ランドヒリュウ
この記事は「旧馬齢表記」が採用されており、国際的な表記法や2001年以降の日本国内の表記とは異なっています。 |
ランドヒリュウ | ||||||||||||
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欧字表記 | Land Hiryu[1] | |||||||||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||||||||
性別 | 牡[1] | |||||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||||||||
生誕 | 1982年4月12日[1] | |||||||||||
死没 | 1999年12月31日(18歳没・旧表記) | |||||||||||
父 | ブレイヴェストローマン[1] | |||||||||||
母 | ナッシングライムド[1] | |||||||||||
母の父 | Emerson[1] | |||||||||||
生国 | 日本(北海道浦河町)[1] | |||||||||||
生産者 | 辻牧場[1] | |||||||||||
馬主 | 木村善一[1][2] | |||||||||||
調教師 | 小林稔(栗東)[1][2] | |||||||||||
競走成績 | ||||||||||||
生涯成績 | 22戦7勝[1] | |||||||||||
獲得賞金 | 2億6635万6000円[1] | |||||||||||
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ランドヒリュウ(欧字名:Land Hiryu、1982年4月12日 - 1999年12月31日)は、日本の競走馬、種牡馬[1]。主な勝ち鞍に1985年の京都4歳特別、1987年の高松宮杯、1989年の日経新春杯。
経歴
[編集]競走馬時代
[編集]1982年に北海道浦河の辻牧場で生産[2]。木村善一に購入され、日本中央競馬会 (JRA) ・栗東トレーニングセンターの小林稔厩舎に預託される。
1984年12月、阪神競馬芝1200メートルの新馬競走で競走馬デビューし勝利を挙げる。次に阪神3歳ステークスへ出走し、単勝5番人気に推されるが7着に終わる[3]。
年が変わり1985年の初戦はシンザン記念となったが、14着と大敗。続いて自己条件(400万円以下条件)のクロッカス賞に出走し、初めてのダート競走ながら2勝目を挙げ、さらにオープン特別競走の春蘭賞も8番人気ながら勝ち、連勝する。れんげ賞では4着に終わるが、村本善之騎手に乗り替わりとなった京都4歳特別にて重賞初勝利を挙げた。さらに東京優駿(日本ダービー)に挑戦して4着となった[4]。
膝の骨折に裂蹄も重なり[5]、約2年におよぶ休養[5][6]を経て1987年に復帰した。クラスも降級し1400万円以下条件からの再スタートとなったが、ダートの安芸ステークスで2着となったあと、芝のテレビ愛知賞で復帰後初勝利を挙げた。続いて重賞の高松宮杯に進み、2着ポットテスコレディにアタマ差ながら勝利した[2]。
1988年以降もGI競走で4着(1988年宝塚記念)、GII競走でも日経新春杯を勝ち[7]、大阪杯で2回(1988年、1989年)、高松宮杯で1回(1988年。優勝馬オグリキャップ)2着となるなど、8歳(旧表記)まで重賞戦線で活躍した。1989年の宝塚記念に出走予定であったが、枠順発表後にフレグモーネのため[8]出走取消となり[8][9]、そのまま引退した。
種牡馬時代
[編集]競走馬引退後は日高軽種馬農協浦河種馬場[10]、野深スタリオンステーション[11]で種牡馬として繋養された。当初は年間50頭前後に種付けを行っていた[12]が、33頭いた[10]初年度産駒の成績が上がらず、1994年以降の種付け数はひと桁に減った[13]。2年目の産駒からトウカイパレスが1995年に中央競馬の菊花賞で2着となる実績を挙げた[11]が、種付け数が回復することはなかった。1999年の大晦日に死亡[14]。17歳没。
トウカイパレス以外のおもな産駒には、中央競馬においてサラブレッド系種の最多出走記録を更新(通算127戦)したハートランドヒリュがいる。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[15]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り4F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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1984.12. 2 | 阪神 | 3歳新馬 | 芝1200m(良) | 8 | 6 | 6 | 9.8 (4人) | 1着 | 1:11.7 | -0.7 | 秋山忠一 | 54 | (センターライコオー) | ||
12.16 | 阪神 | 阪神3歳S | GI | 芝1600m(良) | 10 | 5 | 5 | 14.9 (5人) | 7着 | 1:37.7 | 0.5 | 秋山忠一 | 54 | ダイゴトツゲキ | |
