広帯域地震観測網日本海溝海底地震津波観測網DONET、およびGNSS連続観測システムなど、数多くの地震観測網・測地観測網で捉えられたことがある[35][109][101][165][131]

スロー地震の統一的な理解をめぐる二つの立場

[編集]
スロー地震と普通の地震(ファスト地震)の、地震モーメントと現象継続時間の関係を示した図[166]。青色の点や範囲が各種のスロー地震を示す。薄い青色の帯は、地震モーメントが現象継続時間の1乗に比例する線。薄い赤色の帯は、地震モーメントが現象継続時間の3乗に比例する線。普通の地震(ファスト地震)は、薄い赤色の帯の上に分布する。

#スロースリップの発生域の例」で紹介したように、スロースリップ(スロー地震)は多種多様である[32]。中でも主要なものは、低周波地震、低周波微動(構造性微動)、超低周波地震、短期的スロースリップイベント、長期的スロースリップイベントの5種類である[32]。これらのスロー地震は、その発生域・発生時期はほぼ一致するものの、異なる物理メカニズムをもつ現象であるとする考えがある[63]

それに対して、2007年、多種多様なスロー地震は同じ物理メカニズムをもつ、規模(あるいは現象継続期間)のみが異なる現象であるという仮説が提唱された[166][54][167]。この仮説は、主要なスロー地震の典型的な地震モーメントが、そのスロー地震の典型的な現象継続期間の1乗に概ね比例するという観測事実に基づく[166][54][167]。通常の地震の地震モーメントは現象継続期間の3乗に比例するため、スロー地震と通常の地震は明確に区別できる[166][54][167]。この仮説は、多種多様なスロー地震の統一的な理解を志向するものである[54]。多種多様なスロー地震は、時間スケールの最も短い低周波地震を単位として成長していくプレート間の滑り運動を、異なる時間スケールで観察したものと解釈される[167]

これらの2つの立場の論争は、未だ最終的な決着がついておらず、それぞれの立場から多くの研究成果が発表されている[168][169][84][85]。例えば、2019年には、カスケード沈み込み帯で発生する短期的スロースリップイベントは、地震モーメントが現象継続時間の1乗ではなく、3乗に比例すると報告された[169]。この観測事実に基づけば、短期的スロースリップイベントと、その他のスロー地震(特に、低周波地震、低周波微動、および超低周波地震、さらには長期的スロースリップイベント)は異なる物理メカニズムをもつ現象と考えられる[168][169]。一方、2020年には、四国西部直下のプレート境界で発生する低周波地震の解析により、低周波地震の帯域(1ヘルツ以上、周期1秒未満)から超低周波地震の帯域(0.01-0.1ヘルツ、つまり周期10秒から100秒)まで、連続的に地震波形が観測された[85]。この観測事実に基づけば、低周波地震と超低周波地震は、同一の断層すべり現象から発せられる広帯域の地震波の、それぞれ高周波成分(1ヘルツ以上)と低周波成分(0.01-0.1ヘルツ)にすぎないと考えられる。低周波地震を高周波成分に、超低周波地震を低周波成分にもつ、この断層滑り現象は「広帯域スロー地震: broadband slow earthquake)」と名付けられた[84][85]

スロースリップと地震予知

[編集]

スロースリップによる地震活動の誘発

[編集]

スロースリップのすべりが、固着域に影響を及ぼして大地震を誘発する可能性があるとの見方がある[32]。スロースリップが発生するたびに、隣接する固着域に応力が加わるためである[32]

#スロースリップの発生域の例」で参考文献を挙げて述べたように、2007年8月16日および18日の千葉県東方沖の地震や、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の1カ月程度前[8][105][106]など、群発的な地震活動と同時期にスロースリップが観測されている。これは、スロースリップが地震活動を誘発したものと理解されている[8][105][106]。これに類似する現象が、日本では、岩手県のはるか沖合[7][98]や福島県南部の沖合[111]でも報告されている。また、2022年には、南海トラフ熊野灘において、短期的スロースリップと微小なプレート境界群発地震の同時発生現象が報告された[76]。世界各地でも同様の現象が報告されている[31][162][170][161]

しかし、スロースリップの発生状況に基づいて、次に起こる大地震の発生時期や規模を、または大地震が発生しないことを確実に予測するには、未だ知見が乏しい。それでも、スロースリップ発生地域に、地震の発生に対する当面の注意を呼びかける程度は、行われるようになった[171][172][173]

2018年6月、相模トラフ房総半島沖のスロースリップ発生の際に注意を呼びかけた政府地震調査委員会平田直委員長は、「残念ながら、今の地震学の実力では、いつどこで地震が発生するか、といった地震予知はできません。(中略)それでは、なぜ11日の記者会見で注意を呼び掛けたのか。それは、6月に入ってから千葉県東方沖のプレート境界で、「スロースリップ(ゆっくり滑り)」と呼ばれる現象が起きていることが、気象庁や研究機関のデータから確認できたためです。」「過去に起きたことはまた同じようなことが起きる可能性が高い。そういう意味で警戒を呼び掛けました。いわゆる地震予知とは違います。大きな地震が発生した後に余震について注意を呼びかけますが、それと似ていますね。」と語った[173]

スロースリップが直前に観測された大地震

[編集]

東北地方太平洋沖地震

[編集]

東北地方太平洋沖の日本海溝のプレート境界で2011年3月11日に発生したMw9.0の超巨大地震[8]。この超巨大地震の震源域内部で、2011年2月ごろからスロースリップが発生していた[8]。このスロースリップに起因するプレート境界の応力変化によって、東北地方太平洋沖地震前震活動(2月にMj5.2からMj5.5の地震活動、3月9日にMj7.3の大地震)が誘発されたと考えられている[8]

チリ・イキケ地震

[編集]

チリ北部イキケ沖合のチリ海溝のプレート境界で2014年4月1日発生したMw8.1の巨大地震[162]。この巨大地震の約8ヶ月前から、その震源域周辺でスロースリップが発生していた。このスロースリップは、Mw4からMw5.5程度の群発的な地震活動を伴った[162]

メキシコ・パパノア地震

[編集]

メキシコゲレーロ州沖合の中央アメリカ海溝のプレート境界で2014年4月18日に発生したMw7.3の大地震[174]。この大地震の震源域のすぐ深い側のプレート境界面では、2014年2月から長期的スロースリップイベントが発生していた[174]。スロースリップイベントに起因するプレート境界の応力変化が、この大地震を誘発したと考えられている[174]

南海トラフ地震臨時情報

[編集]
南海トラフ地震想定震源域を示した地図。赤く塗られた地域の直下のプレート境界面が南海トラフ地震の想定震源域である。政府地震調査研究推進本部地震調査委員会が作成した資料による(2013年)。

気象庁は、南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震南海トラフ地震)と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合等において、南海トラフ地震臨時情報という名の情報を発表する[175]。これは、南海トラフ全域を対象に地震発生の可能性の高まりについて知らせるものである[175]。気象庁は、この情報を発表する条件の中で、スロースリップゆっくりすべり)に言及している[175]

具体的には、南海トラフ地震想定震源域内のプレート境界で、通常と異なるスロースリップが発生している可能性があり、臨時に「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会[176]を開催する場合、「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」という形で情報発表する[175]。また、南海トラフ地震想定震源域内のプレート境界面において、通常と異なるスロースリップが発生したと評価した場合「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」という形で情報発表する[175]

