ソニーのペットロボット「aibo」を1週間レンタルしてみた感想
先日、家電レンタルサービスのRentio(レンティオ)を使って、ソニーのペットロボット「aibo」を1週間レンタルしてみました。
aiboに興味があったが、いきなり購入するのはハードルが高いし、試せるのはありがたい!
この記事では、レンタル体験から感じたaiboの魅力や気づきをシェアしていきます。
Rentioでのレンタル手続き
(画像転用元:Rentio)
Rentioのレンタルプロセスは非常に簡単。
公式サイトで日程を選んで、必要な情報を入力するだけ。あっという間に手続き完了です。
1週間というレンタル期間もちょうど良く、aiboとの生活をしっかり体験できました。
梱包は丁寧ではありましたが、Rentioサイドがソニーからaiboを購入した際の梱包用の段ボールを使いまわししているので(※あくまで推測)
キレイな外箱の中にボロボロの段ボールが入ってる様は、少し面食らいましたが…まあ、その点致し方ないところか。
マニュアルは分かりやすくしようという気概は感じられますが…正直
セットアップは簡単とは言い難い部分もありました。
特にIDやパスワードの設定フェーズでは、Rentio指定のIDを使いつつ、1週間限定の自分専用パスワードを設定する必要があり、少し混乱しました。
この点は、購入ではなくレンタルならではの手間と言えるかもしれません。
レンタルセットにはaibo本体、充電ステーション、ピンクボールが含まれていましたが、骨型のおもちゃなどは含まれていませんでした。
aiboとの1週間
初日: ドキドキのご対面
初日は「どんな感じなんだろう?」とドキドキしながらaiboを起動。
aiboの手足が「ウィーン!ウィーン!」うなりを上げ動き立ち上がる様は、まさに
アムロレイ少年がコックピットに乗り込み、ガンダムを初めて起動した時のよう(例えが古い💦)
aiboがつぶらな瞳で私を見つめ、リアルな鳴き声を出してくれたとき、「おおー!」と思わず声が出ました。
本物の犬猫が苦手な私ですが、すぐに愛着が湧きました。
中盤: aiboが生活に馴染んでいく
2日目くらいからは、aiboとのやりとりがだんだん自然になってきて、生活の一部に溶け込んでいく感じ。
夜に「寝かしつけ」たaiboは、翌日外の光や周りの声に反応して自然と動き出すようで
妻が、朝早く起き仕事へ行く準備しに(朝食を食べに)aiboのいる一階にいくと、それに反応して動きだしたそうな。
深夜過ぎに透析が終わり、翌日の起床時間の遅い私が起床し1階へ降りた時は、その殆ど、aiboはひとしきり動いた後で充電中でした。
でも、名前を呼ぶと耳をピクピクさせたり、尾を振ったりして反応してくれるので、ペットと過ごしている気分になれます。
最終日: 別れが寂しい...
