コンテンツにスキップ

加藤元浩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

加藤 元浩(かとう もとひろ、1966年[1] - )は、日本漫画家小説家

概要

[編集]

元々は『月刊少年ガンガン』などのエニックス系雑誌でデビューした漫画家だったが、その後、執筆の舞台を講談社の『月刊少年マガジン』系列雑誌に移した。

エニックス時代は出版社そのものの傾向からファンタジー作品を執筆することが多いようであったが、マガジン系列雑誌に移り30歳を目前とした際、後に代表作となる推理漫画作品『Q.E.D. 証明終了』を節目の読み切りとして執筆。掲載誌『マガジンGREAT』にて連載に至る。なお『Q.E.D. 証明終了』は、講談社の隔月誌最長連載記録作品であるが、『マガジンプラス』創刊によりその記録は停止している。さらに同作品はミステリ作家の法月綸太郎から絶賛を得た(単行本17巻・20巻の帯では、法月綸太郎が推薦文を寄せている)。また同作品で2009年、第33回講談社漫画賞少年部門を受賞、累計発行部数300万部を突破、NHK総合系列でTVドラマが放送された。

『Q.E.D.』で培われた作風は後に製作された『ロケットマン』『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』に受け継がれ、一種の『加藤ワールド』とも言える作風を自らのものとしている。

詳しい経歴は定かではないが、理系大学建築科卒業という学歴は本人のインタビュー[2]から判明している。また、作品上で扱われる分野は数学と物理にとどまらず、経済学、歴史学、法律学、芸術、民俗学など多岐に亘っている。

地元は滋賀県[3]

人物の絵はほぼ記号化されていると言っていいほどデッサンが簡略化されているが、パースに関しては独自の理論を持つほどこだわりがあり、2010年、『プロの現場で使えるパース講座』を刊行。その内容や判型などの諸事情ゆえ、自費出版ながらコミティアでの販売後はAmazon.co.jpでの委託販売のみという、あまり例を見ない販売形態がとられた。

2016年10月7日、長編ミステリー小説「捕まえたもん勝ち! 七夕菊乃の捜査報告書」を講談社ノベルズより出版[4]

作品リスト

[編集]

漫画

[編集]

講談社系列作品

[編集]

エニックス系列作品

[編集]

その他の漫画作品

[編集]
  • 魔法の眼(『数は無限の名探偵』収録 2022年12月20日、朝日新聞出版 ナゾノベル)

小説

[編集]
  • 捕まえたもん勝ち! 七夕菊乃の捜査報告書(2016年10月7日、講談社ノベルズ[4] / 2019年2月15日、講談社文庫
  • 捕まえたもん勝ち!2 量子人間からの手紙(2017年10月18日、講談社ノベルズ)
    • 【改題】量子人間からの手紙 捕まえたもん勝ち!(2020年2月14日、講談社文庫)
  • 奇科学島の記憶 捕まえたもん勝ち!(2019年2月15日、講談社ノベルズ / 2021年2月16日、講談社文庫)

その他

[編集]
  • プロの現場で使えるパース講座(作画技法の解説書。2010年、自費出版)

師匠

[編集]

脚注

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]