ここで、通常と異なるスロースリップとは、ひずみ計の観測において捉えられる、従来から観測されている短期的スロースリップとは異なる、プレート境界におけるスロースリップを意味する。南海トラフのプレート境界面深部(30~40km)では数ヶ月から1年程度の間隔で、数日~1週間程度かけてプレートがゆっくりとすべる現象(短期的スロースリップ)が繰り返し発生しており、東海地域、紀伊半島、四国地方のひずみ計でこれらに伴う変化が観測されている。このような従来から観測されているものとは異なる場所でスロースリップが観測された場合や、同じような場所であっても、変化の速さや規模などが従来と異なるスロースリップが観測された場合、プレート境界面の固着状態に変化があった可能性が考えられるため、気象庁は南海トラフ地震との関連性についての調査を開始する[175]。なお、数ヶ月から数年間継続するようなスロースリップ(長期的スロースリップ)の場合は、その変化速度が小さく、短期的にプレート境界の固着状態が変化するようなものではないことから、この情報の対象としないとしている[175]

フィクション作品に登場するスロースリップ

[編集]

2021年10月から放送されたテレビドラマ「日本沈没-希望のひと-」では、田所博士の唱える関東沈没説における関東沈没の兆候として、スロースリップが登場する[177]。田所博士らは、深海調査艇による海底調査を行い、スロースリップ発生の痕跡を確認する[177]。劇中のスロースリップは、2023年10月、房総半島南東沖に位置する相模トラフのプレート境界面で発生する[178]

当該ドラマの地震学監修である山岡耕春は、ドラマの設定について「非現実的です。日本が沈没するには実際には何百万年、何千万年かかります。」「人間が体感できるような急激な沈没はあり得ません」とし、日本沈没は実際には起こり得ないと語った[179]

