先日、先輩が引っ越しをした。
長年近所に住んでいた先輩である。
昭和から時代が動いていない、大人5人が本気を出せば倒せるくらいのボロアパートから、そこそこ立派な家に引っ越す。
その引っ越しを手伝うために、休日の早朝から動き出した。
軽トラを借りて、ボロアパートへ。
一回目の荷物を積み込む。
大きな段ボールを何箱かを積み込んで出発する。
そこから20分ほど車を走らせて新居に持っていく。
とりあえず部屋に荷物を押し込んで一旦朝食を食べに行く。
早い時間に開いていて、近くにあったのが『なか卯』だった。
「遠慮なく好きなもん食べてええで」
先輩に言われたので遠慮なくいかせてもらう。
朝はこれくらいいっとかないと。
食べた後、ガッツリと引っ越し作業を続けていく。
何度もボロアパートから荷物を運び出す。
3往復くらいしてふと思う。
「このボロアパートに一体どれだけのモノを詰め込んでいたんだろう」
「僕が今運んでいるのはもしかしたらゴミなんじゃ・・・」
僕なら100%捨てているだろうモノも、全てダンボールに詰め込んで次の家に持っていっている。
勇気を出して聞いてみる。
「もうこれとかこれとか捨てたらどうです?」
先輩は、
「まぁひとまず次の家に持っていってから考えようかと思ってる」
といった。
絶対に次の家に持っていく前に考えた方がよさそうだが、何も言わずに聞いてあげた。
昼になり、午前最後の大仕事として、使わなくなった洗濯機を電気屋に持っていき引き取ってもらう。
洗濯機1台のリサイクル料が4000円を超えるなんて知らなかった。
とりあえず昼を食べに行こうという話になる。
先輩は好きな店を選んでいいぞと言ってくれたんで、久しぶりの『揚子江』へ。
先輩はまた、「遠慮なく好きなもん食べてええで」と言ってくれた。
メニューを見て悩む。
何食べても美味しいことは知っている。
なので食べたことのない長崎ちゃんぽんを頼んでみた。
まさかの鉄鍋仕様。
面白いな。
中身は普通に美味しいチャンポンだった。
僕が迷っていたのは、唐揚げ定食と何を食べるかを迷っていただけである。
唐揚げ定食はマストなので、その相棒を遠慮なく決めさせてもらった。
お腹千切れるかと思った。
午後も何往復も荷物を運び出す。
後半はホントにゴミを運んでるようにしか見えなかった。
サブスク全盛のこの時代に、200枚近いCDをダンボールにパンパンに詰めている先輩は希少な存在だ。
見たところおそらく何年も開けられた形跡はない。
僕もそろそろ引っ越しを考えている。
こんなに荷物があると引っ越しは大変である。
改めて、普段から断捨離を心がけて、身軽になる必要性を感じた。
いらないものは捨てる。
目標は軽トラ1台で引っ越しが完了できるくらいに。
引っ越し作業を終えて、家に帰る。
昼に食べ過ぎていたことを忘れていて、夜ご飯も大量に食べてしまった。
色んな意味で身軽になりたいという決意を固くした1日となった。
食欲の秋が終わったら頑張る。