松島アキラ
松島 アキラ(まつしま あきら、1944年(昭和19年)7月5日 - )は日本の歌手・タレント・俳優。蟹座、血液型B型。愛称は「スピッツ」。趣味はゴルフ、野球。
経歴
[編集]作曲家の渡久地政信にスカウトされ、1961年(昭和36年)9月5日、ビクターレコードから『湖愁』でデビュー。「第二の橋幸夫」として売り出され好調なスタートを切った。年末の日本レコード大賞では新人奨励賞を受賞[1]。翌年、同曲は松竹より映画化され、瑳峨三智子、田村高廣らと共に本人も出演。 その後も、主に当時流行していた青春歌謡を歌い、『ひとり旅』『君恋いギター』『十代の河』などヒット曲は多数。
1961年(昭和36年)にTBS『7時に会いましょう』や、NTV『カンロ・カム・カムショウ』にレギュラー出演していたほか、『シャボン玉ホリデー』『私の秘密』『ジェスチャー』『ザ・ヒットパレード』などにも出演。
1962年(昭和37年)には日劇ウエスタンカーニバルにも出演し、浅草国際劇場や大阪・大劇、ハワイやロサンゼルスでも5日間公演のワンマンショウを行い、1962年12月31日、「第13回NHK紅白歌合戦」に『あゝ青春に花よ咲け』で初出場。
1966年(昭和41年)にはブラジル・サンパウロで日本人初の15日公演と、台湾で香港女優とのジョイント公演7日間公演を開催。
1971年(昭和46年)にはタイ王国・バンコクでサニーショトウ ワンマン7日間公演、シンガポールのマルコ・ポーロのシアターレストランで3日間公演も開催した。
また、俳優・タレントとしても活躍しており、主な出演作品に、テレビ朝日『悪魔のような素敵なやつ』『アスファルトジャングル』に準レギュラー出演のほか、1964年(昭和39年)~1966年(昭和41年)にはテレビ朝日『鉄道公安官』『特別機動捜査隊』『廃墟の唇』など多数。
映画でも、『命、短かし恋せよ乙女』『湖愁』『歌う明星 青春がいっぱい』『十代の河』『泣くんじゃないぜ』などに出演する。
1998年(平成10年)2月1日には、25年ぶりとなるシングル『白い慕情』を発売した。
2008年(平成20年)7月、原宿クロコダイルで俳優の浜田光夫とジョイントライブを行った。
2009年(平成21年)3月10日-15日、博品館劇場で『銀座ACBへようこそ』に出演。
2010年(平成22年)10月27日、東京・五反田のゆうぽうとで開催された第37回日本歌手協会歌謡祭に五月みどり、ペギー葉山、雪村いづみらと共に出演した。
2011年(平成23年)のデビュー50周年には記念シングル『渚とギターとバーボンと』を発売。
2012年(平成24年)10月10日、東京・五反田のゆうぽうとで開催された「秋の歌謡フェスティバル」に出演。
2018年(平成30年)11月、第60回日本レコード大賞功労賞受賞。
2022年(令和4年)には、NHK連続テレビ小説・『カムカムエヴリバディ』にて、松島の『湖愁』が劇中歌として放送された。
エピソード
[編集]御三家として知られる舟木一夫のデビューのきっかけを作ったのは、松島である。 舟木は高校2年生の頃、CBCテレビ『歌のチャンピオン』にて、松島の『湖愁』を披露[2]。後日、同級生と一緒に、名古屋市内のジャズ喫茶にて開催された「松島アキラショー」を観覧しにやって来た。公演中、『湖愁』を一緒に歌う相手を松島が呼びかけたところ、客席の舟木は同級生から手首を掴まれ、挙手させられてしまった。舟木は松島と湖愁をデュエットし、その光景が当日、松島を取材していた『週刊明星』の記者の目に止まり、ホリプロの堀威夫へと伝言されたことにて、堀が舟木に興味を示したことから、舟木のデビューへとつながった[3]。 2022年12月7日には、舟木の芸能デビュー60周年記念として、『湖愁』のカバーがシングルCD化された。
ディスコグラフィー
[編集]シングル
[編集]- 湖愁/半かけお月さん(1961年9月5日 VS-569)
- ひとり旅/ぬれた瞳(1961年11月20日 VS-602)
- 泣くんじゃないぜ/星影のテラス(1962年1月20日 VS-621)
- マドロス高校生/呼んでくれるな街灯り(1962年2月5日 VS-640)
- 君恋ギター/君が欲しいんだ(1962年3月5日 VS-660)
- 悲しいマドロス/初恋の街よさようなら(1962年4月5日)
- 東京オリンピック音頭(橋幸夫・市丸・神楽坂浮子・ビクター少年民謡会と)(1962年 SVS-21/VS-693)
- あゝ青春よ花に咲け/惜春(1962年6月5日 VS-708)
- 星は我が命/悲恋(1962年7月5日)
- 伊豆の旅/悲しみの並木道(1962年8月5日 VS-748)
- 十代の河/銀木犀の少女(1962年8月20日 VS-784)
- 星明り/あいうえお物語(1962年9月5日)
- 君は花より美しく/若き愁い(1962年10月5日)