脚注

[編集]
  1. ^ a b Nishikawa, Tomoaki; Ide, Satoshi; Nishimura, Takuya (2023-01-03). “A review on slow earthquakes in the Japan Trench”. Progress in Earth and Planetary Science 10 (1): 1. doi:10.1186/s40645-022-00528-w. ISSN 2197-4284. https://doi.org/10.1186/s40645-022-00528-w. 
  2. ^ a b Obara, Kazushige; Kato, Aitaro (2016-07-15). “Connecting slow earthquakes to huge earthquakes”. Science 353 (6296): 253-257. doi:10.1126/science.aaf1512. https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.aaf1512. 
  3. ^ a b c d e f g h i j k l Nishikawa, T.; Matsuzawa, T.; Ohta, K.; Uchida, N.; Nishimura, T.; Ide, S. (2019-08-23). “The slow earthquake spectrum in the Japan Trench illuminated by the S-net seafloor observatories”. Science 365 (6455): 808-813. doi:10.1126/science.aax5618. https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.aax5618. 
  4. ^ Nishimura, Takuya (2021). “Slow Slip Events in the Kanto and Tokai Regions of Central Japan Detected Using Global Navigation Satellite System Data During 1994-2020” (英語). Geochemistry, Geophysics, Geosystems 22 (2): e2020GC009329. doi:10.1029/2020GC009329. ISSN 1525-2027. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2020GC009329. 
  5. ^ a b Idehara, Koki; Yabe, Suguru; Ide, Satoshi (2014-07-07). “Regional and global variations in the temporal clustering of tectonic tremor activity”. Earth, Planets and Space 66 (1): 66. doi:10.1186/1880-5981-66-66. ISSN 1880-5981. https://doi.org/10.1186/1880-5981-66-66. 
  6. ^ a b Yamashita, Y.; Yakiwara, H.; Asano, Y.; Shimizu, H.; Uchida, K.; Hirano, S.; Umakoshi, K.; Miyamachi, H. et al. (2015-05-08). “Migrating tremor off southern Kyushu as evidence for slow slip of a shallow subduction interface”. Science 348 (6235): 676-679. doi:10.1126/science.aaa4242. https://www.science.org/doi/full/10.1126/science.aaa4242. 
  7. ^ a b c d e f g Kawasaki, Ichiro; Asai, Yasuhiro; Tamura, Yoshiaki; Sagiya, Takeshi; Mikami, Naoya; Okada, Yoshimitsu; Sakata, Masaharu; Kasahara, Minoru (1995). “The 1992 Sanriku-Oki, Japan, Ultra-Slow Earthquake” (英語). Journal of Physics of the Earth 43 (2): 105-116. doi:10.4294/jpe1952.43.105. https://doi.org/10.4294/jpe1952.43.105. 
  8. ^ a b c d e f g h i j Ito, Yoshihiro; Hino, Ryota; Kido, Motoyuki; Fujimoto, Hiromi; Osada, Yukihito; Inazu, Daisuke; Ohta, Yusaku; Iinuma, Takeshi et al. (2013-07-17). “Episodic slow slip events in the Japan subduction zone before the 2011 Tohoku-Oki earthquake” (英語). Tectonophysics 600: 14-26. doi:10.1016/j.tecto.2012.08.022. ISSN 0040-1951. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0040195112004994. 
  9. ^ Kano, Masayuki; Aso, Naofumi; Matsuzawa, Takanori; Ide, Satoshi; Annoura, Satoshi; Arai, Ryuta; Baba, Satoru; Bostock, Michael et al. (2018-06-13). “Development of a Slow Earthquake Database”. Seismological Research Letters 89 (4): 1566-1575. doi:10.1785/0220180021. ISSN 0895-0695. https://doi.org/10.1785/0220180021. 
  10. ^ Yabe, Suguru; Tonegawa, Takashi; Nakano, Masaru (2019-02). “Scaled Energy Estimation for Shallow Slow Earthquakes” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 124 (2): 1507–1519. doi:10.1029/2018JB016815. ISSN 2169-9313. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2018JB016815. 
  11. ^ Yamanaka, Yoshiko; Kikuchi, Masayuki (2004). “Asperity map along the subduction zone in northeastern Japan inferred from regional seismic data” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 109 (B7). doi:10.1029/2003JB002683. ISSN 2156-2202. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2003JB002683. 
  12. ^ Iinuma, T.; Hino, R.; Kido, M.; Inazu, D.; Osada, Y.; Ito, Y.; Ohzono, M.; Tsushima, H. et al. (2012). “Coseismic slip distribution of the 2011 off the Pacific Coast of Tohoku Earthquake (M9.0) refined by means of seafloor geodetic data” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 117 (B7). doi:10.1029/2012JB009186. ISSN 2156-2202. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2012JB009186. 
  13. ^ Mochizuki, Kimihiro; Yamada, Tomoaki; Shinohara, Masanao; Yamanaka, Yoshiko; Kanazawa, Toshihiko (2008-08-29). “Weak Interplate Coupling by Seamounts and Repeating M ~ 7 Earthquakes”. Science 321 (5893): 1194-1197. doi:10.1126/science.1160250. https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.1160250. 
  14. ^ a b Ohta, Yusaku; Hino, Ryota; Inazu, Daisuke; Ohzono, Mako; Ito, Yoshihiro; Mishina, Masaaki; Iinuma, Takeshi; Nakajima, Junichi et al. (2012). “Geodetic constraints on afterslip characteristics following the March 9, 2011, Sanriku-oki earthquake, Japan” (英語). Geophysical Research Letters 39 (16). doi:10.1029/2012GL052430. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2012GL052430. 
  15. ^ Kubo, Hisahiko; Asano, Kimiyuki; Iwata, Tomotaka (2013). “Source-rupture process of the 2011 Ibaraki-oki, Japan, earthquake (Mw 7.9) estimated from the joint inversion of strong-motion and GPS Data: Relationship with seamount and Philippine Sea Plate” (英語). Geophysical Research Letters 40 (12): 3003-3007. doi:10.1002/grl.50558. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/grl.50558. 
  16. ^ Kubo, Hisahiko; Nishikawa, Tomoaki (2020-07-21). “Relationship of preseismic, coseismic, and postseismic fault ruptures of two large interplate aftershocks of the 2011 Tohoku earthquake with slow-earthquake activity” (英語). Scientific Reports 10 (1): 12044. doi:10.1038/s41598-020-68692-x. ISSN 2045-2322. https://www.nature.com/articles/s41598-020-68692-x. 
  17. ^ Yamanaka, Yoshiko; Kikuchi, Masayuki (2003). “Source process of the recurrent Tokachi-oki earthquake on September 26, 2003, inferred from teleseismic body waves”. Earth, Planets and Space 55 (12): e21-e24. doi:10.1186/BF03352479. https://doi.org/10.1186/BF03352479. 
  18. ^ 勇治, 八木; 正幸, 菊地; 真吾, 吉田; 佳子, 山中 (1998). “1968年4月1日, 日向灘地震 (MJMA7.5) の震源過程とその後の地震活動との比較”. 地震 第2輯 51 (1): 139-148. doi:10.4294/zisin1948.51.1_139. https://doi.org/10.4294/zisin1948.51.1_139. 
  19. ^ EIC地震学ノートNo.158”. wwweic.eri.u-tokyo.ac.jp. 東京大学地震研究所. 2021年10月10日閲覧。
  20. ^ EIC地震学ノートNo.168”. wwweic.eri.u-tokyo.ac.jp. 東京大学地震研究所. 2021年10月10日閲覧。
  21. ^ Uchida, Naoki; Matsuzawa, Toru (2013-07-15). “Pre- and postseismic slow slip surrounding the 2011 Tohoku-oki earthquake rupture” (英語). Earth and Planetary Science Letters 374: 81–91. doi:10.1016/j.epsl.2013.05.021. ISSN 0012-821X. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0012821X13002665. 
  22. ^ Igarashi, Toshihiro (2020-05-29). “Catalog of small repeating earthquakes for the Japanese Islands” (英語). Earth, Planets and Space 72 (1): 73. doi:10.1186/s40623-020-01205-2. ISSN 1880-5981. https://doi.org/10.1186/s40623-020-01205-2. 