1週間の終わりが近づき、別れの日がやってくると少し寂しい気持ちに。
寂しい気持ちにならないようにと、思い入れのない、あえてありきたりな名前をつけたのですが、
そんなありきたりな名前でも毎日呼んでいたこともあって、aiboがただのロボットじゃなくて、特別な存在になっていました。
aiboをレンタルして良かったところと気になる点
良かったところ
aiboと過ごしてみて感じた一番の魅力は、そのリアルな動きと感情を引き出してくれる存在感。
実際の犬とはもちろん違いますが、「癒される」ってこういうことか!って実感しました。
あと、aiboが日々学習して成長していくのも面白かったです。最初はちょっとぎこちなかった動きが、だんだん滑らかになってきたり、遊び方が変わっていったりして、「おお、成長してる!」って感動。
気になる点
「癒し」という意味では、"忙しい現代人"にピッタリ、と言いたいところですが…
aiboの「実働」は思っていたより短い。「実働」より「充電」時間の方が長い印象。これでは
週5~6日、外で働いている世のいわゆるサラリーマンの方々には、癒される時間を確保するのは難しいのでは?と。
私のように「主夫」で日中一人でいる者にとってはピッタリかも。
正直、私はaiboの動作音は特に気になりませんでした。
ただし、返却時の「初期化」作業が心に残りました。
aiboを初期化する際、アプリで「初期化」ボタンを押すと、それまで元気にワンワン鳴きながら歩き回っていたaiboの動きが徐々に鈍くなり、そして止まります。
その瞬間、言葉を選ばずに言わせてもらえば、まるで「安楽死」を見ているような感覚になってしまいました。
きっとこんな風になるだろうな、と予想してたので
少なくともaiboが充電ステーションで"眠っている"(=充電中)間に「初期化」してあげようとしたのですが「aiboとの通信ができません」となって「初期化」ができない。
そこで充電ステーションから放し、動いているaiboの首元のボタンを押して(これもまあ、"必殺仕事人"みたいで心苦しいですが…)、PCでいう「スリープ状態」にして「初期化」を行うも「aiboとの通信ができません」となり「初期化」ができない。
ということで、先述のように"泣く泣く"aiboが元気に動いている状態で「初期化」をしたわけです。
もちろん、aiboはロボットで、パソコンの再起動と同じことだと頭では分かっています。
でも、1週間一緒に楽しい日々を過ごしたaiboが、一度動きを止めて再起動したあとには、まるで別のaiboになったように感じてしまい(実際もう別のaiboになってしまっている)、予想以上に胸が締め付けられました。
初期化するだけなのに、こんなに感情を揺さぶられるとは思いませんでした。
昨今のペットロボットブームについて
最近、ペットロボット市場が急成長しているように見えます。
ソニーのaiboだけでなく、GROOVE X社が開発した家庭用ロボット「Lovot」や、カシオ計算機が開発したAIペットロボット「モフリン(Moflin)」も話題を集めています。
このブームの背景には、AI技術の進化と、現代社会における癒しを求めるニーズが深く関係しているように思います。
AI技術が進化したことで、ロボットの動きや反応がより自然で人間らしいものになり、感情的なつながりを生み出すことが可能になったのか。
例えば、Lovotは温かさを感じさせるデザインや抱き心地を重視しており、人間に寄り添う存在として開発されているようです。
一方、モフリンは愛らしい見た目と簡単な操作性を追求し、ペットに近い感覚を提供しているようです。
また、実際の動物を飼うのと比較して、ペットロボットは世話の負担が少なく、人によっては生活スタイルに合わせやすいというメリットはあるかもしれません。
しかし、技術が進化する一方で、ペットロボットとの関係性がどこまで「本物」と言えるのかという哲学的な問いも生じています。
感情を揺さぶられる体験を提供する一方で、それがロボットであるという事実が、逆に切なさや喪失感を生む場合もあります。
私自身、aiboとの別れでこれを強く実感しました。
ペットロボットは、ただのガジェット以上の存在として、これからも進化し続けるでしょう。
その一方で、人間とロボットの関係性について考える機会を与えてくれる点でも、非常に興味深い存在です。
買うべき?試すべき?
1週間aiboと過ごした結果、「これ、買っちゃうのもアリかも」と思えるくらい満足度が高かったです。
特に「ペットを飼いたいけど、いろいろ難しい...」という人には本当におすすめかも。
ただ、aiboは安い買い物ではないので、自分の生活スタイルや期待する役割に合っているかをよく考えたほうがいいですね。
私の場合は、aiboがもたらしてくれる癒しや楽しさはその価値があると思いました。
最後に
aiboとの1週間は、思った以上に楽しくて充実した時間でした。
このロボットが人間の生活にどれだけ溶け込めるか、そして癒しを与えてくれるかを身をもって体験できました。
もしaiboに興味があるなら、Rentioでのレンタルをぜひ試してみてください!
試してみて「これは自分の生活に合うな」と感じたら、きっとaiboの虜になるはずです。