- 夜の虹/花の渡り鳥(1962年11月5日)
- ひめゆり物語/涙の首飾り(1963年1月5日)
- 純愛の旅路/青春は空の彼方に(1963年2月5日 VS-909)
- 月夜の磯千鳥/妹よ(1963年3月5日)
- そのままそっとしておやり(1963年4月5日)
- 東京おどり(市丸、佐川ミツオ、多摩幸子他と)(1963年4月20日 MV-123)
- 東京オリンピック音頭(橋幸夫・市丸・神楽坂浮子・ビクター少年民謡会と)(1963年 VS-977)
- 悲恋湖/東京渡り鳥(1963年5月5日)
- 霧の中の口笛/俺は風、風のような男(1963年6月5日 VS-1007)
- 死なずにいてくれ/幸福は向うにある(1963年7月5日)
- さくら貝の歌(和田弘とマヒナ・スターズと)(1963年8月5日 VS-1059)
- いつも心に太陽を(1963年9月20日)
- 東京カップル(三沢あけみとデュエット)(1963年12月5日 VS-1133)
- ネ、ネ、ネ、(1963年12月)
- 美しき想い出(1963年10月5日)
- 希望の星(1964年2月5日)
- 遠い雲/病床日記(1964年6月)
- 樹氷(A面:三沢あけみ/砂丘の女)(1964年11月 SV-114)
- 赤い花びら飛んでゆく(いしだあゆみとデュエット)(1964年12月)
- 石狩の果てに(1965年2月)
- 僕のガールフレンド(1965年6月)
- 若い兵士の死(1965年11月)
- 男涙の地平線/星空の哀愁(1967年4月 SV-540)
- バラの小径/霧がはれたら(1968年8月)
- 東京の赤いバラ/叱りはしない(1969年4月)
- 涙の夕陽/初めての夜(1969年10月)
- 落葉の並木道/誰かがおしえた子守唄(1969年)
- たそがれに一人/アキよさよなら(1970年11月)
- 湖愁/半かけお月さん(ビクター・アンコール・シリーズ SV-3009-M)
- 湖愁/哀愁の街に霧が降る(山田真二) (1980年 ゴールデンベストシリーズ SV-7507)
- 湖愁/あゝ青春よ花に咲け (ビクター永遠のEP盤ベスト・カップリング・シリーズ SV-8550)
- さすらい/LOVELY NIGHT(1984年9月21日 7A0419)
- 悲しくないわ/赤坂午後11時(イレブン)(高山千里とデュエット)(1986年5月25日 7DR-11)
CDシングル
[編集]- 湖愁/雨(三善英史) (8cmCDシングル VIDL-10432)
- 港・横浜・午前0時/月の彼方へ(CDシングル)
- 白い慕情/いまでも好きだよ(1998年2月1日)
- 過ぎた昭和に青春が/そばにおいで(2001年1月24日)
- オスカールンバ/愛の記憶(2007年7月4日 TJCH-15176)
- 渚とギターとバーボンと/Twist and 鮨(sushi)(2011年9月21日 FBCM-132)
10インチアルバム
[編集]- 松島アキラ傑作集(1962年 LV-242)
- 松島アキラ傑作集 第2集(1962年 LV-265)
- 松島アキラ傑作集 第3集(1962年 LV-280)
- 松島アキラ傑作集 第4集(1963年 LV-306)
- ゴールデン・ヒットソング集(1963年 LV-325)
- 松島アキラ ステレオハイライト(1964年 SJV-6)
17cmコンパクト盤
[編集]- 再会~流行歌ステレオコンパクト盤(1963年 SVC-4)
- 流行歌名曲シリーズ・湖愁(1965年 SVC-227)
CD/ベストアルバム
[編集]- BEST OF BEST 三田明/久保浩/松島アキラ(1994年10月26日 VICT-15030)
- 三大青春歌手ベストコレクション~松島アキラ/田辺靖雄/久保浩 (2012年8月16日 VFD-10143/通販限定CD-BOX)
- 湖愁 〜女心を唄う〜 (2014年2月26日 FBCX-1061)
- 日本の流行歌スターたち54 松島アキラ 湖愁~あゝ青春に花よ咲け (2024年05月22日 VICL-65968)
NHK紅白歌合戦出場歴
[編集]年度/放送回 | 曲目 | 対戦相手 |
---|---|---|
1962年(昭和37年)/第13回 | あゝ青春に花よ咲け | 仲宗根美樹 |
脚注
[編集]- ^ 世相風俗観察会『現代世相風俗史年表:1945-2008』河出書房新社、2009年3月、103頁。ISBN 9784309225043。
- ^ “舟木一夫、4年ぶりのシングルのミュージックビデオが公開中!”. 株式会社ページワン. 2023年6月13日閲覧。
- ^ “カムカムのラジオに思わず耳をそばだてた「湖愁」を歌った松島アキラ”. 渋村徹・CONEX Eco-Friend株式会社 (2022年1月26日). 2023年6月13日閲覧。