  23. ^ “地震予測の最新研究 スロースリップとは”. NHKニュース (日本放送協会). (2013年5月28日). オリジナルの2013年5月29日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0529-0844-13/www3.nhk.or.jp/news/html/20130528/t10014909331000.html 2013年5月29日閲覧。 
  24. ^ 地震予知連絡会会報第84巻 12-12 東海地域の割れ残りと長期スローイベントとの関係 地震予知連絡会 (PDF)
  25. ^ a b c 新学術領域研究スロー地震学「領域概要」”. 新学術領域研究スロー地震学. 2021年10月7日閲覧。
  26. ^ 海底「ゆっくりすべり」観測成功 南海トラフ解明に一助”. 朝日新聞デジタル. 2020年1月16日閲覧。
  27. ^ 第3部応用編 ゆっくり地震-1 Webテキスト測地学”. www.geod.jpn.org. 日本測地学会. 2021年10月14日閲覧。
  28. ^ 史上最長、32年間続いた「ゆっくり地震」を解明”. ナショナルジオグラフィック日本版サイト. 2021年10月7日閲覧。
  29. ^ 防災用語集>ぬるぬる地震とは ハザードラボ[リンク切れ]
  30. ^ a b 地震調査研究の最前線 気になる地震スロースリップ”. 政府地震調査研究推進本部. 2021年10月8日閲覧。
  31. ^ a b c d Nature ハイライト:スローな地震活動 | Nature | Nature Portfolio”. www.natureasia.com. 2021年10月17日閲覧。
  32. ^ a b c d e f g h i j k l m 南海トラフで発生しているスロー地震について 地震予知連絡会 (PDF)
  33. ^ a b c d e 小原一成「断層帯の物質科学と地震の発生過程 深部低周波微動の時系列的特徴―トリガー現象と周期性―:トリガー現象と周期性」『地學雜誌』第112巻第6号、東京地学協会、2003年、837-849頁、doi:10.5026/jgeography.112.6_837ISSN 0022-135XNAID 130000794624 
  34. ^ a b c d 短期的スロースリップ・深部低周波微動 地震予知連絡会 (PDF)
  35. ^ a b c d e f Obara, Kazushige (2002-05-31). “Nonvolcanic Deep Tremor Associated with Subduction in Southwest Japan”. Science 296 (5573): 1679-1681. doi:10.1126/science.1070378. https://www.science.org/doi/10.1126/science.1070378. 
  36. ^ スロー&ファスト地震の用語集 – Slow-to-Fast地震学|令和3〜7年度 文部科学省 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)”. slow-to-fast-eq.org. 2023年12月31日閲覧。
  37. ^ a b K, TODD Erin; Y, SCHWARTZ Susan (2016). "Tectonic tremor along the northern Hikurangi Margin, New Zealand, between 2010 and 2015 / 2010年から2015年までの間でのニュージーランド,北部ヒクランギ縁辺に沿った構造性微動". Journal of Geophysical Research: Solid Earth (英語). Wiley Online Library. 121 (12): 8706–8719. doi:10.1002/2016JB013480. ISSN 2169-9313
  38. ^ 地震予知連絡会会報第82巻 12-9 球潮汐と同期して起こる深部非火山性微動 地震予知連絡会 (PDF)
  39. ^ 防災科研ニュース No.169(2009年秋号)特集:地震研究最前線 防災科学技術研究所 (PDF)
  40. ^ 領域概要 – Slow-to-Fast地震学|令和3〜7年度 文部科学省 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)”. slow-to-fast-eq.org. 2022年9月19日閲覧。
  41. ^ 低周波地震 | 地震本部”. www.jishin.go.jp. 2021年11月1日閲覧。
  42. ^ 深部低周波微動/低周波地震/超低周波地震ってなんだ? 日本地震学会広報誌なゐふるNo.106(2016年7月) 日本地震学会 (PDF)
  43. ^ スロースリップ(ゆっくりすべり) | 地震本部”. www.jishin.go.jp. 2021年10月10日閲覧。
  44. ^ Kano, Masayuki; Fukuda, Jun'ichi; Miyazaki, Shin'ichi; Nakamura, Mamoru (2018-08-29). “Spatiotemporal Evolution of Recurrent Slow Slip Events Along the Southern Ryukyu Subduction Zone, Japan, From 2010 to 2013” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth. doi:10.1029/2018JB016072. http://doi.wiley.com/10.1029/2018JB016072. 
  45. ^ a b c d e f Webテキスト 測地学 第3部応用編 プレート間カップリング-6”. www.geod.jpn.org. 日本測地学会. 2021年10月9日閲覧。
  46. ^ 鷺谷威, 大坪誠「日本列島の地殻ひずみ速度: 測地学的データと地質・地形学的データの統一的理解」『地学雑誌』第128巻第5号、東京地学協会、2019年、689-705頁、doi:10.5026/jgeography.128.689ISSN 0022-135XNAID 130007745827 
  47. ^ 日本各地域の繰り返し相似地震発生状況に関する研究 気象研究所技術報告第72号 気象研究所 (PDF)
  48. ^ a b 東北地方太平洋沖地震前・後の東日本の地殻変動の変化とGPSデータから推定される固着域 | 国土地理院”. 産総研地質調査総合センター. 2021年10月9日閲覧。
  49. ^ a b Webテキスト測地学 第3部応用編 プレート間カップリング-5”. www.geod.jpn.org. 日本測地学会. 2021年10月9日閲覧。
  50. ^ Kawasaki, Ichiro (2004-08-01). “Silent earthquakes occurring in a stable-unstable transition zone and implications for earthquake prediction”. Earth, Planets and Space 56 (8): 813-821. doi:10.1186/BF03353088. ISSN 1880-5981. https://doi.org/10.1186/BF03353088. 
  51. ^ 1994年東南海断層モデルと未破壊領域の境界1 : 防災情報のページ - 内閣府”. www.bousai.go.jp. 2021年10月9日閲覧。
  52. ^ 一成, 小原「フィリピン海プレート沈み込みに伴う浅部および深部スロー地震群」『地質学雑誌』第115巻第9号、2009年、437-447頁、doi:10.5575/geosoc.115.437 
  53. ^ a b c d 芝崎文一郎「沈み込み帯深部で発生するスロースリップイベントのモデル化」『地震 第2輯』第61巻Supplement、日本地震学会、2009年、415-423頁、doi:10.4294/zisin.61.415ISSN 0037-1114NAID 130004721055 
  54. ^ a b c d e 新たな地震「ゆっくり地震」のスケール法則を発見 ネイチャー・アジア (PDF)
  55. ^ 廣瀬仁「断層すべりの多様性 : 速度状態依存摩擦則に基づく沈み込み帯3次元地震発生サイクルシミュレーション」(PDF)名古屋大学 博士 (理学)、 甲第5601号、2002年、NAID 500000227996国立国会図書館書誌ID:000004022793 
  56. ^ プレスリリース 海洋研究開発機構 断層が複雑な挙動を示す可能性を数値計算により実証”. www.jamstec.go.jp. 2021年10月10日閲覧。
  57. ^ a b c d Kirkpatrick, James D.; Fagereng, Åke; Shelly, David R. (2021-04). “Geological constraints on the mechanisms of slow earthquakes” (英語). Nature Reviews Earth & Environment 2 (4): 285-301. doi:10.1038/s43017-021-00148-w. ISSN 2662-138X. https://www.nature.com/articles/s43017-021-00148-w. 
  58. ^ Im, Kyungjae; Saffer, Demian; Marone, Chris; Avouac, Jean-Philippe (2020-10). “Slip-rate-dependent friction as a universal mechanism for slow slip events” (英語). Nature Geoscience 13 (10): 705–710. doi:10.1038/s41561-020-0627-9. ISSN 1752-0908. https://www.nature.com/articles/s41561-020-0627-9. 
  59. ^ Shelly, David R.; Beroza, Gregory C.; Ide, Satoshi; Nakamula, Sho (2006-07). “Low-frequency earthquakes in Shikoku, Japan, and their relationship to episodic tremor and slip” (英語). Nature 442 (7099): 188–191. doi:10.1038/nature04931. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/nature04931. 
  60. ^ Ide, Satoshi (2010-07). “Striations, duration, migration and tidal response in deep tremor” (英語). Nature 466 (7304): 356–359. doi:10.1038/nature09251. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/nature09251. 
  61. ^ Rubinstein, Justin L.; Vidale, John E.; Gomberg, Joan; Bodin, Paul; Creager, Kenneth C.; Malone, Stephen D. (2007-08). “Non-volcanic tremor driven by large transient shear stresses” (英語). Nature 448 (7153): 579–582. doi:10.1038/nature06017. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/nature06017. 
  62. ^ Ujiie, Kohtaro; Saishu, Hanae; Fagereng, Åke; Nishiyama, Naoki; Otsubo, Makoto; Masuyama, Haruna; Kagi, Hiroyuki (2018-06-06). “An Explanation of Episodic Tremor and Slow Slip Constrained by Crack‐Seal Veins and Viscous Shear in Subduction Mélange”. Geophysical Research Letters 45 (11): 5371–5379. doi:10.1029/2018gl078374. ISSN 0094-8276. https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1029/2018GL078374. 
  63. ^ a b c d e f Ito, Yoshihiro; Obara, Kazushige; Shiomi, Katsuhiko; Sekine, Shutaro; Hirose, Hitoshi (2007-01-26). “Slow Earthquakes Coincident with Episodic Tremors and Slow Slip Events” (英語). Science. doi:10.1126/science.1134454. https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.1134454. 
  64. ^ 東海地域における短期的スロースリップイベント及び深部低周波微動の連続的な移動(2006年1月) 防災科学技術研究所 (PDF)
  65. ^ a b c Ozawa, Shinzaburo; Miyazaki, Shinichi; Hatanaka, Yuki; Imakiire, Tetsuo; Kaidzu, Masaru; Murakami, Makoto (2003). “Characteristic silent earthquakes in the eastern part of the Boso peninsula, Central Japan” (英語). Geophysical Research Letters 30 (6). doi:10.1029/2002GL016665. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2002GL016665. 