1985. 1.13 | 京都 | シンザン記念 | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 2 | 3 | 58.0(13人) | 14着 | 1:39.7 | 2.2 | 秋山忠一 | 55 | ライフタテヤマ | |
2.24 | 阪神 | クロッカス賞 | 400万下 | ダ1800m(稍) | 11 | 3 | 3 | 8.8 (3人) | 1着 | 1:54.5 | -0.1 | 秋山忠一 | 55 | (ダイイチルーラ) | |
3.16 | 阪神 | 春蘭賞 | OP | 芝1600m(良) | 12 | 8 | 12 | 20.0 (8人) | 1着 | 1:37.3 | -0.1 | 秋山忠一 | 55 | (セントシーザー) | |
4.13 | 阪神 | れんげ賞 | OP | 芝1200m(不) | 9 | 4 | 4 | 4.2 (2人) | 4着 | 1:12.2 | 0.5 | 秋山忠一 | 56 | マルヨプラード | |
5. 5 | 京都 | 京都4歳特別 | GII | 芝2000m(良) | 19 | 6 | 13 | 8.3 (2人) | 1着 | 2:03.6 | -0.2 | 村本善之 | 55 | (グリーンアラシ) | |
5.26 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(重) | 26 | 8 | 23 | 28.0 (9人) | 4着 | 2:31.8 | 0.8 | 村本善之 | 57 | シリウスシンボリ | |
1987. 6.14 | 阪神 | 安芸S | 1400万下 | ダ1800m(良) | 13 | 7 | 10 | 9.5 (5人) | 2着 | 1:51.5(49.4) | 0.2 | 村本善之 | 58 | ヤマトエベレス | 508 |
6.27 | 中京 | テレビ愛知賞 | 1400万下 | 芝2000m(良) | 11 | 2 | 2 | 1.7 (1人) | 1着 | 2:00.5(35.5) | -0.1 | 村本善之 | 57 | (アグレッサードルガ) | 504 |
7.12 | 中京 | 高松宮杯 | GII | 芝2000m(良) | 14 | 6 | 10 | 2.8 (1人) | 1着 | 1:59.8(36.1) | -0.0 | 村本善之 | 57 | (ポットテスコレディ) | 500 |
10.11 | 京都 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m(良) | 9 | 6 | 6 | 出走取消 | 村本善之 | 58 | トウカイローマン | ||||
1988. 3.20 | 阪神 | 仁川S | OP | ダ1800m(稍) | 9 | 1 | 1 | 4.0 (2人) | 4着 | 1:50.9(49.7) | 0.5 | 河内洋 | 58 | メジロゴスホーク | 510 |
4. 3 | 阪神 | サンケイ大阪杯 | GII | 芝2000m(良) | 12 | 2 | 2 | 4.9 (2人) | 2着 | 2:01.8(47.9) | 0.1 | 塩村克己 | 58 | フレッシュボイス | 504 |
4.29 | 京都 | 天皇賞(春) | GI | 芝3200m(稍) | 18 | 1 | 1 | 8.7 (6人) | 8着 | 3:24.1(51.5) | 2.3 | 塩村克己 | 58 | タマモクロス | 504 |
5.29 | 阪神 | エメラルドS | OP | 芝2500m(良) | 10 | 7 | 8 | 2.5 (1人) | 2着 | 2:35.6(49.5) | 0.1 | 塩村克己 | 59 | オンワードレニエ | 500 |
6.12 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(稍) | 13 | 4 | 6 | 15.6 (6人) | 4着 | 2:13.8(48.4) | 0.6 | 河内洋 | 56 | タマモクロス | 500 |
7.10 | 中京 | 高松宮杯 | GII | 芝2000m(良) | 8 | 3 | 3 | 3.9 (2人) | 2着 | 1:59.2(35.0) | 0.6 | 南井克巳 | 57 | オグリキャップ | 508 |
1989. 1.16 | 京都 | 平安S | OP | ダ1400m(良) | 9 | 5 | 5 | 9.0 (4人) | 4着 | 1:25.0(48.9) | 1.8 | 秋山忠一 | 60 | ドウカンジョー | 508 |
1.22 | 京都 | 日経新春杯 | GII | 芝2200m(良) | 9 | 3 | 3 | 6.2 (3人) | 1着 | 2:14.4(47.9) | -0.1 | 河内洋 | 57 | (ヤエノムテキ) | 504 |
3.12 | 阪神 | 阪神大賞典 | GII | 芝3000m(良) | 11 | 5 | 5 | 6.8 (3人) | 6着 | 3:07.9(50.2) | 0.5 | 河内洋 | 58 | ナムラモノノフ | 504 |
