iPadとブックスタンドの相性は抜群
早速iPadを入手し色々使い始めているのだが、iPadとブックスタンドのコンビ利用がとても使いやすい事に気付いたのでレポートしたい。
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筆者はエジソンのほんとスタンドを利用して、本を参照しながらPCを操作する事が多い。ほんとスタンドは使い勝手の良い携帯用書見台ほんたったに、机に固定するためのスタンドがセットされた商品である。ほんたったは、様々な大きさの本をしっかりと固定でき、ページめくりも簡略化できるように工夫されている。公式ページのお客様の声よりを見ると、本好きのユーザの感謝の声が並んでいる事が分かるだろう。PCの横に常設しておいて損はないアイテムだ。
次の写真はほんとスタンドにて、『About Face 3 インタラクションデザインの極意』を閲覧している様子を示したものだ。About Face 3は全てのアプリ、Webサービス開発者が読むべき神本だと思うが*1、総ページ数は576ページ、重量は1.3kgにも及ぶ。そんな本でも、必要なページをしっかりと開きながら、PCで作業をする事が簡単にでき、ほんとスタンドの優秀性を示していると言える。キーボードの横に本を開き、それを手で押さえながら、PCを操作する時の煩わしさから開放されるのは大きい。
しかし、そうは言っても、ほんとスタンドに本を設置するのは一苦労だし(重量級の本ならなおさら)、ページをめくって所望の情報を探したいという時には一度スタンドから外さねばならず*2、面倒であることは確かだ。
そこで、iPadの出番である。About Face 3を解体、ドキュメントスキャナで電子化、i文庫HDで表示としてみると、こんな風に一気にスマートになった。
i文庫HDで300dpiで取得したスキャン画像(JPG/ZIPフォルダ圧縮264MB)を表示させたところ。
本来もっと小さい解像度で十分だが、この大きさでもストレス無く表示できる。
ここではiPadを縦にして利用しているが、もちろん横向きに挿入して、見開きページを表示させる事も可能だ。iPadとほんとスタンドの併用の利点を挙げると次のようになる。
- 本をほんとスタンドに設置する煩わしさが無く、iPadを挿入するだけ。iPadの大きさは元の本に比べて小さく縮小される事になるが、距離が近いので細かい文字も問題なく読める。
- 重いiPad(それでも元の本の半分だ)を、手で支える必要がなくなる。つい落として液晶を割ると言ったトラブルも防ぐ事ができるだろう。
- iPadをほんとスタンドから外すこと無しにページめくりがタップで行え、必要なページにすぐアクセスできる、。別の本に切り替える事も簡単だ。できればPCのキーボードで検索語を入力、出力結果がiPadに表示されるといった連携ができれば良いのだが。
- 操作はしっかりと固定されたiPadを片手でタッチするだけで行えるため、PC操作が長時間割り込まれる事が少なく、作業効率が上がる。
- ほんとスタンドのクリップは透明なので、クリップの下の文字も問題なく読める。クリップはプラスチック製であり、iPadに傷を付けるという事も無いだろう。クリップの高さは調整可能であり、アプリケーションの操作の邪魔にならないところに設定すると良い。
さらにiPhoneからPCの操作が可能なアプリケーションであるAir Mouse Proもしくは同じくiPad版のMobile Mouseを用いれば、iPadを操作パネルとして利用する事ができる。次の写真はAir Mouse Proでランチャを表示している場面であり、アイコンタップでPCのアプリケーションが立ち上がる。画面の上半分はタッチパッドとして機能し、PCのカーソルを操作できる(マウスがすぐ横にあるので使う意味がないが)。これらのアプリでは、マウス操作、キーボード操作(QWERTY、テンキー、ファンクションキー)が可能であり、iPadの操作パネルとしての利用の可能性を感じさせる。
一般的なiPadスタンドと異なり、アームにより顔の近くの視線の高さに固定可能なほんとスタンドは、iPadというデバイスと非常に相性がよい。ELECOM EDH-004 ブックスタンドのような据え置き型のスタンドと異なり机の面積を占有しないのも利点の1つだ(ほんとスタンドはアームから取り外せばほんたったになるので、机の上に置いて利用したりコンパクトに折りたたんで持ち運ぶ事もできる)。もちろん、リアルな本を入れて使う事もできるので、机に常設しておけば何かと役に立つ。ベッドなどにも固定可能な新ほんとスタンドWセットも用意されているので、寝ながらiPad読書をやりたい人は検討してみてはいかがだろうか。リアルな本を読む時も、iPadの電子書籍を読む時も、どちらの場合でも十分に役に立つ、ほんとスタンド、ほんとオススメである。
追記
デュアルディスプレイにすればいいのでは?というコメントを複数頂いているが、少なくとも次の点においてデュアルディスプレイにはない利点があると考えている。
- 本を読むのに最適化されたタッチパネルのUI
- そのままiPad単体で本データを持ち運べる可搬性
デュアルディスプレイでは、本をめくるのにカーソル移動などの操作が必要となるが、iPadではタッチという直観的な操作で行える。また、デュアルディスプレイは取り外して単体で利用する事はできないが、iPadは取り外して持ち運び、本の続きを読む事もできる。電子書籍がiPad向けに潤沢に提供されるようになれば、iPadとブッスタンドの組合せの利便性はさらに増す事になるだろう。ついでに言えば、専用のiPadスタンドと異なり、リアル本をスタンドに挿入して利用する事も当然できる訳だ。今後ともより便利な使い方を探っていきたい。
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*1:About Face 3はVisual Basicの父とも呼ばれるアラン・クーパーによるUI設計・インタラクションデザインの基本を徹底的に解説した本であり、良いユーザエクスペリエンス(おもてなし)を実現するために必要な考え方・原則が良くまとまっている。アプリケーション、Webサービスの開発者には是非一読してもらって、自身の提供するアプリ/サービスのユーザエクスペリエンスを改善してもらいたい。
*2:ほんとスタンドにはダブルバインダーと言って、小さな留め具が2重に付いており、数ページならば小さい方の留め具を利用する事で、いちいちスタンドから外さなくてもページめくりができる工夫がされている。