  66. ^ 3つの異なる「スロー地震」の連動現象の発見 (PDF) 最新成果事例集2014 防災科学技術研究所
  67. ^ a b Rogers, Garry; Dragert, Herb (2003-06-20). “Episodic Tremor and Slip on the Cascadia Subduction Zone: The Chatter of Silent Slip” (英語). Science 300 (5627): 1942–1943. doi:10.1126/science.1084783. ISSN 0036-8075. https://www.science.org/doi/10.1126/science.1084783. 
  68. ^ Obara, Kazushige; Hirose, Hitoshi; Yamamizu, Fumio; Kasahara, Keiji (2004-12-16). “Episodic slow slip events accompanied by non-volcanic tremors in southwest Japan subduction zone: EPISODIC SLOW SLIP AND TREMOR IN JAPAN” (英語). Geophysical Research Letters 31 (23). doi:10.1029/2004GL020848. http://doi.wiley.com/10.1029/2004GL020848. 
  69. ^ Walter, Jacob I.; Schwartz, Susan Y.; Protti, Marino; Gonzalez, Victor (2013-04-28). “The synchronous occurrence of shallow tremor and very low frequency earthquakes offshore of the Nicoya Peninsula, Costa Rica: VLFES DURING SLOW SLIP IN COSTA RICA” (英語). Geophysical Research Letters 40 (8): 1517–1522. doi:10.1002/grl.50213. http://doi.wiley.com/10.1002/grl.50213. 
  70. ^ Rousset, B.; Campillo, M.; Lasserre, C.; Frank, W. B.; Cotte, N.; Walpersdorf, A.; Socquet, A.; Kostoglodov, V. (2017-12). “A geodetic matched filter search for slow slip with application to the Mexico subduction zone: GEODETIC MATCHED FILTER FOR SLOW SLIP” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 122 (12): 10,498–10,514. doi:10.1002/2017JB014448. http://doi.wiley.com/10.1002/2017JB014448. 
  71. ^ Rousset, Baptiste; Fu, Yuning; Bartlow, Noel; Bürgmann, Roland (2019-12). “Weeks‐Long and Years‐Long Slow Slip and Tectonic Tremor Episodes on the South Central Alaska Megathrust” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 124 (12): 13392–13403. doi:10.1029/2019JB018724. ISSN 2169-9313. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1029/2019JB018724. 
  72. ^ a b Sagiya, T., and M. Inoue, Anomalous transient deformation and silent earthquakes along the Sagami Trough Subduction Zone, Western Pacific Geophysics Meeting, SE21A-03, 2002.
  73. ^ Delahaye, E.J.; Townend, J.; Reyners, M.E.; Rogers, G. (2009-01). “Microseismicity but no tremor accompanying slow slip in the Hikurangi subduction zone, New Zealand” (英語). Earth and Planetary Science Letters 277 (1-2): 21–28. doi:10.1016/j.epsl.2008.09.038. https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0012821X08006419. 
  74. ^ Vallée, Martin; Nocquet, Jean-Mathieu; Battaglia, Jean; Font, Yvonne; Segovia, Monica; Régnier, Marc; Mothes, Patricia; Jarrin, Paul et al. (2013-06). “Intense interface seismicity triggered by a shallow slow slip event in the Central Ecuador subduction zone”. Journal of Geophysical Research: Solid Earth 118 (6): 2965–2981. doi:10.1002/jgrb.50216. ISSN 2169-9313. https://doi.org/10.1002/jgrb.50216. 
  75. ^ Villegas-Lanza, J. C.; Nocquet, J.-M.; Rolandone, F.; Vallée, M.; Tavera, H.; Bondoux, F.; Tran, T.; Martin, X. et al. (2016-02). “A mixed seismic–aseismic stress release episode in the Andean subduction zone” (英語). Nature Geoscience 9 (2): 150–154. doi:10.1038/ngeo2620. ISSN 1752-0894. http://www.nature.com/articles/ngeo2620. 
  76. ^ a b Yamamoto, Yojiro; Yada, Shuichiro; Ariyoshi, Keisuke; Hori, Takane; Takahashi, Narumi (2022-06-03). “Seismicity distribution in the Tonankai and Nankai seismogenic zones and its spatiotemporal relationship with interplate coupling and slow earthquakes”. Progress in Earth and Planetary Science 9 (1): 32. doi:10.1186/s40645-022-00493-4. ISSN 2197-4284. https://doi.org/10.1186/s40645-022-00493-4. 
  77. ^ Todd, Erin K.; Schwartz, Susan Y.; Mochizuki, Kimihiro; Wallace, Laura M.; Sheehan, Anne F.; Webb, Spahr C.; Williams, Charles A.; Nakai, Jenny et al. (2018-08-20). “Earthquakes and Tremor Linked to Seamount Subduction During Shallow Slow Slip at the Hikurangi Margin, New Zealand” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth. doi:10.1029/2018JB016136. http://doi.wiley.com/10.1029/2018JB016136. 
  78. ^ a b Obana, Koichiro; Fujie, Gou; Yamamoto, Yojiro; Kaiho, Yuka; Nakamura, Yasuyuki; Miura, Seiichi; Kodaira, Shuichi (2021-04-12). “Seismicity around the trench axis and outer-rise region of the southern Japan Trench, south of the main rupture area of the 2011 Tohoku-oki earthquake” (英語). Geophysical Journal International 226 (1): 131–145. doi:10.1093/gji/ggab093. ISSN 0956-540X. https://academic.oup.com/gji/article/226/1/131/6164868. 
  79. ^ Shaddox, Heather R.; Schwartz, Susan Y. (2019-05-01). “Subducted seamount diverts shallow slow slip to the forearc of the northern Hikurangi subduction zone, New Zealand” (英語). Geology 47 (5): 415–418. doi:10.1130/G45810.1. ISSN 0091-7613. https://pubs.geoscienceworld.org/gsa/geology/article/47/5/415/569253/Subducted-seamount-diverts-shallow-slow-slip-to. 
  80. ^ Nishikawa, Tomoaki; Nishimura, Takuya; Okada, Yutaro (2021-04). “Earthquake Swarm Detection Along the Hikurangi Trench, New Zealand: Insights Into the Relationship Between Seismicity and Slow Slip Events” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 126 (4). doi:10.1029/2020JB020618. ISSN 2169-9313. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1029/2020JB020618. 
  81. ^ a b ゆっくり地震 京都大学防災研究所 (PDF)
  82. ^ a b c d e f g いろいろな種類のスロー地震 スロー地震学リーフレット (PDF) 新学術領域研究 スロー地震学
  83. ^ Shelly, David R.; Beroza, Gregory C.; Ide, Satoshi (2007-03). “Non-volcanic tremor and low-frequency earthquake swarms” (英語). Nature 446 (7133): 305-307. doi:10.1038/nature05666. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/nature05666. 
  84. ^ a b c Kaneko, Lisa; Ide, Satoshi; Nakano, Masaru (2018). “Slow Earthquakes in the Microseism Frequency Band (0.1-1.0 Hz) off Kii Peninsula, Japan” (英語). Geophysical Research Letters 45 (6): 2618-2624. doi:10.1002/2017GL076773. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/2017GL076773. 
  85. ^ a b c d Masuda, Koki; Ide, Satoshi; Ohta, Kazuaki; Matsuzawa, Takanori (2020-04-07). “Bridging the gap between low-frequency and very-low-frequency earthquakes”. Earth, Planets and Space 72 (1): 47. doi:10.1186/s40623-020-01172-8. ISSN 1880-5981. https://doi.org/10.1186/s40623-020-01172-8. 
  86. ^ a b c 津波地震”. www.jishin.go.jp. 政府地震調査研究推進本部. 2021年10月10日閲覧。
  87. ^ a b 地震の基礎知識 津波と津波地震・ゆっくり地震”. 防災科学技術研究所. 2021年10月14日閲覧。
  88. ^ a b Ide, Satoshi (2014). “Modeling fast and slow earthquakes at various scales”. Proceedings of the Japan Academy, Series B 90 (8): 259–277. doi:10.2183/pjab.90.259. https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjab/90/8/90_PJA9008B-04/_article/-char/ja/. 