4. 2 | 阪神 | 産經大阪杯 | GII | 芝2000m(良) | 13 | 8 | 13 | 6.5 (2人) | 2着 | 2:02.0(49.3) | 0.6 | 河内洋 | 58 | ヤエノムテキ | 500 |
5.14 | 東京 | 安田記念 | GI | 芝1600m(良) | 17 | 5 | 10 | 6.5 (5人) | 10着 | 1:36.2(48.6) | 1.9 | 河内洋 | 57 | バンブーメモリー | 510 |
6.11 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(良) | 16 | 4 | 6 | 出走取消 | 田島良保 | 56 | イナリワン |
血統表
[編集]ランドヒリュウの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ネヴァーベンド系 |
[§ 2] | ||
父 *ブレイヴェストローマン Bravest Roman 1972 鹿毛 |
父の父 Never Bend1960 鹿毛 |
Nasrullah | Nearco | |
Mumtaz Begum | ||||
Lalun | Djeddah | |||
Be Faithful | ||||
父の母 Roman Song1955 鹿毛 |
Roman | Sir Gallahad | ||
Buckup | ||||
Quiz Song | Sun Again | |||
Clever Song | ||||
母 *ナッシングライムド Nothing Rhymed 1970 鹿毛 |
Emerson 1958 鹿毛 |
Coaraze | Tourbillon | |
Corrida | ||||
Empenosa | Full Sail | |||
Ermua | ||||
母の母 Martinetta1961 栗毛 |
Ballymoss | Mossborough | ||
Indian Call | ||||
Martica | My Babu | |||
Arca | ||||
母系(F-No.) | ナッシングライムド系(FN:7-a) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nearco 4×5・5、Djebel 5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
半兄ヒダカスピードは10勝[2]を中央競馬で挙げ、引退後に種牡馬となった[2]。母ナッシングライムドの曾孫にハシノケンシロウ(カブトヤマ記念、新潟大賞典)がいる。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ランドヒリュウ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月12日閲覧。
- ^ a b c d e f 「今月の記録室『第17回高松宮杯(GII) ランドヒリュウ』」『優駿』、日本中央競馬会、1987年9月、151頁。
- ^ “競走成績 第36回 農林水産省賞典阪神3歳ステークス(GI)”. 日本中央競馬会. 2012年6月9日閲覧。
- ^ “競走成績 第52回 東京優駿(GI)”. 日本中央競馬会. 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b 梶山隆平「げっかん評論」『優駿』1987年9月、139頁。
- ^ 山口梅治「今月の記録室『第17回高松宮杯(GII) ランドヒリュウ』」『優駿』1987年9月、150頁。
- ^ 「今月の記録室『第36回日経新春杯(GII) ランドヒリュウ』」『優駿』1989年3月、146-147頁。
- ^ a b 「今月の記録室『第30回宝塚記念(GI) イナリワン』」『優駿』1989年8月、144頁。
- ^ “競走成績 第30回 宝塚記念(GI)”. 日本中央競馬会. 2012年6月9日閲覧。
- ^ a b 「わかりやすい'93年3歳新種牡馬特集『注目の内国産新種牡馬』」『優駿』1993年8月、52頁。
- ^ a b 畠山直毅「第62回菊花賞敗戦の記 それでも2着に大健闘。トウカイパレスの父、ランドヒリュウに乾杯!」『優駿』1995年12月、22-23頁。
- ^ 「わかりやすい'93年3歳新種牡馬特集」『優駿』1993年8月、50頁。
- ^ “馬情報検索 ランドヒリュウ 種牡馬情報:世代・年次別(サラ系総合)”. JBIS-Search. 日本軽種馬協会. 2012年6月9日閲覧。
- ^ ランドヒリュウ(JPN) - 血統書サービス、2020/2/20閲覧。
- ^ “ランドヒリュウの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年6月22日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|ランドヒリュウ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月16日閲覧。
- ^ “ランドヒリュウの血統表”. netkeiba.com. 2021年7月16日閲覧。