【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#208】「東京セクワバー」

2025年1月9日にオープン

昨年後半から年始にかけて続々と注目の新店舗が増えているネパール料理の聖地・大久保。2025年1月9日、駅前と言える場所の地下に「東京セクワバー」がオープンしました。

店内の様子

セクワとはネパール料理の肉のグリルのこと。スパイスで味付けしたさまざまな肉を直火で焼いて仕上げる香ばしい料理です。

「マトンセクワ」

店名からしてセクワ推しなのでまずは「マトンセクワ」800円と「チキンセクワ」700円を。マトンは羊肉の持つ風味とうまみが凝縮し、噛めば噛むほどその味わいが口内に広がります。噛みごたえのある仕上がりだからこそのおいしさであり、軟らかいのが最も良いと考えがちですが、そうではないことを教えてくれます。

「チキンセクワ」

一方チキンは軟らかくジューシーな仕上がり。それぞれの肉をおいしく食べるベストの状態を考えているからこそでしょう。

日本では見慣れない料理名が並ぶメニュー表は見ているだけでも楽しい

「アールニムキ」600円という珍しい料理もあり、こちらもお店のおすすめ商品。アールとはアル、アルーと表記されることもありますがじゃがいものこと。ニムキとはナムキンとも呼ばれるインド地方のスナックのこと。

「アールニムキ」

わかりやすく言えばじゃがいもとミックススナックをスパイスソースで和えたものなのですが、これがまたおいしい。レモンの酸味で爽やかに仕上がっており、サクサクした食感がやみつきになります。スナックを使ったネパール料理と言えば、ネパールのインスタントラーメンで作る「ワイワイサデコ」などがポピュラーですが、個人的にはこちらのアールニムキの方が好みだと感じました。

「マトン」の「ネパールカナセット」

メインは「ネパールカナセット」を「マトン」1,200円で(チキンの場合は1,000円)。いわゆるダルバートなのですが、骨付きかつ皮付きのオーセンティックなカシコマス(ネパールのマトンカレー)をメインに、ダルはジンブー(ヒマラヤの葉ニンニク)が程よく香り、ギーの風味が良いサグにねっとりとしたテクスチャのタルカリ。それぞれ塩味が控えめなのが素晴らしいです。

ゴロッとした存在感の骨付きマトン

ダルバートはある程度塩味を利かせた方が味の輪郭が際立つので強い味のお店も少なくない中、この引き算の塩気でちゃんとおいしいと感じさせるのはシェフの腕の良さあってこそ。燻し銀的な渋さを感じるおいしさと言えるでしょう。

セクワやアールニムキをつまみにお酒を飲み、〆にダルバート。幸せなディナータイムを楽しめる新店と言って差し支えないでしょう。

こちらのお店のみならず、まだまだ続々と新店舗が誕生しているネパール料理激戦区・大久保エリア。要注目です。

※価格はすべて税込

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撮影:カレーおじさん

文:カレーおじさん、食べログマガジン編集部