  89. ^ Heki, Kosuke; Miyazaki, Shin'ichi; Tsuji, Hiromichi (1997-04). “Silent fault slip following an interplate thrust earthquake at the Japan Trench” (英語). Nature 386 (6625): 595-598. doi:10.1038/386595a0. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/386595a0. 
  90. ^ 勇治, 八木、正幸, 菊地「地震時滑りと非地震性滑りの相補関係」第112巻第6号、2003年、doi:10.5026/jgeography.112.6_828 
  91. ^ Dieterich, James H. (1992-09-30). “Earthquake nucleation on faults with rate-and state-dependent strength” (英語). Tectonophysics 211 (1): 115-134. doi:10.1016/0040-1951(92)90055-B. ISSN 0040-1951. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/004019519290055B. 
  92. ^ Ohnaka, Mitiyasu (1992-09-30). “Earthquake source nucleation: A physical model for short-term precursors” (英語). Tectonophysics 211 (1): 149-178. doi:10.1016/0040-1951(92)90057-D. ISSN 0040-1951. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/004019519290057D. 
  93. ^ 地震予知のための観測研究の歩み 地震学会モノグラフ 2013年10月第2号 日本地震学会 (PDF)
  94. ^ 地震発生物理と前兆現象 地震学会モノグラフ 2013年10月第2号 日本地震学会 (PDF)
  95. ^ a b FAQ 2-13. 2011年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)ではプレスリップは検出されたのでしょうか?(2017年12月修正)|公益社団法人 日本地震学会”. www.zisin.jp. 2021年10月15日閲覧。
  96. ^ 房総半島沖スロースリップイベントと深部底付け作用 (防災科学技術研究所) 地震予知連絡会会報 第85巻(2011年2月)
  97. ^ Kawasaki, I; Asai, Y; Tamura, Y (2001-01-30). “Space-time distribution of interplate moment release including slow earthquakes and the seismo-geodetic coupling in the Sanriku-oki region along the Japan trench” (英語). Tectonophysics 330 (3): 267-283. doi:10.1016/S0040-1951(00)00245-6. ISSN 0040-1951. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0040195100002456. 
  98. ^ a b 2-2 三陸はるか沖の地震活動(1992年7月16日?8月16日)地震予知連絡会会報 第49巻 地震予知連絡会 (PDF)
  99. ^ Villegas-Lanza, J. C.; Nocquet, J.-M.; Rolandone, F.; Vallée, M.; Tavera, H.; Bondoux, F.; Tran, T.; Martin, X. et al. (2016-02). “A mixed seismic–aseismic stress release episode in the Andean subduction zone” (英語). Nature Geoscience 9 (2): 150–154. doi:10.1038/ngeo2620. ISSN 1752-0908. https://www.nature.com/articles/ngeo2620. 
  100. ^ Matsuzawa, Takanori; Asano, Youichi; Obara, Kazushige (2015). “Very low frequency earthquakes off the Pacific coast of Tohoku, Japan” (英語). Geophysical Research Letters 42 (11): 4318-4325. doi:10.1002/2015GL063959. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/2015GL063959. 
  101. ^ a b c d e Tanaka, Sachiko; Matsuzawa, Takanori; Asano, Youichi (2019). “Shallow Low-Frequency Tremor in the Northern Japan Trench Subduction Zone” (英語). Geophysical Research Letters 46 (10): 5217-5224. doi:10.1029/2019GL082817. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2019GL082817. 
  102. ^ a b スロー地震多発領域が東北地震の破壊を止めた 地震ジャーナル No.70 地震予知総合研究振興会 (PDF)
  103. ^ 2016年8月の地震活動評価 政府地震調査研究推進本部 (PDF)
  104. ^ Tanioka, Yuichiro; Sataka, Kenji (1996). “Fault parameters of the 1896 Sanriku Tsunami Earthquake estimated from Tsunami Numerical Modeling” (英語). Geophysical Research Letters 23 (13): 1549-1552. doi:10.1029/96GL01479. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/96GL01479. 
  105. ^ a b c 東北地方太平洋沖地震発生前に見られたゆっくりすべりの伝播 東大地震研究所:加藤愛太郎、小原一成、五十嵐俊博、鶴岡弘、中川茂樹、平田直
  106. ^ a b c ゆっくり滑りと地震の発生”. www.jishin.go.jp. 政府地震調査研究推進本部. 2021年10月10日閲覧。
  107. ^ Ito, Yoshihiro; Hino, Ryota; Suzuki, Syuichi; Kaneda, Yoshiyuki (2015). “Episodic tremor and slip near the Japan Trench prior to the 2011 Tohoku-Oki earthquake” (英語). Geophysical Research Letters 42 (6): 1725-1731. doi:10.1002/2014GL062986. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/2014GL062986. 
  108. ^ Katakami, Satoshi; Ito, Yoshihiro; Ohta, Kazuaki; Hino, Ryota; Suzuki, Syuichi; Shinohara, Masanao (2018). “Spatiotemporal Variation of Tectonic Tremor Activity Before the Tohoku-Oki Earthquake” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 123 (11): 9676-9688. doi:10.1029/2018JB016651. ISSN 2169-9356. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2018JB016651. 
  109. ^ a b c Matsuzawa, Takanori; Asano, Youichi; Obara, Kazushige (2015). “Very low frequency earthquakes off the Pacific coast of Tohoku, Japan” (英語). Geophysical Research Letters 42 (11): 4318-4325. doi:10.1002/2015GL063959. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/2015GL063959. 
  110. ^ a b Ohta, Kazuaki; Ito, Yoshihiro; Hino, Ryota; Ohyanagi, Shukei; Matsuzawa, Takanori; Shiobara, Hajime; Shinohara, Masanao (2019). “Tremor and Inferred Slow Slip Associated With Afterslip of the 2011 Tohoku Earthquake” (英語). Geophysical Research Letters 46 (9): 4591-4598. doi:10.1029/2019GL082468. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2019GL082468. 
  111. ^ a b Obana, Koichiro; Fujie, Gou; Yamamoto, Yojiro; Kaiho, Yuka; Nakamura, Yasuyuki; Miura, Seiichi; Kodaira, Shuichi (2021-07-01). “Seismicity around the trench axis and outer-rise region of the southern Japan Trench, south of the main rupture area of the 2011 Tohoku-oki earthquake”. Geophysical Journal International 226 (1): 131-145. doi:10.1093/gji/ggab093. ISSN 0956-540X. https://doi.org/10.1093/gji/ggab093. 
  112. ^ Baba, Satoru; Takeo, Akiko; Obara, Kazushige; Matsuzawa, Takanori; Maeda, Takuto (2020). “Comprehensive Detection of Very Low Frequency Earthquakes Off the Hokkaido and Tohoku Pacific Coasts, Northeastern Japan” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 125 (1): e2019JB017988. doi:10.1029/2019JB017988. ISSN 2169-9356. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2019JB017988. 
  113. ^ a b c d e f g Nishimura, Takuya (2021). “Slow Slip Events in the Kanto and Tokai Regions of Central Japan Detected Using Global Navigation Satellite System Data During 1994-2020” (英語). Geochemistry, Geophysics, Geosystems 22 (2): e2020GC009329. doi:10.1029/2020GC009329. ISSN 1525-2027. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2020GC009329. 
  114. ^ 中川靖浩・原田紗智子・川崎一朗・鷺谷威, 「GEONET データから求められた1999年2月房総半島東方沖サイレント地震:序報 (PDF) 」, 地球惑星科学関連学会 2000年合同大会予稿集, Da-009, 2000.
  115. ^ a b c Asano, Youichi; Obara, Kazushige; Ito, Yoshihiro (2008-08-01). “Spatiotemporal distribution of very-low frequency earthquakes in Tokachi-oki near the junction of the Kuril and Japan trenches revealed by using array signal processing” (英語). Earth, Planets and Space 60 (8): 871-875. doi:10.1186/BF03352839. ISSN 1880-5981. https://doi.org/10.1186/BF03352839. 
  116. ^ Miyazaki, S.; Segall, P.; Fukuda, J.; Kato, T. (2004). “Space time distribution of afterslip following the 2003 Tokachi-oki earthquake: Implications for variations in fault zone frictional properties” (英語). Geophysical Research Letters 31 (6). doi:10.1029/2003GL019410. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2003GL019410. 
  117. ^ T, Sagiya (1997). “Anomalous transients in crustal movements of the Boso Peninsula, Japan-Is it a slow earthquake?-”. Eos Transactions American Geophysical Union 78: S214,S31C–7. https://cir.nii.ac.jp/crid/1573668925027509632. 
  118. ^ 房総半島沖で「スロー地震」再来 (PDF) 防災科学技術研究所
  119. ^ 2007年8月16日 震度分布図
  120. ^ 2007年8月18日 震度分布図
  121. ^ 房総沖でスロースリップ観測…地震発生早める? - 読売新聞、2011年10月31日
  122. ^ 房総沖で「スロー地震」=大震災で間隔短縮か-4年前は群発も・防災科研と地理院 - 時事通信、2011年10月31日
  123. ^ 房総半島沖で「スロー地震」再来 - 防災科学技術研究所、2011年10月31日
  124. ^ 地震の前兆?千葉東方沖スロースリップにネット住民警戒 - R25、2011年11月7日
  125. ^ 房総半島沖スロースリップイベント(2011年10月-11月) (PDF) 地震予知連会報 第87巻
  126. ^ 2013年12月の地震活動の評価 地震調査委員会
  127. ^ 房総半島沖で「スロー地震」を検出 防災科学技術研究所 (PDF)
  128. ^ 2013-2014年房総スロースリップイベントと地震活動(東京大・名古屋大・東北大) (PDF) 地震予知連絡会 会報 第92巻
  129. ^ a b 一聖, 広瀬; 一朗, 川崎; 義光, 岡田; 威, 鷺谷; 良明, 田村 (2000). “1989年12月東京湾サイレント・アースクェイクの可能性”. 地震 第2輯 53 (1): 11-23. doi:10.4294/zisin1948.53.1_11. https://doi.org/10.4294/zisin1948.53.1_11. 
  130. ^ a b c Corporation), NHK (Japan Broadcasting. “NHK そなえる 防災|コラム|いつ来る? 南海トラフ巨大地震 ~前編~”. www.nhk.or.jp. 2021年10月16日閲覧。
  131. ^ a b c d 4.東海スロースリップイベント(2000年秋~2005年夏) 地震予知連絡会 (PDF)
  132. ^ 東海地方の最近の地殻活動について”. www.eri.u-tokyo.ac.jp. 東京大学地震研究所. 2021年10月15日閲覧。
  133. ^ Ozawa, Shinzaburo; Murakami, Makoto; Kaidzu, Masaru; Tada, Takashi; Sagiya, Takeshi; Hatanaka, Yuki; Yarai, Hiroshi; Nishimura, Takuya (2002-11-01). “Detection and Monitoring of Ongoing Aseismic Slip in the Tokai Region, Central Japan”. Science 298 (5595): 1009-1012. doi:10.1126/science.1076780. https://www.science.org/doi/10.1126/science.1076780. 
  134. ^ a b c d e f g h i JAMSTEC report : 東海スロースリップの原因と推定される地下構造を発見 : その発生メカニズムと東海地震発生との関連を探る - 国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2021年10月15日閲覧。
  135. ^ a b c d e f Kodaira, Shuichi; Iidaka, Takashi; Kato, Aitaro; Park, Jin-Oh; Iwasaki, Takaya; Kaneda, Yoshiyuki (2004-05-28). “High Pore Fluid Pressure May Cause Silent Slip in the Nankai Trough”. Science 304 (5675): 1295-1298. doi:10.1126/science.1096535. https://www.science.org/doi/10.1126/science.1096535. 
  136. ^ a b c 地震データの一元的処理により把握された地殻下部の低周波地震活動(Sk-P002)(ポスターセッション)(演旨)”. gbank.gsj.jp. 2021年11月6日閲覧。
  137. ^ a b c 地震予知連絡会会報第67巻 7-3 地殻下部付近の低周波地震 地震予知連絡会 (PDF)
  138. ^ a b c d Hirose, Hitoshi; Obara, Kazushige (2006). “Short-term slow slip and correlated tremor episodes in the Tokai region, central Japan” (英語). Geophysical Research Letters 33 (17). doi:10.1029/2006GL026579. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2006GL026579. 
  139. ^ a b 気象庁|南海トラフ地震について | 南海トラフ地震とは”. www.data.jma.go.jp. 2021年10月16日閲覧。
  140. ^ a b c Obara, Kazushige; Ito, Yoshihiro (2005-04-01). “Very low frequency earthquakes excited by the 2004 off the Kii peninsula earthquakes: A dynamic deformation process in the large accretionary prism”. Earth, Planets and Space 57 (4): 321-326. doi:10.1186/BF03352570. ISSN 1880-5981. https://doi.org/10.1186/BF03352570. 
  141. ^ Ishihara, Y. (2003-12-01). Major Existence of Very Low Frequency Earthquakes in Background Seismicity Along Subduction Zone of South-western Japan. 2003. pp. S41C-0107. https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2003AGUFM.S41C0107I. 
  142. ^ Obana, Koichiro; Kodaira, Shuichi (2009-09-30). “Low-frequency tremors associated with reverse faults in a shallow accretionary prism” (英語). Earth and Planetary Science Letters 287 (1): 168-174. doi:10.1016/j.epsl.2009.08.005. ISSN 0012-821X. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0012821X09004622. 
  143. ^ Araki, Eiichiro; Saffer, Demian M.; Kopf, Achim J.; Wallace, Laura M.; Kimura, Toshinori; Machida, Yuya; Ide, Satoshi; Davis, Earl et al. (2017-06-16). “Recurring and triggered slow-slip events near the trench at the Nankai Trough subduction megathrust”. Science 356 (6343): 1157-1160. doi:10.1126/science.aan3120. https://www.science.org/doi/10.1126/science.aan3120. 
  144. ^ 話題の研究 謎解き解説<プレスリリース<海洋研究開発機構”. www.jamstec.go.jp. 2021年10月16日閲覧。
  145. ^ Yamamoto, Yojiro; Yada, Shuichiro; Ariyoshi, Keisuke; Hori, Takane; Takahashi, Narumi (2022-06-03). “Seismicity distribution in the Tonankai and Nankai seismogenic zones and its spatiotemporal relationship with interplate coupling and slow earthquakes”. Progress in Earth and Planetary Science 9 (1): 32. doi:10.1186/s40645-022-00493-4. ISSN 2197-4284. https://doi.org/10.1186/s40645-022-00493-4. 
  146. ^ Hirose, Hitoshi; Hirahara, Kazuro; Kimata, Fumiaki; Fujii, Naoyuki; Miyazaki, Shin'ichi (1999). “A slow thrust slip event following the two 1996 Hyuganada Earthquakes beneath the Bungo Channel, southwest Japan” (英語). Geophysical Research Letters 26 (21): 3237-3240. doi:10.1029/1999GL010999. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/1999GL010999. 
  147. ^ a b Obara, Kazushige; Hirose, Hitoshi; Yamamizu, Fumio; Kasahara, Keiji (2004). “Episodic slow slip events accompanied by non-volcanic tremors in southwest Japan subduction zone” (英語). Geophysical Research Letters 31 (23). doi:10.1029/2004GL020848. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2004GL020848. 
  148. ^ Kobayashi, Akio (2014-04-09). “A long-term slow slip event from 1996 to 1997 in the Kii Channel, Japan”. Earth, Planets and Space 66 (1): 9. doi:10.1186/1880-5981-66-9. ISSN 1880-5981. https://doi.org/10.1186/1880-5981-66-9. 
  149. ^ Yokota, Yusuke; Ishikawa, Tadashi (2020-01-17). “Shallow slow slip events along the Nankai Trough detected by GNSS-A” (英語). Science Advances 6 (3): eaay5786. doi:10.1126/sciadv.aay5786. ISSN 2375-2548. PMC 6962047. PMID 31998843. https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aay5786. 
  150. ^ Yarai, Hiroshi; Ozawa, Shinzaburo (2013). “Quasi-periodic slow slip events in the afterslip area of the 1996 Hyuga-nada earthquakes, Japan” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 118 (5): 2512-2527. doi:10.1002/jgrb.50161. ISSN 2169-9356. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/jgrb.50161. 
  151. ^ a b Ando, Masataka; Tu, Yoko; Kumagai, Hiroyuki; Yamanaka, Yoshiko; Lin, Cheng-Horng (2012). “Very low frequency earthquakes along the Ryukyu subduction zone” (英語). Geophysical Research Letters 39 (4). doi:10.1029/2011GL050559. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2011GL050559. 
  152. ^ Nishimura, Takuya (2014-10-11). “Short-term slow slip events along the Ryukyu Trench, southwestern Japan, observed by continuous GNSS” (英語). Progress in Earth and Planetary Science 1 (1): 22. doi:10.1186/s40645-014-0022-5. ISSN 2197-4284. https://doi.org/10.1186/s40645-014-0022-5. 
  153. ^ Yarai, H., H. Munekane, and T. Nishimura(2004), Repeating slow slip events south off the Yaeyama Islands, paper presented at the 2004 Fall Meeting of the Geodetic Society of Japan, Tokyo.
  154. ^ Heki, Kosuke; Kataoka, Takeshi (2008). “On the biannually repeating slow-slip events at the Ryukyu Trench, southwestern Japan” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 113 (B11). doi:10.1029/2008JB005739. ISSN 2156-2202. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2008JB005739. 
  155. ^ Arai, Ryuta; Takahashi, Tsutomu; Kodaira, Shuichi; Kaiho, Yuka; Nakanishi, Ayako; Fujie, Gou; Nakamura, Yasuyuki; Yamamoto, Yojiro et al. (2016-07-22). “Structure of the tsunamigenic plate boundary and low-frequency earthquakes in the southern Ryukyu Trench” (英語). Nature Communications 7 (1): 12255. doi:10.1038/ncomms12255. ISSN 2041-1723. https://www.nature.com/articles/ncomms12255. 
  156. ^ Fukao, Yoshio; Kubota, Tatsuya; Sugioka, Hiroko; Ito, Aki; Tonegawa, Takashi; Shiobara, Hajime; Yamashita, Mikiya; Saito, Tatsuhiko (2021). “Detection of “Rapid” Aseismic Slip at the Izu-Bonin Trench” (英語). Journal of Geophysical Research: Solid Earth 126 (9): e2021JB022132. doi:10.1029/2021JB022132. ISSN 2169-9356. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2021JB022132. 
  157. ^ Canitano, Alexandre; Godano, Maxime; Thomas, Marion Y. (2021). “Inherited State of Stress as a Key Factor Controlling Slip and Slip Mode: Inference From the Study of a Slow Slip Event in the Longitudinal Valley, Taiwan” (英語). Geophysical Research Letters 48 (3): e2020GL090278. doi:10.1029/2020GL090278. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1029/2020GL090278. 
  158. ^ Ohta, Yusaku; Freymueller, Jeffrey T.; Hreinsdóttir, Sigrún; Suito, Hisashi (2006-07-15). “A large slow slip event and the depth of the seismogenic zone in the south central Alaska subduction zone” (英語). Earth and Planetary Science Letters 247 (1): 108-116. doi:10.1016/j.epsl.2006.05.013. ISSN 0012-821X. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0012821X06003529. 
  159. ^ Dragert, Herb; Wang, Kelin; James, Thomas S. (2001-05-25). “A Silent Slip Event on the Deeper Cascadia Subduction Interface”. Science 292 (5521): 1525-1528. doi:10.1126/science.1060152. https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.1060152. 
  160. ^ Nadeau, Robert M.; Dolenc, David (2005-01-21). “Nonvolcanic Tremors Deep Beneath the San Andreas Fault”. Science 307 (5708): 389-389. doi:10.1126/science.1107142. https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.1107142. 
  161. ^ a b Liu, Yajing; Rice, James R.; Larson, Kristine M. (2007). “Seismicity Variations Associated with Aseismic Transients in Guerrero, Mexico, 1995-2006” (英語). Earth and Planetary Science Letters. doi:10.1016/j.epsl.2007.08.018. ISSN 0012-821X. https://dash.harvard.edu/handle/1/2623550. 
  162. ^ a b c d Socquet, Anne; Valdes, Jesus Piña; Jara, Jorge; Cotton, Fabrice; Walpersdorf, Andrea; Cotte, Nathalie; Specht, Sebastian; Ortega-Culaciati, Francisco et al. (2017). “An 8 month slow slip event triggers progressive nucleation of the 2014 Chile megathrust” (英語). Geophysical Research Letters 44 (9): 4046-4053. doi:10.1002/2017GL073023. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/2017GL073023. 
  163. ^ Mimmo Palano; FedericaSparacino; Piera Gambino author4=Nicola D'Agostino (2022). “Slow slip events and flank instability at Mt. Etna volcano (Italy)” (英語). Tectonophysics 836 (5): 229414. doi:10.1016/j.tecto.2022.229414. 
  164. ^ 短期的SSEの自動検出 (PDF) 防災科学技術研究所
  165. ^ To, Akiko; Obana, Koichiro; Sugioka, Hiroko; Araki, Eiichiro; Takahashi, Narumi; Fukao, Yoshio (2015-08-01). “Small size very low frequency earthquakes in the Nankai accretionary prism, following the 2011 Tohoku-Oki earthquake” (英語). Physics of the Earth and Planetary Interiors 245: 40-51. doi:10.1016/j.pepi.2015.04.007. ISSN 0031-9201. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0031920115000643. 
  166. ^ a b c d Ide, Satoshi; Beroza, Gregory C.; Shelly, David R.; Uchide, Takahiko (2007-05). “A scaling law for slow earthquakes” (英語). Nature 447 (7140): 76-79. doi:10.1038/nature05780. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/nature05780. 
  167. ^ a b c d ゆっくり地震のスケール法則 - プレスリリース - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部”. www.s.u-tokyo.ac.jp. 2021年10月17日閲覧。
  168. ^ a b Gomberg, J.; Wech, A.; Creager, K.; Obara, K.; Agnew, D. (2016). “Reconsidering earthquake scaling” (英語). Geophysical Research Letters 43 (12): 6243-6251. doi:10.1002/2016GL069967. ISSN 1944-8007. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/2016GL069967. 
  169. ^ a b c Michel, Sylvain; Gualandi, Adriano; Avouac, Jean-Philippe (2019-10). “Similar scaling laws for earthquakes and Cascadia slow-slip events” (英語). Nature 574 (7779): 522-526. doi:10.1038/s41586-019-1673-6. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/s41586-019-1673-6. 
  170. ^ Delahaye, E. J.; Townend, J.; Reyners, M. E.; Rogers, G. (2009-01-15). “Microseismicity but no tremor accompanying slow slip in the Hikurangi subduction zone, New Zealand” (英語). Earth and Planetary Science Letters 277 (1): 21-28. doi:10.1016/j.epsl.2008.09.038. ISSN 0012-821X. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0012821X08006419. 
  171. ^ “地震 県内で相次ぐ M4.0以上 スロースリップ要因か /千葉”. 毎日新聞. (2018年6月22日). https://mainichi.jp/articles/20180622/ddl/k12/040/057000c 2018年6月28日閲覧。 
  172. ^ “千葉沖プレートでスロースリップを観測。地震調査委員会から指摘「比較的大きな地震に注意」”. HUFFPOST. (2018年6月12日). https://www.huffingtonpost.jp/entry/slow-slip_jp_5c5d7199e4b0974f75b29f71 2018年6月17日閲覧。 
  173. ^ a b “「地震予知と注意呼びかけは違う」千葉県東方沖のスロースリップ現象”. THE PAGE. (2018年6月20日). オリジナルの2018年6月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180628044222/https://thepage.jp/detail/20180620-00000006-wordleaf 2018年6月28日閲覧。 
  174. ^ a b c Radiguet, M.; Perfettini, H.; Cotte, N.; Gualandi, A.; Valette, B.; Kostoglodov, V.; Lhomme, T.; Walpersdorf, A. et al. (2016-11). “Triggering of the 2014 Mw7.3 Papanoa earthquake by a slow slip event in Guerrero, Mexico” (英語). Nature Geoscience 9 (11): 829-833. doi:10.1038/ngeo2817. ISSN 1752-0908. https://www.nature.com/articles/ngeo2817. 
  175. ^ a b c d e f g 気象庁|南海トラフ地震について | 南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件”. www.data.jma.go.jp. 2021年10月25日閲覧。
  176. ^ 気象庁|南海トラフ地震について | 南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会とは”. www.data.jma.go.jp. 2021年10月25日閲覧。
  177. ^ a b INC, SANKEI DIGITAL (2021年10月11日). “「日本沈没」で“くせ者”田所博士を演じる香川照之にネット民「有能すぎる」「強烈すぎて他のキャストが霞む」”. イザ!. 2021年10月16日閲覧。
  178. ^ 日曜劇場『日本沈没-希望のひと-』Episode 2 「作られた嘘」, TBSテレビ, 2021/10/17放送分
  179. ^ 日本沈没は現実に起こりえない!『日本沈没―希望のひと―』地震学監修の先生を直撃!|TBSテレビ”. TBS Topics. 2021年10月16日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]